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第二話

第二話

<大田の話>

「うみちゃん、俺だよ、落ち着いて、いい子だ。」と小さな声で攻撃準備万全の家庭ネコからアパートの壁へ向かって逆さまにゆっくり歩いた。窓に行けば、なんとなく能力が使えそうになると望んで、猫の身体能力を使い切って、高い窓に飛び込んだ。しまった。ロックかけている。なんでこの時に限って指がないかよ。必死にネコの手で窓をなんとかこじ開けた。1月の冷たい風が部屋に入った。うみちゃんのうなり声が体に響いた。ナウ・オー・ネバー。今じゃないと確実に死ぬと思った。よし。変身よ!と魔法少女くさく言い出し、猫の変身がとけ、一瞬だけ狸の姿に戻り、やっとはやぶさに変身して、17階の窓から空に飛んだ。


<雲母子の話>

アパートから出た。エレベーターに1階まで乗りながら、いろいろ考えた。

もう10年間の結婚。飽きたかも。戸籍などちゃんとした身分証明書がないので、警察を見るたびに緊張する。まあ、偽造ID持っているけど、あまりにもよ〜く調べないかぎりは大丈夫だ。それにしても、私の本当の髪の毛が茶色で外人に見える。

ある意味で外人だけどね。日本生まれ、日本育ちの子だけど、日本人(人間)ではない。「結婚」してから10年間、大田くんがなんで私ばかりに家事任せるのか。なんで夫が家事・食事が下手くそ?男だから?狸だから?それともばかだから?

まだ怒っているね。1階に到着。エレベーターに降りる最中に奇妙な人に出くわした。不思議な気配がして、もしかして?女の形をしている妖怪かな?自分の本能が機能し、警戒を感じた。その人(?)が私と目あわせ、少し大きい茶色コートと黒い帽子を被り、無口で頭を下げ、上の階にのぼった。エレベーターの扉が閉めてから、ホットした。何か、いやな予感がする。胸が動脈して、強い感情がある時は体の一部が無意識に変身する癖があり、両眼がより狐っぽくなったかどうかが気になり、サングラスをつけて、外に出た。その女、一体なんだろう。双生児の妹飛鳥に聞いてみる。翻訳案件は今月全部提出したので、やることは時にない。数日間大田くんは大丈夫だろう。後で電話かける。落ち着いたら。


アパートの近くのタクシー乗り場に行って、待機中のタクシーに乗り込んだ。

運転士が「雲母子さん、お久しぶりです!」といった。

「小室さん、こんにちは。」

「また夫婦げんかでしょうか?」

「ええ」と少し恥ずかしくて頭下げながら返事した。

「それは大変ですね。お疲れ様。」

「また妹さんのお家までですか?」

「はい、お願いします。」

「承知いたしました。シートベルトの着用お願い致します。」

「は、はい」シートベルトかけてから、山へ向かった。

小室さんはこの世界で唯一私たちの秘密を知っている人間です。彼の家族は昔妖怪ハンターだったけど、現時代に入ると妖怪の姿が次々と消えてゆく。伝統的な仕事もなくなった。後、狐貴族が小室さんの家族と深い絆・縁がある。私のおかげで。でもそれは長い長い昔話ので、今は語らない。


<うみちゃんの話>

ニャーん、ニャーん、ニャー!! (訳: ******** (大田に対して侮辱ばかり))


<大田の話>

残っている体力でなんとなく飛べた。アパートのタクシー乗り場に視力の高いはやぶさの目で妻の姿を見た。また飛鳥のところに行くか。狩猟しに行ってないか。まあ、いいか。タクシーが出発した。アパートの近くの森に飛んで、俺のお母さんにも会いに行くか。久しぶり。飛んでから数分しか経ってなく、アパートの方面がものすごく大きい音が聞こえた。何かガスでもつけっぱなし?いや、俺らのアパートは大丈夫だよね?はやぶさの首で後ろをちょっとだけ見てみると、俺らのアパートの窓から細長い蛇が飛んでいる?!ってか、俺を狙っているか?ヤバイ!体力はすでに限界!ってか、蛇じゃない、龍だ!ドラゴンだ!本物のドラゴンが!


