21 新たな家族
猫耳事件から、1週間が経った。5月になり、授業など新生活に慣れ始めたころだ。新たなクラスメイトたちや前のクラスだった子たちなどと話すようになり、俺自身も今年1年間頑張ろうと改めて思った時とある女子のクラスメイトAとBにしておこう。この2人に話しかけられた。
「ねぇ、荒崎?」
「何?」
「私達の事どう思ってる?」
何だ?こいつら、急に話しかけてきて…
「ねぇ、聞いてるの?」
やばい…この状況どう切り抜けよう?そうだ…!隙があったら逃げよう…
そうして、その女子2人で話し始めた瞬間…!
(今だ!)
俺は隙を見つけすぐに逃げた。
「あっ!逃げた!ねぇ!逃げないで…!」
そう言って俺の服の袖を掴んできたが、俺は躱してなんとか逃げ切れた。
そんな事がありつつ、5時間目の授業中、ふと外を見ると雨が降っていた。
(やべぇ!傘持って来てねぇ〜!)
「おい、荒崎!窓の外を見てないで授業に集中しなさい」
「はい、すみません」
俺は授業中注意を受けてしまった。
注意を受けてしまったからにはちゃんと授業に集中しないと…!
こうして、俺は残りの授業を真面目に受け、掃除をしホームルームが終わり、俺はすぐに帰路についた。
そうして、いつもの道を走って帰っていると普段はない段ボール箱が目に入り、俺は箱の中身を覗いてみた。そこには案の定、子猫が入っていた。
子猫は雨に濡れていて凍えていた。
「待ってろ、今連れて帰ってやるからな」
俺は子猫にそう言って、俺はさっきよりも速く走って帰った。
「ただいま!」
「おかえり、雨すごいね…ってどうしたの!?その猫ちゃん!?」
俺は拾った猫の説明をした。
「うん、わかったよ!猫ちゃんのことは任せて!麗杜君はお風呂に入ってきな?」
「うん」
俺は子猫を智華さんに任せて俺は風呂に入った。風呂に入っている最中もやはりあの子猫のことが頭から離れない。あの子は大丈夫なのだろうか?ノミやダニなどがついていないだろうか、それに病気がないのか心配して普通に風呂に入れなかった。
「智華さん!子猫はどう?」
「あぁ…麗杜君って!きゃあああ!な、ななななんで全裸なの!?」
「って!あああああああああ!!!!!」
俺は子猫のことが気になりすぎて全裸で出て来てしまった。俺は急いで服を着て智華さんの方に行った。
「どう、子猫の様子は…?」
「さっきよりは毛も乾いて、震えも止まってきたよ」
「良かった…智華さんさ、明日って予定ある?」
「特にないよ?」
「この子を病院に連れてってあげて」
「うん、わかったよ」
次の日、子猫を病院に連れて行って検査をしたけど問題はなかった。そして、俺は風邪を引いた。
いよいよ!3章が始まりました!人生でここまでの長編は初めて書きました!こうして書き続けているのも見てくださっている皆様のおかげです。ありがとうございます!これからもよろしくお願いします!