表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
隠れ女剣士の英雄譚  作者: 浜風爽月
1章
1/1

01:癒やしのシュガーパイ

「ルナ様、こちらへ。」


「はい。」




この国はクオーツ王国。クオーツ王国を中心に周りに4つの王国がある、大きな島。その島の一番勢力を持つのがクオーツ王国だ。


私の名はルナ・ド・ラリアンズ、18歳。公爵家で雪のラリアンズと呼ばれている家の一人娘。ふわふわした金髪と真紅の瞳、たれ目の令嬢。妖精姫や女神姫だとかいういろんな二つ名があるらしい。


そして今日は20歳でこの国の王子、リザール・ド・クオーツ様との結婚式。リザ様はストレートの金髪と碧眼で優しげな目元な第一王子。私の幼馴染であり、婚約者であり、今日からは国王、そして旦那様になる。ちなみに最初は親同士が決めた婚約だったが、お互いに愛し合っている。もう恋愛結婚でしかない。




リザ様の元へ行くと、キラキラの笑顔を見せてくれた。


「ルナッッッッッ……!!!最高に……最高に可愛い……!!綺麗だ!!」


リザ様は初めて会ったときからこんな感じ。私に一目惚れしたらしくて、溺愛してくる。


「はいはい、もう、リザ様ったら。落ち着いてくださいまし!ところで…リザ様もかっこいいですわ〜!」


一回咎めるはものの、リザ様は輝かんばかりのお姿でいるため、べた褒めしてしまう。


「照れるじゃないかっ……。ゴホン。では、行こうかルナ姫。」


いきなり仕事モードに。オンとオフの差が凄まじいのよね、リザ様。まぁ、そんなところがかっこよかったり…♡そんなことを思ってしまう私はもうリザ様にべた惚れなのでしょうね……笑


「コホン。はい、リザール王子。」


長い長いバージンロードを静かに歩いていく。たどり着いたのは神父様のところ。


「リザール・ド・クオーツ様。いかなる時もルナ様を愛し、一緒にいることを誓いますか??」


「もちろんだとも」


恥ずかしげもなく胸を張ってそう言うリザ様の姿は国民たちには勇ましく見えてるんでしょうけど、私から見るともう誓いのキスにうずうずしてるようにしか見えないわ……笑


「ルナ・ド・ラリアンズ様。いかなるときもリザール様を愛し、支えていくことを誓いますか??」


「もちろんですわ」


なんだかんだ言いながら、私はリザ様のことが大好きなんだなぁと実感してしまう。


「では、誓いのキスを」


私達はゆっくりと見つめ合い、少しの間キスをする。

リザ様のことが大好きな私。だけど、私には一つ、大きな嘘がある。それに対してごめんなさい、許して……と思いながら。




私の嘘とは、仕事だと言って外に出向き、魔物討伐をしていること。実は私は凄腕の殺魔剣士なのだった。剣士になるときには目元がはっきりしたつり目に見えるようにし、紅の髪、紫の目に魔法で変え、髪はハーフアップにする。質素なワンピースに安物だけど金の丸の中に綺麗な小ぶりの紫水晶がついたイヤリング、編み上げの茶色のブーツを履き、レイピアを腰に差している。だいぶ凝った変装なので全然バレていない。15歳の頃から始めたからもう3年も魔物討伐をしていることになる。その時から剣士のときはクオーナ・リザンという偽名で活動していた。勇姿の女剣士、激強レイピア使い、紅の殺魔とかの二つ名がついているらしい。




「では、指輪の交換です。」


二人で選んだ結婚指輪。私のはサファイアついた、リザ様はルビーのついたもの。お互いの瞳の色の指輪を交換した。


「愛してるよ、ルナ。世界で一番。」


「私もですわ。宇宙で一番愛してます…!」


私のほうがすごいし……!!


「紀元前から愛してたよ」


次は時代なのね…笑


「地球ができる前から愛してましたわ」


「「張り合うのやめないか(ませんか)!?!?」」


息ぴったりに小さく叫んでしまった。


「そろったな……笑」


「うふふ〜」


あぁ、幸せ。幸せだなぁ。


「私、リザ様と結婚できてとっても幸せです〜〜」


「そうか、私もだがな。」


そう言ってリザ様は私を持ち上げてくるくる回った。


パチパチパチ!!

