閑話1 ワイバーン討伐依頼、失敗の理由1
褒められて舞い上がって書いちゃいましたテヘペロ!後悔も反省もしてませんw
テスト二日目で苦手科目があるんですけどね!
まあ本編かけって話ですが、楽しんでいただけると幸いです!
ちなみにまだ本編に出てきていないサリーという子が出ますが、受付嬢の人です。
俺はアイギル・ボルトケイオン。クールでかっこよくて超強くてモテモテの、ギルド《眠りの森》の期待の新人だ。
今も、ギルドメンバーの女の子二人に、俺の武勇伝について話してあげている。
「この前なんてよ、物理攻撃がほぼ無効、重い攻撃が特徴のスライムジェネラルだって倒したんだぜ?すげぇだろ!?」
「確かに物理系統の武器で倒したならすごいわよ?けど、あんたの武器魔法銃でしょ?しかも属性は炎特化。スライム系統なんて炎魔法使えば大体倒せるわよ」
「じ、じゃあこんなのはどうだ!?サイクロプスを討伐したぞ!一人でだ!!」
「サイクロプスは強力だが、目が致命的な弱点だね。点を穿つ遠距離武器を使用されると、目と脳髄を貫かれて絶命する。例として挙げると、魔法銃とかがとても有効なわけだ」
「うぐぐぐぐぐ・・・・・・・・・!!!」
くっそぉ・・・・・・。なんなんだよ、こいつらぁ!ちょっとくらい褒めてくれたっていいじゃんかよー!すっげぇ苦労して倒したんだから、頑張った幼馴染を労うことぐらいしろよなー!もー!
(まあ、スライムジェネラルは炎耐性があるし、魔法銃じゃ威力が弱くて倒しにくいから、褒めてあげたいんだけど・・・・・・)
(まあ、サイクロプスは弱点を守るように行動するし、巨人という種族的に優れた能力を持つから、褒めるべきなんだろうけれど・・・・・・)
((こいつを褒めると調子に乗るから面倒くさい))
この二人、カナとシルフィは子供んときからの幼馴染なんだ。気が弱くて引っ込み思案だったカナと、本ばっか読んで少しも外に出なかったシルフィを無理やり外に連れ出して、一緒に町で遊んだのはいい思い出だ。・・・・・・俺だけ迷子になって泣いて帰って、それを二人に笑われたのは悪い思い出だ。まぁ、その時から二人は明るくなり始めたんだけどな。
「ギールさーん!ちょっと来てくださーい!」
「ん?どうしたサリー?」
「はいー。これなんですけど、どうやらギルドマスターに指名されたっぽいですよー?やりましたねー!」
「へ?」
「じゃあ、確かに渡しましたよー!」
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依頼名『冒険者の登竜門』
依頼者:旅人の男性
仲介者:メラーナ・モントゲート
指名冒険者:あり:アイギル・ボルトケイオン
依頼内容:ワイバーン一匹の討伐、および紛失物の回収
報酬:炎の魔石5個
依頼文
最近、この町の北、ヘロン平原を越えたところにある小さな鉱山に、ワイバーンが住みついたらしいの。それで、そこを通った旅人さんが襲われて、大事なものをとられてしまって困っているそうよ。
そこで!我がギルドの期待の新人さんに依頼したいと思います!
君はまだ冒険者になってから日は浅いけれど、最近急成長してるギルくんならいいところまでいけると思うの!
ワイバーンは洞窟の中に巣を作るわ。頑張って!
あ、ちなみにとられたのは木でできた筒状の入れ物らしいのだけど、中身は絶対に見ないでほしいらしいわ。気を付けるようにね?
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「ふーん、ワイバーンねぇ・・・・・・」
こんな興味なさげな風を装ってはいるが、俺は今ものすんごく喜んでる!だって考えてみてくれよ!ギルドマスターからの直々の指名なんだぜ!?それも下級とはいえ竜種だ、新人に任せられるような依頼じゃねぇ!これは、俺の強さをギルドマスターが認めてくれたってことじゃねぇか!?やったぜ!ついに俺の能力が認められたんだ!
「ギル、無言でそんなに顔をニヤつかせないでくれ。正直気味が悪い」
「げっ!?マジかよ顔に出てるか!?」
「おもいきりでてるわよ。で?どうしたの?」
「そうそう!ふふん、これをみてみろよ!」
俺はギルドマスターからの信頼の証、ワイバーン討伐依頼の書かれた紙を二人の前に突き出す。二人は驚愕に目を見開・・・・・・・・・かない?
