番外2、酸いも甘いも脱水症には補水液
黄「今回は番外なので、いつもと雰囲気が違うのだ?」
桃「そうねえ? 普段は季節に関係ないレシピだけど、夏を想定してますわね」
白「でも、冬でも油断してると脱水症状は起こるので、参考にしてもらえたら嬉しいな」
黄「でも、番外とは言え、一応ここは野菜の章なのだ」
桃「そう言えば…今回出てくるのは果物だけのはずですわね」
白「こまけ~ことはいいんだよ~♪」
◆酸いも甘いも脱水症には補水液
炎天下の公園。
子どもたちが鬼ごっこに興じていた。
熱「がっはっはっは~! 遊びに夢中で水分補給を忘れるとは、愚か者どもめ!」
突然、熱気をまとった怪人?
なんと、「熱射怪人」が現れた!
その手から放たれる熱波が、子どもたちを襲う。
「うっ、頭がくらくらする……」
「のど、カラカラ……」
子どもたちの顔が青ざめ、ふらつき始めた。
熱射怪人は、大爆笑。
熱「これが脱水症の恐怖だ! 甘く見ると、気付いた時には手遅れなのだ!」
その時、キラリと光る2つの影が駆けつける?
「「そんな危険な遊びは許さない! キッチン戦隊、チョウミレンジャー、見参!」」
アジシオレッドとシュガーホワイトが颯爽と登場した?
しかしなぜか目にも眩しいエプロンを身に着け、風にたなびいているぞ!
しかあ~し! 熱射怪人は、鼻で嘲笑う。
熱「ふんっ! 調味料ごときが何をするというのだ?」
レッドは、拳をぎゅっと強く握りしめる。
赤「調味料じゃねえ! 命を守る『味』の戦士だ! お前のばらまく脱水症、この俺たちが美味しく料理してやる!」
その隣では、シュガーホワイトが、苦しむ子供たちに優しく微笑みかける。
白「さあ、みんな。まずは安全な場所に移動してね」
公園の木陰に子供達を誘導したり、倒れた子供たちをホワイトとレッドは急いで避難させた。
赤「いざ! 戦闘開始だ!」
熱「そっちがその気なら、喰らえ! ドライサウナブレス!」
熱射怪人が熱波を発射した?
レッドが、躱す間もなく、真正面から浴びてしまったぞ?
赤「うわっ、熱い!……でもこれじゃ、ただのサウナだ! 塩分不足で汗ばむだけ!」
レッドは、すかさず懐から計量スプーンを取り出した?
赤「見ろ! これが真の『塩』の力だ!」
スプーンでひと摘みの塩を空中に撒いた!
すると……?
塩の粒子が熱波に混ざり、怪人の攻撃は、ただの暑苦しい空気に変化したぞ!
熱「な、なんだこれは? 俺の攻撃が……しょっぱくて、なんか……吸収されやすい感じがする!」
ホワイトも続くぞ!
白「そして、これが糖分の甘い優しさです!」
グラニュー糖を優雅に散布した!
なんと?
塩と糖が混ざり合い、空中に見えない経口補水液の雲が発生したぞ!
それを吸った子どもたちの顔色は、少しずつ戻り始めるていく。
「あれ……? のどの渇きが、和らぐ……」
「くらくらしてたのに、めまいが治まった?……」
熱射怪人は、動揺しているぞ?
熱「バカな! たかが砂糖と塩で?」
そこへ、サポートレンジャー参上!
