1ー4
話を戻しましょう。
玉ねぎの腐った匂いと灰色のお肉、どう考えても今までの経過上食べてはいけない。脳内でアラートが鳴り響いてます。
でも我慢しながら鱗を剥いで、肉を切り出したんです。(ほぼTシャツさんの知識と力ですけど。)
死体を見ても解体しても吐かなかったのはスキル「精神耐性」のおかげでしょう。
躊躇ったら今までの苦労が水の泡、、、。
、、、焼いてみましょう。
「メガファイア」
ジュッッッ
、、、ボロっ、、、サァァァァ
消し炭どころか灰になりました。
まな板代わりに敷いた魔石が熱を帯びてます。、、、
閃きました!!!これで焼いて食べましょう。
ジュウゥぅ〜
香ばしい匂いが鼻を通り抜けます。いい匂いです。堪りません。ただ、悪臭も比例して強くなっています。(涙)
、、、出来ました。
一見は普通に焼いたお肉ですけど匂いは元のままです。
抵抗はありますが空腹には抗えません。
「いただきます。」
ガブっ
「ウオぇ!ゲフッ!ヴぉええ!」
何これ?何これ!噛んだ途端に口一杯に悪臭が放たれ鼻まで貫通しました。
食感も筋張った肉の歯ごたえ、ザリザリしてて砂利をふんだんに入れた感じが最悪です。噛めば噛むほどネバネバした液体が苦味を生み出し飲み込むのを拒否したくなります。
食べたくない。今まで食べたどの料理よりも不味いです。
でもここで食べないと次はいつ食事にありつけるか。
「、、、よしっ!」
ガブッ!ヌチャヌチャ!ゴクンッ
精神的に疲れ、、、てないけど先程の経験は出来ることなら2度としたくありません。これもスキルのお陰ですか。
今度こそ一息付いたので情報を整理しましょう。
起きたらそのままの格好で異世界にいた。
原因不明。
Tシャツさんがすごい。
色々教えてくれる。
空気中の魔力を集めて色々変化できる。
魔法が使えるようになった。
なお威力調整は要練習。
周りの岩など壊せはするが穴など地形を変えることは出来ない。
方針は変わらないにしろ分からないことが多すぎる。まず何が分からないのかも分からない。
、、、深く考えるのはやめよう。とにかくここを脱出&宝箱獲得、そして外に出たたら美味しいものを食べる。それだけを考えて今を頑張ろう。
よし進もう。
、、、お次は蛇かー。これも規格外に大きいし。私なんて一飲みじゃん。
あっネズミ?が蛇に向かって!蛇の目が光って!あっ!
あーっ石に。
あの蛇バジリスクじゃん。本当何このダンジョン。難易度高すぎにも限度あると思います。
【勇敢】のお陰で足の震えはないものの、石化はヤバす。まぁ目を合わせたらの話だけどっ!
タタタッ
「Tシャツさん。さっきのお願い。」
『了解』
グサッ!
ズズンッッ
『レベルガ上ガリマシタ。スキル【石化耐性】、魔眼【石化】ヲ獲得シマシタ。』
次は蜂?(規格外の大きさ)
ザクッ!
『レベルガ上ガリマシタ。スキル【毒耐性】、【ポイズン】ヲ獲得シマシタ。』
芋、、、虫?(規格外の以下略)
グサッ!ザクッ!
『レベルガ(以下略)』
こうして私は次々とモンスターを倒していった。