33 看病
夏休み真っ只中、ある事件が起きた。それは、ある朝のこと。
「うぅ…」
「智華さん、大丈夫?」
「ちょっと、身体が熱い…」
「熱、測ってみようか」
「うん…」
俺は、体温計を持ってきた。
「あ、38.5℃…」
「結構、熱があるね…」
智華さんはやはり熱があった。智華さんは毎日家事をしてくれているので、そのつけがまわってきたのだろう。
「ごめん、智華さん…。毎日家事をやってくれているから、風邪を…」
「ううん、違うよ、私の体調管理ができてなかったから…」
「いや、俺が智華さんに全て家事を任せっきりだったから…」
夏休みぐらいは、家事をできる範囲でやろう。
「取り敢えず、智華さんは寝ていて、俺が知華さんを看病するから…」
まずは、ご飯を作らなければ…
「智華さん、食欲ある?」
「ううん…、」
と、言って首を小さく横に振った。
「わかった、寝てていいよ、後でアイス枕とか冷えピタを持ってくるから」
そう言って、俺は部屋を出た。さて、何からすれば…。洗濯はまだ取り込んでなくて、掃除は…リビングだけしよう。
智華さんと同棲する前までは自分で家事をしていたが、もう、やることが少なくなってしまったから、体がなまっている。
「料理は…、どうしようかな…?」
自分一人だし、今日はチャーハンを作ろう。智華さんのはお粥を作ろう。
(その前に洗濯物を取り込もう。)
俺は、ベランダに出て洗濯物を取り込む。今日は天気が良く、外は暑い。部屋はクーラーが効いているので、余計に外が暑く感じる。
(…!?こ、これは…)
…やはり、まだ女性ものの下着を見慣れない。営みの時に見るときはあるが、それとこれとは全くもって違う。
(煩悩を捨て、早急に終わらせよう…)
俺はテキパキと畳み、洗濯物はすぐに片付いた。
「智華さんのご飯作るか」
俺は鍋を取り出して、米と水を入れお粥を作り始める。なんだかんだで、お粥を作るのなんて久しぶりだな…。俺が風邪を引くことは滅多になかったから作る機会はさほどなかった。
そんなこんなで出来上がり、知華さんのところへ持っていく。
「智華さん、入るよ?」
俺が部屋のドアを開けると知華さんは寝ていた。少し寝苦しそうだが、俺にできることはそばにいることしかできない。俺は知華さんの額を触る。冷えピタは冷めていて元の冷たさを失っていた。
「冷えピタも変えようね」
俺は冷えピタも持ってくる。そうして、冷えピタを貼り替える。
(汗もかいているな…)
智華さんの着替えとタオルも持ってこよう。
「ん…?麗杜君…?」
智華さんが起きた。
「起きたね、ご飯食べられそう?」
「少しだけなら、食べられるかも…?」
「そう思ってお粥作ったから、食べれるだけ食べて」
そう言って、着替えとか色々持ってこようとした時、俺の服の裾を小さな力で引っ張った。
「ねぇ、麗杜君…食べさせて欲しいな…」
そう言って、俺の方上目遣いで見た。
(その目はずるい…!)
「わかった、いいよ…じゃあ口を開けて」
俺が、お粥をスプーンで掬い、ふぅ~ふぅ~と冷まして、知華さんに食べさせる。
「はい、あ〜ん」
「あ〜ん」
そうして、お粥を食べる。
「どう、美味しい?」
「うん、美味しいよ…ありがとう…、麗杜君…」
「良かった…!久々に作ったからさ…あんまり自信なかったんだよね」
「ううん、そんな事ないぐらい美味しく出来てるよ」
「もう一口、食べられる?」
「うん、もう少しなら食べられそう」
「わかったよ、はい、あ〜ん」
「あ〜ん」
そうして、智華さんはお粥を半分ぐらい食べた。
「智華さん、着替えとタオルを持つまでくるからそれで体拭きな」
「うん、わかった…拭き終わったら、カゴに入れておいて、また取りに来るから」
「うん、わかった」
そうして、俺はお粥の入った皿を持って部屋を出た。
「ふぅ~」(めっちゃ、緊張した……!!!)
そうして、俺は正気を取り戻し、お皿などを片付けた。
数時間後、また智華さんが寝ている部屋に入り、かごに入っている智華さんの着替えたものを持っていって洗濯機を回す。
(この調子で行けば、明日には治るかな…?)
翌日、智華さんの風邪は治った。
「よかった…!熱下がったね」
「ありがとう、麗杜君…お陰で治ったよ」
「ごめん、智華さん…俺が知華さんに無理をさせすぎて…」
「ううん、そんなことないよ、私の体調管理が怠ってたから…」
「俺もやるよ、家事…ううん、やらせて」
こうして、俺は夏休みは俺が家事をやることにした。
また、毎日投稿が復活するかもです!お楽しみに!




