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ちっぽけな能力者たち  作者: て+ア
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「ゆずモナカってどう作るんだっけ?」


夜長が出勤していったのち、天竺はスマホのメールボックスを確認する。しっかりと整理されているメールボックスには"メールなし"と表示される。


「メールはなし、と。今日は行かなくて大丈夫そうね。」


天竺は世界の公安組織である【アルテミス】に所属する料理人である。


公安組織【アルテミス】とは、深海の底や地平線の際から這い出てくる魔獣や、民間人の組んだテロ組織などに対抗する組織である。その構成員は指揮系統の他に、計画・管理担当、戦闘担当、補給担当など様々である。


天竺の配属されているのは大きく分けると補給担当になり、その中の特に調理担当なのである。調理担当の役目は食料の調達とそれによる士気の向上である。


ただ、平和がかなり維持され、平穏が続いている現状においてはあまり活躍の機会もなく、殆どの構成員がたまに顔を出す程度になっている。


天竺も例外ではなく、普段は大家として働いており、夜長や水無月はOLとして働いている。


「さぁ、洗濯は済ましたし、掃除機も一通りかけたし、楓ちゃんの朝食の準備も終わらせたし、何しようかなぁ。」


そう、夜長たちはOLとして働きに出ているが、天竺は基本的に家の中で家事をし、夕方になれば買い物に出るくらいしか外に出ることがないのだ。


「そうだ!この前楓ちゃんのが食べたいって言ってたお菓子でも作ろうかな。たしか…ゆずモナカだっけ?」


暇をつぶせそうなことを見つけると早速レシピ本が多くたっている本棚をあさる。


「あったあった。この本に和菓子がいっぱい載ってるのよね。」


レシピを見つけると、道具を揃え、手際よくゆずモナカの餡を作っていく。




時間は経ち、餡がかなり出来上がってきたころ天竺はあるものを手に悩んでいた。


「うーん…絶対合わないだろうし、気がひけるんだけどこれ入れたら間違いなく美味しくなる…。」


彼女がそう言いながら持っていたのはオリーブオイルであった。




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