風魔法の恵み
ところで
異世界はどんなところなのだろうか?
「ナユタさんがいた世界とは違い
まさに剣と魔法の、
ファンタジーのような
そんな世界です」
なるほど
しかし、ここで問題がある
剣と魔法の世界ということは
おそらく戦うことも多いのだろう
果たして
この身体能力で生きていけるのか?
そして肝心の魔法はおれにも使えるのか?
「そこはご安心ください」
「体については
いわゆるチートのような状態で
送り出すことはできませんが
年齢を15歳程度に若返らせた状態で
転生させます
戦闘は努力次第ですね」
「また魔法についてですが
得手不得手はありますが
ある程度の魔法はナユタさんにも使えるでしょう」
「そして風の素晴らしさを体験していただくために
得意属性は風とさせていただきます」
「得意な属性はスキルレベルが向上しやすく
ナユタさんにはさらに
風の虜になって頂くべく
わたしの加護と
そうですね
スキルや素敵な称号をすこしですが
プレゼントさせていただきます」
突然目を瞑り
こちらに手をかざす女神
おれの体が光り始め
ほのかに体の中が
暖かくなる
「<ステータス>と念じて頂けますか?」
<ステータス>
名前:ナユタ
年齢:15歳
称号:神秘の布の探求者
Lv:1
HP:15
MP:15
攻撃力:10
防御力:10
魔力:20
体力:10
早さ:20
器用:10
幸運:20
スキル:☆風魔法Lv1、聖魔法Lv1、杖術Lv1、短剣術Lv1、風の女神の加護Lv-、鑑定Lv1
お~
なんか体が軽いし
色々凄いな
魔法も使えるようだし
神秘の布の探求者?
なかなかカッコいい名前だけど
なんだこれは?
「ナユタさんがムフフとなるような
そんな称号です
異世界と
そして風魔法の素晴らしさが
身をもって体感できるでしょう」
「それではナユタさん
異世界に行かれますか?」
そうだな...
「試しに魔法使ってみていい?」
「ええ、もちろん」
女神がにこりと微笑む
草原に吹くような
なににも邪魔されず
形の定まらない
そんな風をイメージする
すると頭の中に
<ブリーズ>
と言葉が浮かぶ
「ブリーズ?」
すると
僅かにだが
虚脱感のようなものを感じた
と同時に
付近に
爽やかな
心地のいい風が吹き始める
決して強い風とは言えないが
服がヒラヒラとなびく程度の
そう
女神のスカートもヒラヒラと
新芽のような
優しい緑色の
可愛らしいレースの下着が
時おり顔を覗かせる
風魔法か...
素晴らしい
女神のひたいに
青筋がはいる
血の気が引き
あ、いや
決してわざとでは...
てーれってて~
ゲームのLvアップのような
BGMが頭に響く
え?え?
「では、行ってらっしゃいませ。」
あ、いや
まだ回答はしてないですが...
突然視界がブラックアウトしていった
「あの称号...失敗だったかしら
被害者の気持ちも考えるべきだったかもしれないわね」
女神がそう嘆くのが
微かに聞こえた




