戦力
ブースにつくと早速ローナさんから
話が始まる
「お二人とも、まずはゴブリン討伐への
ご協力感謝いたします」
「そして先ほどは大声を上げてしまい
重ねて謝罪いたします」
大声...
しかもゴルゥアッーと言われたのには驚愕したが
そこはそのあと
いつもの優しい神秘の布が
微笑みかけてきてくれたおかげで
俺の心は落ち着きを取り戻していた
まあ、微笑みというかおパン○ィで
顔はみえてはいないが
「いえ、俺は気にしてませんので
それよりまたブースに来たということはその...」
「これを見つけましたので...」
ローナさんは俺たちが差し出した素材の中から
<ゴブリンアサシンの牙>を取り出す
それは帰り道
突然音もなく近づいて来た黒いゴブリン
かなりの早さで接近戦はまずいと感じ
即座に<ウインドショット>を唱えて
距離をとる
広範囲に散らばった風のつぶてが相手を襲うが
そのスピードで範囲外に駆けほとんどを回避される
スピードはあるが守りには自信がないのか
風のつぶてが唯一当たったしき左腕からは出血がみられる
アリスと俺は遠距離で攻めることにし
交互に魔法を放つ
「<ファイアボール>
ナユタ、みぎっ」
「おうっ、<ウインドショット>」
そうして<ウインドショット>を直撃させ
体中がボロボロになったところに
接近し<ヴェントスパーダ>て一刀両断にした
そして残った素材を回収したら
<ゴブリンアサシンの牙>
と出たのであった
「それがなにか?」
「<ゴブリンアサシン>は過去の資料によると
敵本隊の斥候だとの情報が記されております」
「本隊の!?」
「はい、本隊がかなり接近してきていることを
告げています。
昼過ぎに偵察から戻った冒険者の話では
町から南西約30キロ付近に大きな部隊があり
移動はかなり遅いとの事でしたが
動きつつあるようですね」
「そ、そうでしたか...
しかし、そうなると本格的な戦闘が早まると?」
「そうなると思います。
おそらくは明日にでも」
「そうですか...」
「そして、あなた方は初心者冒険者のはずですが
この討伐量は異常です。
ギルドカードも確認しましたが、
ナユタさんは信じられない速度で
成長しています。
これは一体どういう事なのですか?」
覚悟はしていたが、ある程度は
話さなければならないかもしれない
町に住む大勢の人、そして俺とアリスも
が死ぬかもしれないのだ
いつまでも隠しておく理由はない
「すみませんローナさん」
「おれは<異世界人>なんです」
言ってしまった
「...異世界人...ですか?」
「はい。
だからといって凄く強い訳でも何でもない。
おれはなにか俺にできることをしたくて
この町で戦うことを決めました。」
そして俺が転生した経緯を説明する
「...なるほど...
たしかに極めて稀に
そういった方々がいらっしゃることは事実です
有名な方であれば初代国王さまもそうであると
伝えられております。
しかし、ナユタさんが...そうでしたか。
ですが、そうでないとこの成長は
説明がつきませんからね」
ギルドカードを返却される
名前:ナユタ
称号:神秘の布の探求者
Lv:28
ランク:F
HP:C
MP:B
攻撃力:D
防御力:D
魔力:B
体力:D
早さ:C
器用:D
幸運:C
スキル:風魔法、聖魔法、杖術、短剣術、風魔法
たしかに自分でもやり過ぎたかと思ったが
それ以上に人の命がかかっているのだ
やり過ぎなんて事はないはずだ
「すでにナユタさんは
数値上C~Bランク程の能力値です
戦闘経験からいえばランク通りの能力を
発揮できるか不安が残りますが...
その戦力、当てにさせて頂いても?」
「はい、お役にたてられるのであれば」
「...ありがとう」
ローナさんはいままでにない素直な表情で
俺たちに礼を告げるのだった