「え?あれ、驚かねぇの?すごくねぇかこれ?ギルドマスターの指名だぜ?」
「だってこれ、みんなすでにやったことだし・・・・・・」
「はぁっ!?ワイバーンの討伐をか!?」
「ギル、そんなわけないだろう?ギルドマスターからの指名の方だよ」
「私の場合はバンシーだったわね。精神をかき乱してくるから魔法が使いにくかったわ。まあ、アンデッドだから私の得意な光魔法を数回当てたら勝てたんだけどね」
「僕の場合は回復薬の精製だね。限られた資金の中で、傷と体力を癒す即効性の回復薬を作る。ということだったよ。でも、すでに研究していたことだったから材料費しか掛からなかったんだ」
「・・・・・・・・・そう、か。そうだよな。そうじゃなきゃ、俺なんかがギルドマスターに指名されたりしねぇ、よな。ハハ・・・・・・」
(ど、どうすんのよ!ギル本気で落ち込んじゃったわよ!)
(い、いや、でもどうしろというんだい?僕はあまり慰めたりは得意じゃないんだが・・・・!?)
(とりあえずほめときゃいいのよ!ほらはやくはやく!)
(そんなこと急に言われても・・・・・・・・・!!)
「はぁ・・・・・・」
「あー、その、ギル?」
「・・・なんだよ、シルフィ。もうほっとけよ・・・・・・」
「えーっと、そ、そう!カナのバンシーは光に弱いし、僕の回復薬はすでに完成していただろう!?」
「それがどうしたんだよ・・・・・・?」
「でも、ギルのワイバーンは炎に弱いわけでも、戦ったことすらないじゃないか!」
「ん・・・・・・?」
(銃で薄い翼膜を貫いたら落ちて動けなくなるけどね)
(今慰めてるのに茶々を入れないでくれ!)
(ごめんなさ~い)
「それに、僕たちはギルよりももっと遅くに依頼が来たよ!!」
「おぉ・・・・・・?」
(ギルが来る前だから、それだけギルは筆記に落ち続けたってことなんだけどね)
(カ、ナァ・・・・・・?)
(そ、そんな怖い顔しないでよ)
「信用されてなかったり、能力が認められてなかったらこんな依頼頼めないよ!!!」
「おおぉ・・・・・・!」
(全員がすでに認められていたんだけど・・・!?)
(ううぅぅぅ・・・・・・・・・!!)
(涙目で睨むのはやめて!?何かに目覚めちゃいそうだから!!)
「つ、つまりっ!ギルは僕たちより早い段階でっ、強いって認められたってことなんだよっ!!」
「うおおおぉっ!!だよな、だよな!!そうだよな!?さすがおれぇっ!!」
((わあ、こいつチョロいわぁ))
「うるっさいですね。一体なんの騒ぎだってんです?」
「あぁ、サーシャ。実はね・・・・・・」
「ふふん!俺がギルドマスターに認められて依頼をされたって話さ!」
「は?なにいってんです?」
「じゃ、俺は準備しに行ってくるわ。ま、俺にかかれば?ワイバーン如きラクショーなんだけどよ?準備もしねーで戦いにいくのは、馬鹿のやることだし?じゃあな!」
「なんなんですアイツ?ちょーうぜーんですが」
「ええと、説明するとだね・・・・・・」
「なるほど。つまり新人恒例の『冒険者の登竜門』で浮かれた、と。哀れここに極まり、です」
「そういわないでやってよ。単純なだけなんだから」
「それ、ばかともいうですよね?」
「・・・・・・ノーコメントで」
「でも、よく考えてみるとおかしい気がするんだよね」
「え?何がよ?」
「だって、ヘロン平原の先の鉱山っていったら、草木が全く生えていない禿山じゃないか」
「それのなにがおかしいんです?ワイバーンは岩場を好んで住みつきますよ?」
「でも岩場ってだけで、餌である草食動物が一匹もいないところに住みつくかい?」
「あ、確かに・・・・!」
「言われてみれば、です」
「この依頼・・・少し厄介ごとのにおいがするね」
「何もなければいいんだけど・・・・・・」
ワイバーン討伐依頼、失敗の理由2につづく
どうでしたでしょうか?
こういう、~~の話っていうのは、そのキャラに対して読者の人が感じてる魅力と作者が考える魅力が違う場合があるんで、嫌いになる理由になっちゃったりするんですよね・・・・・・。秋葉げんのことが嫌いになっても、ギルくんのことは嫌いにならないでください!
え?前回の投稿時間狙ったのかって?そんなわけないじゃないですかやだなーハハー。
実際、前回の投稿時間は偶然なんですよねー・・・・・。前回は。