<サイレンの話> 

人間社会に忍び込む妖怪は死刑。妖怪会から派遣された。狸の大田は犯罪者。すぐに正義を実行しなければならない。大田の妻には手を出せないが、正式にね、大田は獲物。あたしの獲物。雲母子はあたしの気配を感じないように準備したけど、九尾狐ので、何か疑っている目をそらした。まあ、いい。今は仕事に集中。17階まで上がった。1701号室に着く。扉をノックせずに、魔力を使って、手を振って、室内のロックが解除。扉も魔力にて開いて、アパートを慎重に上がった。玄関から一番奥の部屋が見え、窓が開いた。冷たい風がアパートの中に入ってきた。部屋の奥から小さな鳴き声が聞こえた。猫か?小さくて黒いと茶色猫が近づいた。いないかと。猫を無視して、窓に向けて、頭を窓から出した。ちょっとした距離から鳥が非常に低く飛んでいるのを見た。もしかして、逃げる気?まさか、あたしの気配感じた?これは、これは、よくないです。今は夜なので、見てるヒトが少ないと判断し、人型の姿をとけ、ほんの姿、龍に変身して、さっさと窓から飛び出した。

<雲母子の話>

タクシーに乗って、12分が経った。山の下の無人駅に到着。ここからは山のぼり廃墟の神社がある。神社の敷地に入ると特別な鳥居を通過すれば、私の故郷に入る。人間が入れないけど、神社が完全に破壊された場合、妖怪たちが暮らせなくなる。

「では、お気をつけて上がってください」と小室さんが言った。

「はい」

「飛鳥ちゃんにもよろしく」

タクシー代を払ってから降りた。タクシードアが自動閉めて、小室さんが頭を下げて町に向かった。

1年ぶりだね。ここは。飛鳥は何をしているのかな。時計を確認して、22時だとわかった。0時になったら妖怪が次々と出てくる。左右を確認して、誰もいない。じゃ、九尾の姿に戻ろう。服を全て脱ぎ、カバンの中に全部持っているものを入れて、変身をとけた。大田みたいに服を変身できないので、余計に恥ずかしい。見られた。人間の姿でね。山の下で無人駅に真冬で裸の女。カバンを線路の後ろの掘った穴に入れて、九尾になった。そして山の上に走り登った。


<大田の話>

ヤバイ。ヤバイ。ほんまヤバイ。なんで?なんで?なんで!!!


本物の龍が追いかけている!


死ぬ死ぬ死ぬ!いや、死なない。はやぶさは龍より速い。雪も降りそうで、雲の上に上り、別の動物に変身したら、龍は追いかけなくなる。


雪がたくさん降ってきた。

やった!龍が追い詰める。上、上、上に上がってよ!体よ!がんばれ!


雪が本格的に吹き始め、視線が悪くなってきた。


上、上、上!


後ろを確認して、龍の姿が吹雪の中に消えた。よし、別の動物に変身しろう。でも何がいい?もう気を失いそう。体力のかからない形じゃなきゃ落下して死ぬ。いいもの思いついた。白鳥に!雪・雲の中では見えない。真っ白。よし。変身よ!と魔法少女くさく頭の中に宣言した。変身できた。なんとなく。これからどうする?吹雪が激しくなり、そろそろ着陸しなきゃ。この近くの妖怪のお家に避難しよう。遠い親戚の陽太郎くんの家に行くことを決めた。留守しているかな?いや、真冬ので、絶対にいるはず。でも遅いから寝ているかも。迷う余裕がない。龍がまだどこかにいる。体力はもうない。でもこの真っ白の中に何も見えない。雲の上にいかないといけない。さらに上に上がった。やっと雲の上に上がり、綺麗な星空が見えた。星の位置を確認して、陽太郎の家のほうに向かった。15分後、不時着した。体力がゼロになった。全部消費した。鳥の形をギリギリまで保ち、着陸した途端、狸に戻った。木にぶつからなかった。危なかった。

しかも、まもなく意識が飛んだ。真っ白の世界が真っ黒になった。


つづく


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