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不登場人物紹介

三年目突入のおまけ。

設定開示回。こういうのやってみたかったので夢が叶いました。

○何の意味もない不登場人物紹介。多分、本編には登場しません。


○利人君の兄貴

 自由ヶ丘利人君の実兄。二歳年上。

 才色兼備にして文武両道である金髪碧眼の元イケメン。そのスペックは人類の限界に迫る物が秘められている。一を見て一〇を知るとは彼のことで、末は博士か大臣かと周囲の期待を集めていた。利人君と能力を比較すれば、電卓と最新スマートフォン位の隔絶としか言いようのない差が存在する。

 人類の最終となりうる存在。

 そんな兄を利人君は純粋に尊敬しており、兄弟仲は非常に良かった。

 が、その代償として兄貴の精神は凄まじく脆い。利人君と精神力を比較すれば、ゾウリムシとシロナガスオオクジラのスケールの違い程度は隔離している。

 その軟弱な精神が足を引っ張ったのは、中学三年生の時。男女の交際関係で揉め、巧く立ち回ることができず、いじめの対象にされ、引き籠りと化してしまった。

 いじめの主犯であった七人の生徒は利人君とは関係なく転校していき、何故か突然に利人君の思惑とは無関係に校長先生が入れ替わったりしたが、彼の引き籠りは止まらなかった。

 それでも利人君は兄のことを尊敬し、社会復帰をさせようと奮闘していた。が、遊びに来ていた千恵ちゃんのスカートを覗こうとしていた所を階段で目撃し、急激に冷める。その場で兄をボコボコに殴って以降、彼の中で兄は死んだことになっている。

 この辺りで心が完全に折れ、利人君に対するコンプレックスで完全に秘められたポテンシャルが発揮されることはなくなった。精神的に向上心のないものはばかだ。

 引き籠りになってからはぶくぶくと肥り、違う意味で人間離れしたスペックになりつつある。

 ただ、ニートではなく、父親の裏の仕事を知らずに手伝っている。


○利人君パパ

 自由ヶ丘利人君の父親。利人君は彼が三十四歳の時の子供。

 利人君達が暮らす町の役所で働いているらしい。結構偉い人だが、自己主張が少なく、物静かで、いつも苦情を喚く人達の対処をさせられているようだ。目立ちはせずとも部下からは信頼されており、毎年のバレンタインデーで貰って来るチョコの数が利人君よりも多いことが密かな自慢だったりする。

 公務員と言うこともあり、無難な人生を歩んでいるように見えるが、ネット黎明期から活躍するハッカーと言う一面も持つ。完全なる愉快犯と言うか、自分の腕を試す為だけにハッキングを行っており、武者修行する荒武者みたいな思想を持っている。

 そのストイックさと実力から、その筋では伝説とも時代を築いたとも言われており、超有名人であり、企業から誘致されたり、懸賞金をかけられたりしている。

 家族はそのことを知らない。

 が、家に引き籠っている息子のパソコンに職場からハッキングし、ネット上の仕事を指示して実行させている。結構なスパルタ教育をしており、兄貴は少しずつハッキングと仕事の喜びに目覚めつつあるようだ。


○利人君ママ

 自由ヶ丘利人君の母親。利人君は彼女が二十三歳の時の子供。

 アイルランド系アメリカ人で、元歌姫。

 日本に新曲のイメージ動画を取りに来た際、役場で働く利人君パパに一目惚れ。二週間後には歌手を電撃引退し、当然のように利人君パパに求婚する。利人君パパは平然とそれを受け入れると言う意味不明な度量の広さを見せて電撃結婚。一年後に兄貴が爆誕。

 二人の子供を出産後、家の一階を改造して音楽教室を開き、近所の子供達にピアノや歌、そして英語を教えて暮らしている。ただ、もう二十年近く日本で暮らしているのに日本語があまり達者ではなく、利人君は良く通訳に狩り出されている。

 最近の悩みは当然兄貴。部屋から出て来て欲しいと強く願っているが、ネットの仕事で得た給料を家に入れてくれているので、これはこれで良いのかも? とも思い始めている。

 一応アイルランド聖公会に属するキリスト教徒なのだが、信心は極めて薄い。日本に来てからは、日本人らしい宗教的無関心に影響を受け、アメリカから持って来ていた聖書はかなり早い段階で音楽教室の飾り付けの一部と化した。年季の入った聖書はお洒落だと結構評判。

 しかし父親(利人君からみたら祖父)は熱心な信者であり、幼い頃、アメリカに行く度に自由ヶ丘兄弟は聖書を覚えさせられた。

 その際、自由ヶ丘兄弟があっさりと聖書を覚えてしまい、それができない従兄(母親の兄の息子)が強いショックを受けてしまう。祖父は従兄を慰める時に「彼等は白人じゃあないから(聖書が覚えられなくても君が勝っているよ)」と差別的なニュアンスな言葉を使ったため、利人君(僅か五歳)はキリスト教や白人に強い軽蔑と敵愾心を覚え、聖書の目の前で暖炉に投げ込んでボヤ騒ぎを起こした。この頃にサンタを信じるのも止めた。

