45 一興
智華さんの負った心のダメージは大きい。あんなトラウマのようなものをまた思い出させてしまった。その傷をできるだけ癒したい。だが、何をしたらいいのか。
(智華さんをデートに連れて行くか…。それとも…)
俺は悩んでいた。どうしたものか…。俺が何かできることは……。
翌日。俺は早く起きて、朝ご飯を作る。とりあえず、スクランブルエッグに、ウィンナーを焼いて、目玉焼きも焼く。ご飯は炊けているのでご飯をお椀に盛る。少し…いや、だいぶ茶色だが、いいだろう。
「おはよ〜麗杜君…って、どうしたの?朝ご飯作ってくれたの?」
「そうだよ…!智華さんは今日一日休んでいいよ!どこかに出かけてきてもいいし、家にいてもいいよ」
「い、いや…大丈夫だよ?心配しなくていいよ?」
「智華さん…。こう言おうか、今日は休んで!家事も何もしないで」
「わ、わかった…」
そう言って、智華さんはダイニングの椅子に座る。
「はい、朝ご飯だよ…ごめんね…、茶色ものしかなくて…」
「ううん、大丈夫だよ、作ってくれるだけで嬉しいよ、いただきます!」
智華さんは食べ始める。
「美味しい…!」
「そう?良かった…!」
まず、智華さんに美味しいって言ってもらって良かった。
「それはそうなんだけどさ…本当に私、今日何もしなくていいの?」
「うん!この前のこととかさ、あったから今日はゆっくり家事のことを忘れて休んでよ」
「そ、そこまで…言うんだったら、休むよ…」
少し、納得していなさそうな智華さんはゆっくりと朝ご飯を食べ、部屋でゴロゴロしてくると言い、そのまま部屋に戻った。
「さて、始めますか!」
俺は、皿洗いを始める。そこまで油がないので、洗剤つけて洗うとすぐに落ちる。
そのまま洗い流せば、綺麗になる。これを繰り返す。
「ふぅ…片付いたな…次は…部屋の掃除か…」
俺は掃除機を持っていてかける。コードレスの掃除機なので取り回しが楽だ。智華さんが楽なようにしたが、これは良い。時代の進歩を感じた。
掃除機をかけ終わったあとは、洗濯物を取り込む。まだ、女性物の下着は見慣れてきているが、まだ少し慣れていない。俺は最速で服を畳む。そこに煩悩はいらない。
(煩悩よ…!出てくるな…!)
結局、煩悩に負けてしまって失速してしまった。
何だかんだで畳み終わって、時刻を確認する。もう11時を回っていた。
ここらで休憩かなと思い、少しソファーで座る。座ると、さつきが寄ってきた。
「にゃ〜」
「ん?どうした?さつき?」
近くに寄ってきて、喉をゴロゴロと鳴らす。甘えたかったのだろう。可愛いやつめ。
「ち、智華さん?どうしたの?」
「私も…構って欲しい。」
そうして、智華さんに構っていてその後は…言わなくてもわかるだろう。午後はほとんど何もしていない。
今回の内容を書くのに時間がかかりました。
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