、、、料理やってみたら、どう、、かな?
結局例の映画は問題点が多すぎて謝罪やらなんやらと大変なことになっているらしい。
「でも面白かったよね~、時にレモンが最後カイの料理食べて死んじゃった所なんて」
「うん」
「あとさぁ意外とラメンがめっちゃ強かったり、、、」
「うん」
適当に相づちをうつ。
お姉ちゃんと話すのは好きだけど、、、今は頭がコンスタンチナスのあの言葉でいっぱいだ。
「お姉ちゃんのこと好き?」
「うn、、ぶなぁ!なんてことを急にぃ!」
「ちぇ、さすがに引っかからないかぁ」
悔しそうにお姉ちゃんは言った。
”お姉ちゃんは私をちゃんと見てるんだな” そう思った。
「ねえねえ、あられ?」
「ん?」
「、、、料理やってみたら、どう、、かな?」
いつものお姉ちゃんからは見られない表情だった、、、笑っているけど、、、笑っていない
私はお姉ちゃんのことをまだあまりよく知らないのかもしれない、そう思った。
「料理?、急に?」
「いや、嫌だったら別にいいんだよ?」
「ん~料理かぁ、私全然したことないからな~、どうだろう、、、」
しばらく沈黙が続く。料理なんて小学校の家庭科の時以来やった記憶なんてない。
ましてや不器用な私が、おいしい料理を作るイメージなんて全く湧かない。
「どうして料理なの?」
ふいにそう聞いた。
「ん~とねぇ、なんか合う気がしたから、あられにね」
そう言っていつもなら笑うお姉ちゃんの顔には、真剣さと落ち着きが混じりあった色が見られた。