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零ノ巻  作者: 50まい
5/7

『肆ノ巻』予告

「おまえ――……」




 高彬が鋭い声で言った。




「おまえ、琵琶の湖にいた、あの女だな?」

















 幸せになるのは、私が許さない。














「おい、もう一回だ、もう一回勝負しろ!」




 ああ、その声を、あたしは何度も聞いたことがある。














「ここは…どこ…ですか?」




 苦しい息の下、あたしはそう聞いた。




 とにかく、ここはどこかを確かめなければ。




「武田だ」




 稔真と名乗る方が答えてくれた。あたしの手を握ってる方の人。




 武田かぁ…。




 けっこう、大きいわよね、うん。家が。




 武田、かぁ…。




 …。




 ん?




 ちょっと今、なにか引っかかったぞ。武田、武田、武田…。




 うーん、タケダ…武田!?




 あたしはげっと声をあげそうになった。




 武田家って、今、佐々家と戦ってるんじゃなかったっけ!?




 やばい。敵だ敵。

























「ふむ。惜しい。女にしておくのは何とも惜しい。流石に前田の姫じゃ」




「え…?」




 あたしはどきりとした。




 前田の姫…って、それは…。




「前田の、瑠螺蔚姫であろう、おぬし」




「…」




「安心しておれ。おぬしをどうこうと言う気はないわ」



















「輝夜っ!くそっ、何考えてんだあの女は!?」




「稔真、追えっ!下手に体動かしたらあやつ、死ぬぞ!」




「稔真、那夜を連れてこいっ!」




 声は遠ざかり、やがて聞こえなくなってゆく…。



















「高彬が好きか?」




「はぁ?」




 ふいに馨慈郎はそんなことを言った。




 あたしが口ごもっているのをみて、馨慈郎は更に笑った。




「いいなぁ、おまえは」




「え?」




「いや、なんでもない」




「…なによ…」




「気にするな」




「…気にするわよ…」




「もう、眠れ」























「いや、言い方を変えよう。どちらかが生き残れるのなら、どちらに生き残って欲しい」




「選べないわ」




 あたしは即答した。




「選べ」




「嫌。二人とも大切よ。どちらか片方なんて、選べない」




「それが願えぬこの世なのだとしたらー…?」

お久しぶりです。いつもお立ち寄り下さいましてありがとうございます。

拍手もとても嬉しいです。


本編の合間の暇つぶしにと予告をぽちぽちあげておきます。

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