22 看病
俺は、風邪を引いた。思いたる節はある。昨日、雨に濡れ風呂にあまり長く浸からなかった。それが、風邪を引いた要因だろう。
「頭痛え…一旦熱測るか」
そうして、ベッドの近くに置いてある体温計を取り熱を測った。
「39.2℃か…」
やっぱり、熱があった。ここまで熱が出るのは久しぶりだな……。
(起きて智華さんに伝えないとな…)
俺はベッドから起きて、智華さんがいるリビングまで行った。
「おはよ、麗杜君…って、体調が悪そうだけど…」
「うん、起きてさ、頭が痛くてそれで熱を測ったんだけど…39.2℃あって…」
「熱、あるんだね…そっか、分かったよじゃあ、後で薬とか色々部屋に持っていくから部屋で寝てて…それと、食欲はある?」
「食欲はないかな?」
「そっか、分かったよ」
俺は智華さんにそう伝えて自分の部屋に戻った。その後、学校に休むことを伝える電話をし、そのまままたベッドに寝転んだ。
(本当に、風邪を引くのは久しぶりだな)
ここ数年風邪を引かなかった。基本的に俺は風邪を引くことは滅多にないがその分少し重い。それは、基本的に一人だったため看病してくれる人はもちろんのこと風邪を引いても家事をやらなければいけなかった。だから、こうして看病をしてくれる人が身近にいるのは嬉しい。
そうしている間に、俺の意識は睡魔に襲われた。
あれから、どれくらい時間経ったのだろうか。時計を見たら12時近かった。おでこに冷えピタが貼ってあるのだろう。少しぬるくなってはいるがまだ少し冷たい。そしてそのすぐ傍には薬が置いてあった。そうして、そのすぐ後に智華さんが俺の部屋に入って来た。
「あ、起きたんだね…おはよう…調子はどう?」
「頭痛はなくなったけど、まだ熱がありそう」
「そっか、もしかして起きたばっかり?」
「うん、まだ体温も測ってない。」
「そっか、じゃあ今測ってみようか」
「うん」
そうして、体温計を取り熱を測ると体温は38.5℃だった。
「どう?朝よりは下がった?」
「うん、下がった。」
「そっか、汗もかいたかな?」
「うん、背中が結構びしょびしょかも…」
「そうだよね、着替えようか」
「うん…」
俺は上のシャツを脱いで、智華さんに背中を拭いてもらって俺は新しいシャツに着替えた。
「どう?少しは楽になった?」
「うん、ありがとう…智華さん」
「ううん、いいの…気にしないで」
「それと、麗杜君食欲出てきた?」
「うん、少しだけなら食べられそうかな?」
「うん、分かったよ、じゃあお粥を持ってくるから待ってて」
智華さんはキッチンの方へ行き、お粥を取りに行った。
「はい、取ってきたよ」
「うん、ありがとう…智華さん」
そうして、スプーンを智華さんが取り、お粥を掬って俺の口元まで持ってきた。
「智華さん…これは…?」
「食べるの辛いでしょ?だから、食べさせてあげる」
「え?いいの?」
「うん、いいよ。だから、あ~ん」
「あ、あ~ん…」
智華さんが作ってくれたお粥の味は優しくて、風邪引いてるときに一番食べたい味だった。
「どう、美味しい?」
「うん、美味しいよ」
「良かった…」
そうして、二口目、三口目と食べさせてくれ、そのまま完食した。
「全部、食べちゃったね…」
「うん、智華さんのお粥が美味しかったから」
「嬉しい…じゃあ、食器とか片付けて来るからね、その間に薬飲んじゃってね」
「うん、分かったよ」
智華さんは食器を台所まで持っていっている間俺は薬を飲んだ。そうして、数分後智華さんが戻ってきた。
「薬は…飲んだね」
「うん、飲んだよ」
「じゃあ、寝ようか…。」
「うん、智華さん…」
「ん?どうしたの?」
「俺が寝るまで傍にいて…一人だと寂しい…」
「うん…分かったよ、君の傍にいるから安心して寝ていいよ」
「うん、ありがと…智華さん…」
そうして、すぐに俺は寝てしまった。自分でも気づかないうちに…
「ふふっ、麗杜君の寝顔可愛い…」
翌日
「おはよ、智華さん…」
「おはよう、麗杜君…どう、体調は?」
「うん、すっかり良くなったよ」
「それは良かったよ、今日は学校、行けそう?」
「うん、行けそう…かな」
「良かった、じゃあ今日も頑張ってね」
「うん!」
風邪を引くのは、たまにならいいかもな…
まず先に投稿ができなくて、申し訳ありません。理由としては本来、この話は今週の日曜日に投稿する予定で書いていましたが、データが吹っ飛んでしまい、もう一回また、書いていたのですがまたデータが吹っ飛んでしまい、今に至ります。本当に申し訳ありません。
これからも、どうか私のことをよろしくお願い致します。