レ「生レモンの風味、届けます! ポッカレモンでもOKだよん!」
レモン汁くんはレモン果汁のシャワーを放つと、雲に爽やかな酸味が加わった~。
水「そして、清潔な容器で保管を。使いまわしペットボトルはダメですよ」
水筒くんが空の水筒を掲げると、完成した補水液の雲をきれいに回収。
赤「これで完成だ!」
レッドが回収した水筒を掲げる。
白「家庭で作れる経口補水液完成形! 水250mlに、砂糖大さじ1強、塩ひと摘み、レモン汁少々!」
ホワイトが子どもたちにコップを配る。
白「さあどうぞ。少しずつ、こまめに飲むんだよ? 症状が重い人は、できるだけ1度に大量に飲まず、5分〜10分おきに、50ml〜100mlずつ少量ずつ摂取するといいよ?」
子どもたちが補水液を飲み干していく。
するとたちまち、目の輝きが戻り、元気な笑顔が復活していく。
「わあ! すっごく飲みやすい!」
「体が軽くなったよ!」
熱射怪人は、完全に無視され、プルプルと震えて抗議した。
熱「お、おい……俺は怖い脱水症怪人だぞ……? みんな、俺を見ろよ~……水分なんて取るな……」
しかし、誰も怪人を見ない。
子どもたちはレンジャーたちに囲まれ、レシピの話で盛り上がる。
レ「はちみつで代用もできるけど、1歳未満の赤ちゃんには絶対ダメだからね?」
水「作ったら、早めに飲み切るのが衛生上いいんだよ?」
子「グレープフルーツジュース10%~25%を入れたら飲みやすくなって美味しいよね」
レ「かあ~っ! レモンはやっぱり酸っぱくって苦手な人多いか~」
子「うん。梅やレモン以外の果物のが飲めるって人もいるからねえ」
白「ただし! カリウムやマグネシウムの量は、市販品ほど正確に補えないから、下痢や嘔吐による脱水には市販品の使用が望ましいんだよ?」
子「でも確か……? スポーツドリンクは糖分が多すぎるから、大量摂取には注意が必要なんだってね?」
赤「そういうことだ。それと、糖尿病や高血圧、腎疾患のある方は医師に相談してから使用するんだぞ!」
それから思い出したように、レッドは、ようやく怪人に目を向けた。
赤「ああ? お前まだいたのか? 悪いな、レシピ談義が楽しくてな」
白「でも、これで終わりじゃないよ? 重度の脱水症状なら、迷わず病院に行くか救急車を呼ばなきゃね」
完全に戦意を喪失した熱射怪人。
熱「くっ……お前たちの敵は……俺じゃない……『健康管理の啓蒙』という、地味で大切なものなのか……?」
怪人は、脱力しながらその場にへたり込んだ。
倒されたというより、『話題の中心から外されてしまった』のである。
レッドたちは、子どもたちに笑いかける。
公園は平和を取り戻したようだ。
熱射怪人はというと、レモン汁くんと水筒くんに説教されながら、清潔な保存容器の重要性を学んでいた。
水「つまり君もね、熱くて不衛生な環境にいると、自分自身が『腐敗』の原因になりかねないんだよ?」
レ「もっとクエン酸を摂って、さわやかに生きなよ?」
怪人はメモを取る。
熱「は、はい……精進します……」
レッドとホワイトは、去り際に拳を上げて叫ぶ。
赤&白「「脱水症、撃退! サポートレンジャーもありがとう!」」
「「お役に立ててよかったです」」
こうして脱水症を撃退したアジシオレッドたちだった。
キッチン戦隊チョウミレンジャーは、また1つ「食と健康」の知恵で人々を守ったのだ。
しかし食べ物や飲み物で、軽い病や症状なら緩和できる子供はまだまだいるぞ。
子供たちの健康を守るために日夜戦う主婦、主夫のためにも。
戦えアジシオレッド!
頑張れシュガーホワイト!
人々が平穏な食卓を守り生活できる日を守るために、今日も戦えキッチン戦隊チョウミレンジャー!
*****
赤「今回の補水液の材料分量は以下だ。紹介はこの俺アジシオレッドがするぜ」
◆補水液の材料分量:
・水、沸騰させて冷ました水またはミネラルウォーター:
250ml
●砂糖、または※はちみつ:
※1歳未満の乳児には使っちゃ駄目!
大さじ1強、10g
●塩:
1摘み
●レモン汁、またはポッカレモン、
茶さじ1~大さじ1、入れなくても可
※砂糖とレモンは、グレープフルーツジュース10%〜25%などでも代用可
※※水:1リットルの場合、砂糖:40g:大さじ4と1/2、食塩:3g:茶さじ1
◆道具
計量カップ
各種計量スプーン
マドラー、または箸、割箸、菜箸、ロングスプーンなど
注いで飲めるタイプの保存容器用の水筒など、ペットボトルの使いまわしは駄目!
