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ブラッドツインズ〜薔薇の印に捧ぐセレナーデ〜  作者: キイロ 林檎
第一楽章✣双子のシンフォニー
11/11

♪ 02 ブルーローズ・シンフォニー

『ブラッドツインズ〜薔薇の印に捧ぐセレナーデ〜』を訪問頂きありがとうございます


序曲からお付き合い頂いている方には大変ありがたく感謝の気持ちでいっぱいです






(1)から更新が遅れてしまい長くお待たせしてしまった方にお詫び申し上げます


引き続きお付き合い頂ければ幸いでございます

「今日の式典で私達、ブルローズ・シンフォニーが演奏するからよろしくね……それと今度新入生オーディションもするからもし興味があったら来てね」







ビラ配りの女性は優しげな笑みを浮かべて私に配っていたビラの1枚を渡した。









「ブルーローズ・シンフォニー? 」








私はビラを受け取りながら初めて聞く聞き慣れない単語に独り言のような疑問を口にした。








「ブルーローズ・シンフォニーはウィーン音楽大学最高峰の学生オーケストラでその実力は世界の学生オーケストラの中でもトップクラスと言われているんだ」







私が口に出した疑問にはビラ配りで忙しくているビラ配りの女性の代わりに城乃さんが答えた。







「それだけに勿論ブルーローズ・シンフォニーに所属するメンバーは皆、ウィーン音楽大学の中でもトップクラスの実力を持つ者ばかりだね」








ブルーローズ・シンフォニーはウィーン音楽大学の中でも屈指の実力を持つ者が集まるオーケストラ……

きっとコンクール受賞歴とか凄い本物の実力者が集まっているんだろうな。

何か私とは違う世界に住む人達の話を聞いているのではないかとすら思えてくる。








「特に今の4年生は近年で最も実力の高いメンバー揃いだと聞いているかな……うちの姉も含めてね」







「そうなの……って城乃さんのお姉さんも!? 」









私は城乃さんの説明に耳を傾けながらただ頷いていたが

何食わぬ顔で自分の姉もブルーローズ・シンフォニーのメンバーだと言う城乃さん私は目を丸くした。



説明口調が落ち着いていてるからか大した事ない風に聞こえるが大学のエリートが集まるようなオーケストラの中でも高い実力を持つのだから私からしたら充分大した事だ。








「ま……二ノ瀬さんがブローチを届けに来てくれた時に話ていた人いたでしょ。実は私の姉なんだ。」







私が城乃さんにブローチを届けに来た時に話していた人とは黒いスーツのビラ配りの女性の事か。

彼女も私や城乃さん同様、日本人留学生だろうなとは思ったが

姉妹だとは言われるまで気がつかなかった。

言われて見れば城乃さんと先程ビラをくれた女性は身長と髪の長さこそ違うもののどことなく雰囲気が似ていた。







「4年生。担当パートはバイオリン」







城乃さんは私が持っているビラに書かれたメンバーの1人の名前を人差し指で指した。





“城乃華月”




城乃さんのお姉さんの城乃華月はウィーン音楽大学トップクラスのバイオリニストと言う事か。


私は城乃さんが指した名前を確認した。


彼女の華やかな雰囲気に似合う

何よりもバイオリニストにはぴったりの名前じゃないだろうか。








「城乃って確か……伝説の天才バイオリニストと言われたSHIRONOがいたよね。もしかして親戚だったり……」







同じ苗字なだけであって他人かもしれないけれど

城乃と言う苗字でバイオリニストと言う点になんとなく引っかかた私は根拠の無い憶測を口にしていた。






「うん……実はうちのおじいちゃんなんだ。」






城乃さんは少し照れくさそうにしながらも誤魔化すことなく素直に親戚であることを認めた。







「もちろん、おじいちゃんは凄いんけどうちの姉も伝説のSHIRONOに負けず劣らず凄いんだから!! 」






身内びいきにも聞こえる勢いだが熱のこもった城乃さんのアピールからは姉の事を尊敬しているのであろう事は伝わった。






「楽しみにしてるね」





ウィーン音楽大学出身の伝説の天才バイオリニストと言われたSHIRONOの孫でもあるエリートの奏でるバイオリンはどんな音色なのだろうか。


城乃華月の演奏がどんなものなのか興味が出てきた。


私は今の率直な気持ちを言葉にすると微かに微笑んでみせた。

第一楽章(1)に最後までお付き合い頂きありがとうございます



しばらくヒーローの登場シーンはございませんが引き続きお付き合いいただければ幸いでございます






※音大の作者独自のイメージや、設定によるもので実在のウィーンの音楽大とはなんら関係ありません


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