魔法の創造
翌朝目覚めると
アリスはすでに目を覚まし支度を整えていた
「おはよう、アリス」
「おはよう、ナユタ大丈夫??」
昨日の修行の疲れ(主に精神的な)も晴れており
「大丈夫だよ、色々とごめん」
そう言ってアリスを見ると
「ナユタ、あなたが強くなるのはふたりの...
私のためでもあるんでしょ?」
そう言ってこちらに近づく
「アリス...なぜ下着なんだ?」
アリスは下着で歩いてきていた
「なぜって、このほうが効率が良いと思ったのよ?」
(経験値が入ってくるっ..)
「そ、それは、そうだけど...」
(このままでは...布団から出れないっ)
「ウフフ、分かったわそろそろ着替えるわね」
(楽しんでるじゃないか...)
それからは
朝から一気に沸点に到達した欲情を
広大な海とどこまでも青い空を思い浮かべることにより
どうにか沈め
準備を整える
一階で朝食を食べて
今日は1日戦闘訓練を行うため
まずはギルドに向かう
ギルドでは情報収集をかねてローナさんのところへ
「あら、あなた達...
そう、ゴブリン討伐に参加してくださるのね
ありがとうございます
でも昨日も言ったけど、まずは生き残ることを優先して下さいね」
「はい、それは勿論ですよ」
「それから、ゴブリンの動きはどうですか?」
「そうですね、やはり南門以外で
ゴブリンと戦闘になった方々が多数おり
上位種の存在はまず間違いないと考えています」
「また、今朝からゴブリンの本隊を探すために
冒険者さまたちに偵察依頼を出しています
昨日までの情報では今日明日にこちらが
襲撃されるような可能性は低いと考えられます」
「尚、本件は混乱を避けるために情報統制を敷かせて頂き、
敵本隊の位置が判明次第、上位種の存在等の詳細を含め
ギルドから発表させて頂きます
ですので、くれぐれも
他言なさいませんようお願いいたします」
「わかりました、
俺たちにできることがあれば言ってくださいね」
「はい、お気遣いありがとうございます」
情報確認を終える
「ということでアリス
俺たちには最低2日の猶予がある訳だから
レベルアップと戦闘技術の向上のために
これからの時間を活用したいと思う」
「ええ、そうね
いまのままでは未熟すぎるものね」
「ゴブリンにも慣れておきたいから
今日は南門でいいかな?」
「それがいいわね、早速向かいましょう」
早々に南門へ向かうこととなった
南門に着くまでの間、魔法についての
疑問をアリスにぶつけてみる
「アリス、魔法で聞きたいことがあるんだけどいいかな?」
「どんなこと?」
「えーと、みんな魔法ってどうやって覚えるの?」
「うーん大体は誰かに教えてもらうか、魔導書を読んで
ひたすら反復練習かな?」
「魔導書があるんだね、その辺で売ってるの?」
「かなり高価で買える人も限られるし、
なかなか売ってないわね。魔導書を買っても
覚えられるかは本人の資質次第だしね
って、ナユタだって魔法使ってるじゃない
誰かに教えてもらったの?」
「いや、これは自分の頭の中でイメージしたら
呪文が浮かんできて、唱えてみたら発動して
習得したやつなんだ」
「は?」
「え?」
「ナユタが考えた魔法ってこと??」
「いや考えたというか、イメージしたら勝手に
浮かんできたんだよ...」
「...ナユタ、<賢者>ってわかるかしら?」
「ん??」
「あなたのようにイメージした呪文を作り出す
魔法使いの事を世間では<賢者>と呼んでいて
その<賢者>たちが今いま世界にある魔法の数々を作ったの」
「そして現在<賢者>と呼ばれる人は世界に5人しかいないわ」
「どうやらナユタを入れて6人のようだけど...」
(<賢者>って...でもなんで?
考えられるのは<女神の加護>か?
ただ加護には<風の>の文字も入っており
聖魔法<ヒール>習得時に発動したかは怪しい
そうすると想像力の違いとかか?
現代日本にいれば誰だってゲームやアニメで
魔法を目の当たりしており想像に容易かったからとか...
もしそれが理由ならほかの<賢者>も転生者である
可能性が高いかもな...)
(いやいや、今はそんなことより...
少し試してみよう)
「アリス、ちょっと試してみても良いかな?」
「え、ええ、いいわよ」
アリスは驚いて上の空のようだ
(なにが良いかな...そうだアリスが使ってた
ファイアボールの風魔法版)
ナユタはイメージする
相手にぶつかった途端にあたりに暴風を撒き散らし
吹き飛ばしてしまうような風のエネルギーの塊
頭に<ウインドボール>と浮かぶ
「ウインドボール」
ナユタの手のひらに野球ボールほどの風の玉が生まれる
それを道端の気に向かって放つ
風の塊が木に着弾した途端
塊が破裂し木の幹をえぐり、
木は自重を支えきれなくなり倒壊する
「ナユタ、まさか...いまの?」
頷くナユタ
さらに
半径5メートルほどの範囲に癒しの光が降り注ぐ光景を
イメージする
頭にうっすらと文字らしきものが浮かぶがまだ足りない
より鮮明に...
登り始めた朝日が、目覚めた人々に活力を与えていくような
そんな光...
すると
<エリアヒール>の呪文が浮かぶ
「エリアヒール」
ナユタとアリスに癒しの光が降り注ぐ
「ナユタ、この呪文は!?」
「範囲回復の魔法...になったと思う」
HPが満タンのため効果のほどは定かでは無いが
おそらく成功だろう
「範囲回復魔法って...10年以上かけてようやく
習得できるような高位の魔法のはずなのに..」
アリスが目を見開き固まる
成功のようだ
おそらく魔法Lvが上がればもっとイメージを魔法化
できるのだろう
これで欲しい魔法が創造できれば戦闘の幅を
広げることができそうだ
「アリス、実戦に移ろう」
驚きで目を丸くするアリスを連れて
ゴブリン狩りに向かうのだった




