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BioGraphyOnline!  作者: ツリー
第二章 割れる大地と海の悪魔
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第七十六話 そして新学期が始まる(第二章エンド)

 

「よし、これは完璧じゃないかな?」

「うんうん!完璧にピカピカの1年生だよ!」

「・・・やっぱり他のにするか」


 現在俺は明日に備えて学生服を選別中

 BGOはこの前のグランとか馬鹿兄のフィールド改竄のせいで長期メンテナンス中だ

 おかげで本日実装予定だった転生システムはお預け、全く迷惑な事この上ないやつらだ

 その癖馬鹿兄に至ってはお咎めなし、まぁ別に垢バンして欲しいわけではないけどさ・・・

 本人は本人で「何の事だ?・・・っは!いかにも、それは我が分身体・・・スピリタスだ」とか言ってたから、実はあれは馬鹿兄じゃなかったのか?とか思う所もある


 鏡の前でポーズを決めていた俺はそそくさと着ている服を脱いで次の服を選別する


「しかしこの姿で学校に登校する事になるとはなぁ」

「そこは病院の先生が話を通しててくれるらしいよ~、あ!これとか良いんじゃない?」


 サトミ姉が抱き着きながら可愛らしい児童向け服を見せてくる


「っぺ!却下だ却下」

「えー・・・可愛いと思うんだけどなぁ」

「俺は別に可愛いとか思われたくないんだよ!ったく・・・ええい着せようとするな!!」


 纏わりついてくるサトミ姉を振りほどきながらも、どこからか集められた服に視線を向ける

 まさか服選びがこんなに面倒だとは・・・


 本来であればウチの学校は指定の制服が存在するのだが、今の俺は高校生とは思えない身長をしている

 つまる話、特注で作るにも時間が足りず、しばらくは私服での登校という事になった

 その事をサトミ姉に相談した所、子供服が出て来るわ出て来るわ

 ・・・本当にどうしてこんなに子供服ばっかり・・・


 俺の訝し気な視線に姉はニコニコと笑みを浮かべている


「・・・まぁ悪い事はしてない・・・してないよな」


 まっとうだと思ってた人間が変態だったとか、想像しただけでも頭が痛くなる


「可愛くても変態だとアウトになりますよっと、ルピーからLINEがきてるな」


 姉が見立てた可愛い服を後ろに放り投げながらスマホをタップ


『アズリエルさん!今度はいつ正義のヒーロー活動をするんですか?』

『やる予定は無い』

『またまた~、私はわかってますよ!( *´艸`)』


 よし、相手にするのが面倒だから無視しよう

 つい先日ノリでLINEの番号を交換してしまったが、既に若干後悔している


 そうだ、この際あのロリっ子に何か服を送って・・・いや、いくら親しくなったとはいえそれは色々マズイか

 しかも彼女の場合は嫌な顔せず了承しそうだから余計マズイ


「ロリっ子がダメとなると・・・ロリ?」


 あ、そうだ!

 俺の親友には尋常じゃ無いロリコンがいたではないか!!

 急ぎスマホを起動させて我が親友にLINEを送る


『フーキってロリコンだし子供服持ってるよな?』

『唐突にひどない?あるとしてもわいが昔着とった服くらいや』


 全く、フーキがロリコンって事は周知の事実だってのに、何をいまさら恥ずかしがっているのやら・・・

 まぁいいや


 俺は手近にあった無難なTシャツと短パンを装備、「それはあんまり可愛くないんじゃないかな・・・」と頬に手を当てる姉に振り返る


「ちょっとフーキの所に行ってきたいんだけど、晩御飯当番変わってもらって良いかな?」


 しばらく目をパチクリさせた後、意味深な笑みを浮かべて了承してくれた姉に背を向けて玄関の扉を開ける


 外は未だ残暑が残りセミがミンミン鳴いているが、夏休みは今日で終わり


「明日からの新学期・・・頑張っていきまっしょい!」


 ◇


 とある病室

 静かな病室に呻き声が鳴り響く


「おのれ・・・おのれおのれおのれ・・・」


 ベッドに横たわっていた男性は、目を血ばらせながら近くの机を殴り飛ばす


「まさかこのワタクシの計画がこんな所で・・・ワタクシが新たな世界の神になるはずだったのに・・・」


 男はもう一度机を殴ろうとして、先ほど殴った時に出来たであろう手の傷を見て失笑する


「なんとも脆弱な体・・・」


 昔であればこの程度で血が出る事も無かったのに、と男はベッドにバタリと倒れる

 どうしてこうなったのか・・・どうしてこんなに貧弱な体なのか、どうして魔力がないのか、どうして失敗したのか、どうしてどうしてどうしてどうして!!!!


「・・・ああそうだ、全部アイツのせいじゃねぇか・・・ふひっ、ふひひひひ!」


 男は凄惨な笑みを浮かべると、もう片方の腕についていた点滴を無理矢理引きちぎり、ベッドから飛び降りる


「このワタクシを・・・この俺にこんな侮辱的な人生を歩ませた事・・・後悔させてあげますよ~?」


 ・・・

 ・・・・

 ・・・・・


『大地さーん、診察の時間ですよー・・・ってあれ?』


 to be continued

色々な事が起こりそうな雰囲気を残して第二章は終了

次回第三章は、「アズちゃんは高校生」「転生システム、人類種は種族の中でも最弱」、「復讐の男、こんなんじゃ全然満足できねぇぜ!!」の三本立てでお送りします。

・・・最近気力が湧かないので、エタル可能性はありますが(*´ω`)テヘペロ

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