コップ、または紙コップ、使い捨てコップなど
赤「もちろん、よいこのみんなは料理が終わったら使った道具も綺麗に洗って、仕舞うよな。片付けるまでが料理なんだからな」
白「今回は軽度の脱水症状を想定したレシピ、少量の補水液の作り方を紹介したけど、あくまでも応急処置用なので。それと、水1リットルの量で作る場合は4倍のレシピにして、保存は長くても2日までにしてくださいね」
赤「脱水症状は日常的に起こりやすいのですが、重症化すると命に関わるため、早期の水分補給と必要に応じた医療機関の受診が重要なんだ」
白「医療機関を受診すべきサインとしては。
水分が全く摂れない、意識がもうろうとしている。
嘔吐や下痢が続く、けいれんが起こる。
高齢者や乳幼児で脱水の兆候が見られる場合、などだよ」
赤「正しい水分補給で脱水症状に気をつけて、暑い夏はもちろん、毎日元気で健康に乗り切るんだ!」
※参考文献よりコピペのため欄外。使用すみません。
◆熱中症は高温多湿環境で起こる体調不良の総称で、熱射病はその中でも最も重症な状態を指します。
●熱中症とは:
暑熱環境下で体温調節機能がうまく働かなくなることで起こる体調不良の総称です。
体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温中枢の働きが狂うことで、体温上昇、脱水、循環不全などが生じます。
熱中症には軽症から重症まで段階があり、軽症では熱失神や熱痙攣、中等症では頭痛や倦怠感、重症では意識障害や全身性痙攣が現れます 。
●熱射病とは:
熱中症の中でも最も重症な状態で、体温が40℃以上に上昇し、意識障害や痙攣を伴うことがあります。視床下部の体温中枢が機能せず、発汗も起こらず皮膚は乾燥しており、多臓器不全や脳細胞の損傷により命に関わる危険があります。
直射日光の有無に関係なく、室内でも発症する可能性があります 。
●日射病との違い:
熱中症の一種で、強い日差しを長時間浴びることが主な原因です。
症状としては頭痛、めまい、吐き気などが現れますが、意識障害や多臓器不全は通常伴いません。
熱射病とは異なり、直射日光が原因である点が特徴です 。
◆熱中症の段階と対応:
日本救急医学会のガイドラインでは、熱中症は重症度に応じて3段階に分類されます。
●Ⅰ度(軽症):現場での対応で回復可能。熱失神や熱痙攣が含まれる。
●Ⅱ度(中等症):受診が必要。頭痛、倦怠感、吐き気など。
●Ⅲ度(重症):入院が必要。意識障害や全身性痙攣、熱射病に相当する状態 。
◆予防と応急処置:
熱中症や熱射病の予防には、こまめな水分・塩分補給、涼しい場所での休息、室内外の温度管理が重要です。
熱射病が疑われる場合は、直ちに救急車を呼び、体を冷やす応急処置を行う必要があります 。
特に乳幼児や高齢者は体温調節機能が未発達または低下しているため、注意が必要です。
◆はちみつを1歳未満の乳児に与えてはいけない理由について:
1歳未満の赤ちゃんにハチミツを与えると、腸内でボツリヌス菌が増殖し、乳児ボツリヌス症を発症するリスクがあるためです。
●乳児ボツリヌス症とは:ボツリヌス菌の芽胞が腸内で発芽・増殖し、強力な毒素を産生することで起こる疾患です。
・症状には、便秘、全身の筋力低下、哺乳力の低下、泣き声の変化、首のすわりが悪くなるなどがあり、まれに死亡することもあります。
・1歳未満の乳児は腸内細菌叢が未発達で、ボツリヌス菌が他の細菌に抑えられずに増殖しやすい状態です。
・大人や1歳以上の子どもでは、腸内環境が整っているため、同じ菌が体内に入っても問題になりません。