 兄貴はその言葉にショックを受けて帰宅の日まで部屋から出なくなった。

 金髪碧眼のかなりの美人で、主に兄貴の方にその面影が強く出ているようだ。

 まったく生かされることのない設定だが、利人君の目は彼女の遺伝で綺麗な青色をしている。目つきが悪く、性格の悪さが滲んでいることの方が目立っているとは千恵ちゃん談。

 あと、歌唱力は利人君に遺伝しなかった。


○千恵ちゃんパパ

 二階堂千恵ちゃんのお父さん。医者。入り婿。千恵ちゃんは彼が二十九歳の時の子。

 二階堂と言う中部地方で有名な病院一族に婿入りした心臓外科医。サイコパスではない。

 聴くも涙、語るも涙の過去の持ち主で、大恋愛の末に婿入りした。当時の新聞を探せば、二人の名前がみつかるとか。

 現在は愛する妻、可愛い娘と三人暮らしを……しておらず、妻の母とそのお手伝いさんを合わせて五人で暮らしている。男性は彼だけなのでハーレムだね。

 大病院の院長でもあり、社会的な地位は極めて高い。地元では有名人であるし、政治家達にも一目を置かれている。が、家の中のヒエラルキーは唯一の男性と言うことで最下位。邪険にされているわけではないが、居場所がないと言うか、息苦しいと言うか。婿入りした人間が通る道である。

 公私共に安らげる機会は少なく、趣味は病院の近くの釣り堀。年収三〇〇〇万を余裕で越える男の楽しみは、一時間一〇〇〇円で釣り堀の魚をキャッチ&リリースすることである。がんばれ、世間のお父さん。

 利人君とはメール友達であり、偶に釣り堀を驕ってあげる仲。殺人現場の状況をコナン君に伝える警察官のように利人君に愚痴りまくっている。利人君は愚痴に付き合う度に、結婚とは何か、幸せとは何か、働くとは何か、大人になるとはどういうことか、高校生の内に本来考えておくべきことを嫌が応でも意識させられている。

 実の娘よりも利人君に甘い。彼が遊びに来る時はこのおっさんが一番張り切っている。


○千恵ちゃんママ

 二階堂千恵ちゃんのお母さん。所謂、箱入り娘。千恵ちゃんは彼女が二十四歳の時の子供。

 おっとりと落ち着いた人物であり、本来はお見合いで結婚するはずだったが、千恵ちゃんパパと出会い、恋に落ちる。紆余曲折、波乱万丈な一年間の恋愛劇の末に結婚。娘の出産を機に、人物画を描き始め、最近は個展も開けるほどの腕前に上達した。

 基本的に天然であり、趣味人であり、優雅な貴族然としたおばさま。本当にお嬢様であり、何ができるの? と問われれば、何もできないと答えるしかない。

 千恵ちゃんパパの苦労が窺える。

 利人ママとはお茶飲み友達であり、二人の繋がりから利人君と千恵ちゃんが出会うことになる。片方が天然で、もう一方が片言なので、その会話は想像を絶するものだが、仲は非常に良い。利人君は偶に通訳として狩り出される。

 利人君が苦手とする珍しい人間の一人。とにかく話のテンポが合わず、会話していて疲れるらしい。

 実の娘よりも利人君に甘く、遊びに来る時は千恵ちゃんそっちのけで話そうとしてくる。


○フランシスカ

 千恵ちゃんのペットのアメリカザリガニ。正式名称はブラッディ・フランシスカ。

 小学一年生の夏頃。『サバばかり食べたザリガニは青くなる』と言う利人君の蘊蓄が真実か否かを確かめる為に、二人で隣り街まで出かけて河原で捕獲したザリガニの一匹。帰り道に死体を発見したのは二人の良い思い出だったりそうじゃなかったり。この時、一緒に捕獲した二匹のザリガニは命を落としている。 

 フランシスコの女性形であるフランシスカではなく、投擲斧のフランシスカが名前の由来であるが、ちゃんとメス。千恵ちゃんパパのハーレムの一人なのか?

 二階堂家の玄関で水槽に入れられて飼育されており、青色の身体のまま今もなお生きている。現在は青くするための餌が市販されているため、難しいことではない。アメリカザリガニの寿命は平均三~五年と言われており、かなりの長寿といえるだろう。

 どうでもいいが、利人君はアメリカザリガニではなくロブスターじゃないかと疑っていたりする。

 さらにどうでもいいが二階堂家は純和風で立派な庭があり、そこには沢山の鯉と亀が放されている池が存在する。千恵ちゃんはその全てに名前をつけているのだが、よく名前を間違えている。と言うより、殆どあってはいない。正確な名前を把握している利人君がその度にツッコミを入れるも、千恵ちゃんは頑なにそれを認めないため、鯉と亀の名前はまったく安定していない。


二年やってて、本編で二人しか喋ってないって作品がなろうにあるらしいです。

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