国民のみなさんが私達の結婚を祝ってくれた。




無事結婚式を終え、自分の部屋に戻ると、魔法の手紙が届いていた。私しか読めないようになっている。私と一緒に剣士をしている親友のリシューという少女からだ。リシューは薄いブルーで肩までの髪に紫の目、小柄で杖を持っていて、私が公爵令嬢だとわかりながらも仲良くしてくれるいい子だ。本文を読むと、城下町で魔物が出たらしい。




「アンナ!」


「何でしょう嬢様。」


アンナは私に幼少期から仕えるメイドの女の子。一番信用しているメイドであり、秘密まで知っている。


「魔物討伐に行くから誰がが来ても私は疲れて寝てるって言ってくれるかしら?」


「また嬢様は危険なことばっかり……」


呆れながらも毎回アンナは許してくれるのよね〜


「じゃ、身代わりおいていくわね。リン、おいで〜」


リンは私が初めて契約した精霊で、緑色でくるくるのツインテールに碧眼の美少女。ちなみに草の精霊。


「何でしょー?ご主人さまぁ!」


「私に化けてくれるー?」


リンは化けるのがうまくて、いつも身代わりを頼んでいる。でもさすがに喋り方は癖が出ちゃみたいで喋らないようにしてもらっている。


リンが化けている間に私はいつもの衣装に着替える。


「頑張って化けますねぇ〜!いってらっしゃ〜い!」


「行ってらっしゃいませ嬢様。」


二人は私を快く送り出してくれた。


「うん、行ってくるわね!!」


窓から飛行魔法を使って城下町に降りる。手紙を届けてくれた相棒、リシューと合流し、魔物の元へ。


「リザン様降臨だ!!!」


「わあああリザン様ぁ!!」


「お助けくださぁぁぁい!!」


私が現れると国民たちはこぞって喜ぶのだ。


私は魔物に愛刀のレイピアを一振り。それと同時に魔法をかける。


「リザン・サンドラ・ルナ、滅せよ。」


しゅうううううと音を立て魔物は消滅した。


ちなみに、リザンという名前は呪文の最初のとこで、それをそのまま偽名としている。呪文の中に名前が入っているのは当たり前だし、そこから名前にすればバレる心配もないしね。


「みな、安心せよ。もう安全だぞ。」


「ありがとうございます!!!リザン様ぁぁ!!」


「ああ。皆、またな。」


早くお城に戻らなきゃ!!


「では、私もこれで。」


リシューも私とともに帰るらしい。


「リシュー、転移魔法おねが〜い!!」


私は転移魔法は苦手だからいつもリシューに頼んでしまっている……毎回ごめんね、リシュー。私が転移魔法すると音がすごいんだもの……


「はいはい、リザン。ってか、また私の出番なく討伐しちゃったじゃない。私役立たずじゃーん…!」


「リシューは治癒魔法と転移魔法が専門なんだから仕方ないじゃん〜!私は剣と攻撃魔法が専門だからどうしても目立っちゃうんだもん……ねえねえ、リシューさん、私城に帰りたいんですけど。」


お願い無視しないでよリシュー……!!


「リザンはいいよね〜〜かっこいいしさぁ、、、ルマ・リシュー・リアンカ、リザンの部屋へ転移」




一瞬で私の部屋まで移動した。


「ありがとう、リシュー様。一緒にお茶はどうかしら??」 


「そうさせていただきますわ、ルナ様。」


平民の服のリシューを私の部屋に連れていき、一緒に着替える。リシューには淡い水色のドレスにしてみたの。髪の色とあってきれい〜!!アンナに二人分の化粧をしてもらった。


部屋に戻るとレモンティーとシュガーパイが用意されていた。



「とてもキラキラしているお菓子ですわね、ルナ様。」


「これはシュガーパイというお菓子で、砂糖のパイよ。私は水晶パイと呼んでいるの。」


「ん……!!おいしい〜!!!!美味しいですわね、ルナ様!!!」


毎回私達は討伐のあとにお茶会をする。この穏やかな時間がとても好きだ。






――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

      ☆優しいかたへのお願い☆

ルナのキャラデザと、二人の結婚式のお色直しイラストです!

この作品のファンアート書いてくれるちょーぜつ神な人現れてくれ!!ってことで、もし描いてくれたらこの小説に載せます!!(作者によるちょーぜつてきとーなイラストなので批判はどうかやめてください……泣 もっと時間かければもっとうまく描けるんでw)

挿絵(By みてみん)

挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