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歴史認識をリセット

 何から書き起こせばよいのか分からないくらいに、頭の中が混乱しています。その原因は二冊の書籍でした。


 ・アマテラスの誕生 溝口睦子

 ・古墳時代の歴史 松本武彦


 非常に興味深い書籍でした。昨年末から読み始めていたのですが、この二冊を読み切るのにとても時間が掛かりました。その間に、スーパーカブで四国一周して紀行文を書いたり、厳冬期の八経ヶ岳に登って登山記を書いたりと、精力的に活動をしていたのでゆっくりと読めなかった……という時間的な制約があったのですが、それだけではありません。その気になれば、一日もあれば読めるはずです。二冊とも分厚い本ではありません。ただ、内容を咀嚼するのが難しかった。


 古事記や日本書紀は、日本という国のアイデンティティの根幹をなすものになります。ところが、津田左右吉から始まる史料批判は、古事記や日本書紀の正当性や妥当性について疑問を投げかけました。代表的な批判として、欠史八代や万世一系に対する疑義などがあります。でも、そうした史料批判がありつつも、古事記や日本書紀に価値が無いわけではありません。むしろ、それら記紀に秘められたミステリーに、多くの歴史ファンは魅了されました。僕もその一人になります。


 先に挙げた二冊の書籍は、そうした史料批判の最たるものでした。でもオカルトではない。ちょっと話を脱線しますが、歴史ミステリーの世界はオカルト物が沢山あります。口伝系を扱うものは特にそうで、その信憑性が担保されていないのに、真しやかに語られていました。その口伝にも真実があるかもしれません。しかし、それは野球の勝負にサッカーのルールを持ってくるようなもので、ごちゃ混ぜにして考えることは出来ない。僕のスタンスとしては、古事記と日本書紀をベースにしつつ、史料批判を行うのが王道だと考えています。


 二冊の書籍は、オカルトではありません。非常に論理的で納得のいくものでした。「アマテラスの誕生」は、日本書記が誕生した意味を問いかけます。アマテラス以前にタカミムスヒという神が存在していて、習合されていったというのがテーマになります。「古墳時代の歴史」は、発掘された考古資料を科学的に分析したうえで、古墳時代の古墳の移り変わりを紹介してくれます。驚きのポイントは、古墳は東日本で誕生したという事実です。奈良県の纏向ではありません。


 今は、これらの内容を詳しく語ることが出来ません。まだ咀嚼出来ていないからです。でも、飛鳥時代に生きていた人々を想像する上で、非常に貴重な書籍でした。当時の人々が、何を大事にしていたのか、どのような思想を持っていたのか。聖徳太子の物語を創作するためには、当時の人々の思考に寄り添う必要があります。そうした切っ掛けを与えてくれた書籍でした。具体的な考察はまだ時間が掛かりますが、順次言葉にしていきたいと思います。

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