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ブラッドツインズ〜薔薇の印に捧ぐセレナーデ〜  作者: キイロ 林檎
✣プロローグ✣
1/11

Prologue

もし今暇を持て余していたり、次読む作品を探していらっしゃれば未熟者の無名のキイロの作品で良ければ『ブラッドツインズ〜薔薇の印に捧ぐセレナーデ〜』のプロローグを読んで頂ければ幸いです





皆様初めまして

作者の キイロ 林檎 です

この度は数あるなろう作品の中から新人のキイロの作品を訪問頂き大変恐縮でございます

キイロは趣味の延長と日々溢れる妄想をどこかで形にしたくなったと言う自己満足的な理由でなろうに投稿してみようと思ったのがきっかけで初めたのですがそれでもよければ作品を読んで貰えたら嬉しいです(泣いて喜びます)

執筆活動は初めたばかりのド素人のひよっこ作家でありますので文章力や表現力等で至らない部分も多いと思いますが少しでも作品に触れて頂きよろしければ評価と感想を頂ければ今後の改善と活力に繋がると

思いますのでどうかよろしくお願いします!!





※物語の舞台としてウィーンの音楽大学が出て来ますが音大の設定は作者独自によるもので実在のウィーンの音楽大とはなんら関係ありません

※舞台をウィーンとしていますが物語の設定の都合上実際の風景とは異なる風景が出て来るかも知れませんがご了承ください

※あくまでも現代ヨーロッパ風の世界と思って頂ければ幸いです


中心都市の北方向に位置する片田舎。


アンティークの店や飲食店などが立ち並ぶ村の外れには鬱蒼とした森が広がっている。


まだ日が沈む前ではあるが、森の中は薄暗くじめっとした空気が漂う。


森の奥に進むと霧が立ち込み始め、不気味な雰囲気を醸し出している。


森の更に奥に進むと霧は段々と濃くなり霧で遮られた視界の前には苔に塗れ錆びた墓が並び、墓の周りには墓と同じく、苔や蔓を纏い殆どが崩れて形を成さない石作りの廃虚が姿を現す。


廃虚に囲まれ長い事手入れされた様子の無い墓地に近寄る人など居ないように見えるが……




『ローズ・クリスタル ここに眠る』




と彫られた墓石の前に1人の男が佇んでいた。


墓石は他の墓石と同様に苔塗れで墓石に彫られた字は錆びていて彫られた名前が辛うじて読める程度であり、名前の下にも何か彫られていたようだが、名前の下に彫られた字は消えかかっていて読める様な状況では無い。


男は墓石の前に屈むと墓石に彫られた名前を愛おしそうになぞり錆びた墓石の上に赤色の薔薇の花を添えた。






男がしばらく墓石の前にしゃがみ込み今は亡き少女に思いを寄せていると何処からか冷たく無機質で、それでいて美しい音色が流れて来た。


霧に包まれているが奥の方に微かにシルエットを確認する事の出来る邸から流れているのだろう。


男は顔を上げると音色が流れ聴こえて来る方へと耳を傾けた。


それは彼女が残した激しくも儚い狂想曲であり、美しくも悲しいセレナーデでもあった。


男が墓地を訪れる度に屋敷からは必ずセレナーデを奏でる音色が聴こえてくる。


彼は彼女の残したセレナーデに囚われているのか、あるいは未だに彼女自身に囚われていると言うのか。


おそらく後者であると思うが。


かく言う自分も毎年彼女の墓に訪れ薔薇を添えているのだから似たもの同士だなと心の中で自嘲の笑みを浮かべながら静かに立ち上がると、霧の向こうに人影がある事に気づく。





人影がこちらに近づいて来ると男は一瞬、自分の目を疑った。


この墓地にはもう何年も自分と彼以外立ち寄る者はいない筈だったからだ。


男は訝しげに目を擦ってみるものの人影は消える事は無く男の立っている墓石の前に立ち止まり、正体を露わにする。


人影の正体は白髪の混じった栗色の髪を引っ詰めて纏めた老女だった。

切れ長の二重と真っ直ぐ通った鼻筋、整った形の唇、切れ長の二重には皺が刻まれているがそれでもその姿は、昔の美しさを保ちながら老いたと言っても過言では無かった。




女は男に気がつくと頭を下げてお辞儀をした。


男も老女にお辞儀を返そうと老女に向き合ったが、瞳が焦げ茶色である事に気がつくなり昔の老女を想像してはどうしても彼女と重ねてしまう。








霧の中、向き合って立つ男と老女。


苔だらけの錆びた墓石に添えられた真っ赤な薔薇は、異様な存在感を放っていた。


『ブラッドツインズ〜薔薇の印に捧ぐセレナーデ〜』のプロローグを最後まで読んで下さった方はお付き合い下さりありがとうございます





キイロはランキングに乗りたいとかPV数を伸ばしたいとかそんな分不相応な目標は持っておりません

先ずはこの『ブラッドツインズ〜薔薇の印に捧ぐセレナーデ〜』を完結させる事から目指したいと思っておりますのでどうか1人でも多く、長く出来れば最後までお付き合い頂ければ嬉しい(泣いて喜ぶどころ)限りではございません

もしもプロローグを読んでこの作品に少しでも興味を持って頂き、そして少しでも私の作品に付き合ってやっても良いと思って頂ける寛大な心をお持ちの読書様がいらっしゃいましたら、まだまだ至らないところも多い未熟者のキイロで良ければ読書様のお暇と興味が続く限り(切実に)お付き合いのほどよろしくお願いします

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