表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/15

2ー6

 燃える様な赤く長い髪を後ろで纏め、深淵のような深い青い目は表情が読み取れない。そこまでは良い。

 頭の上のレース付きカチューシャ。丈が長く黒いロングドレス。それと相対する白のエプロン。フリルは一切ついてなく、俗にいうヴィグドリアンメイドという物だろう。

 それが彼女の登場の空気をおかしなものにしていた。


最初に開口したのは彼女だった。

「我が主。ご命令を。」


「本当にイフリートですか?」


「イエス、マスター。私は4大聖霊が1つ、イフリートです。」


「その服は?」


「我がマスターの思考からこの服が最適解と判断しました。」


「つまり私の趣味、、、。」


 カァァァ!!!

咄嗟に手で顔を隠す。恥ずかしい。とんでもなく恥ずかしい。何?この羞恥プレイ。確かにメイド服は可愛いけど!可愛いけどっ!今は違うでしょ!そういった空気じゃないでしょ!


C「それがイフリートか?。笑わせてくれるぜ。ただのメイドじゃねぇか。なにが「真のイフリートを。」だ。恥ずかしくて俺だったら死んでるぜ。」


「マスターを侮辱する人は何人たりとも容赦はしません。マスター、どうかあのゴミを排除するご命令を。」


C「誰がゴミだぁ!やれイフリート!あのメイドごと燃やし尽くせ!」


 口から放たれるファイアブレス。それに対抗しようとこちらのイフリートが手から火を放つ。

 だがファイアリザードのブレスは悲しくも一瞬で掻き消され、身体を青黒い炎が包み形も残さず絶命した。


「申し訳ありません。加減したとはいえマスターの命令を待たずに反撃をし、あまつさえ絶命させてしまいました。この罰はいかようにも。ただその前にあのゴミを処分する許可を。」


「もう!いいよ。そんなこと。私はそんな事よりも恥ずかしいの!あの男は放っておいて!」


「イエス。マスター。寛大な御心に感謝します。」

ペコリッ


C「クソ野郎どもがー。」

ダッ

「見ろこれを。こいつを殺されたく無かったらお前ら動くなよ。」


「人が恥ずかしさに身を悶えている隙に、少女を人質にして、自分は逃げる。ですか。人として最低の行為ですね。生きる価値がありません。なので死んで下さい。」


 トランは呟き、手刀で何かを切り落とすかのように腕を横に振り切った。


C「何かいったか?あ〜ん?」

見えない何かが男に向かっていく。男は気づかない。

ザシュ


「あれっ?」

 男の視界が反転する。まず赤い何かが飛び散っているのが見えた。次に身体が見え、赤いそれは男の頭があるべき場所から吹き出しており、その後世界は闇に閉ざされた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