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幻想奇譚

如何致しましょう

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

予定を丸潰しするのは得意なんですよ。

古木に時代という名のニスを塗り、聖像に輝きを持たせる黄光が艶を出された真紅の空間で、黒い大理石のテーブル席に着きます。テーブルには午前の光が水面の様に輝いて、天の川を作られます。辺り流れるのは穏やかなクラシックと囁かれる人々の会話。其れに琥珀の甘露が合わされば、もう私の日常はそこにないのです。

あぁ、今日も忘れてしまいました。此処に来たからには、文庫本を拝読して、よりこの空間に浸るのが良いかと思うのですが。……忘れてしまったもの仕方がありません。今はこうしてこの空間に浸り続けると致しましょう。

そうして本日の日付を確認すると、『文化の日』と記載が御座います。数年前には黄色に染め上げられた大地を眺め、文化を感じましたが、本日は如何して文化を感じましょうか。

美術館に行くも良し。本の香りを胸いっぱいに吸い込むも良し。人の営みを眺めるのも良し。

そうぼんやりと思想を広げておりますと、曲がりくねった道に大木が現れました。枝に香箱座りをなさるのは、これまた巨大な猫さん。

――何処へ行きたい?

――行先は決まっていないのです。

――では好きなだけ歩くと良い。そうすれば何処かへ着くんだから。

そんな事を三日月口の猫さんと会話をしながら、会話を進めます。

果たして私は本日、如何したいのでしょう。何処へ行きたいのでしょう。けれどもそんな思想さえどろどろに溶かしてしまう程、今の一時が至上なのです。

ふとまたテーブルに目を向けますと、水光の輝きはとうになく、鏡のように窓の一面を写すばかり。この半刻の間にお天道様はせっせと移動なさったのだと気が付きました。

お天道様は迷いなく動かれます。が、私は惑いながらも進むと致しましょう。

そうして(ぬる)くなった紅茶に口を付けますと、甘さと渋さを増した一杯が出来上がっておりました。こうして時間に身を沈めるのも、幸せな一時だと感じます。


お会計を済ませて外に出ると、五月雨の如き物音が耳を打ちました。

車の排気音、信号の警告音、人の話し声、あの劇場の様なオペラ座とは全く異なる味。まるで、一夜の夢の様から目覚めた様に。

けれども揺れ動くのは、周りの景色だけではなく、私の心までも。

大抵、幻想奇譚は冒頭の部分だけ書いて、後はオチをひたすら考えてます。

書いてる時の雰囲気がそのまんまなのは、この話。


オペラ座の怪人忘れたー。

とあるゲームやってると、此処の空気に類するコンテンツがあるので、第四の壁を超えて浸れます。


予定を丸潰しするのは昔から得意なんですよ。

大抵ぼーっとして、予定が変わってしまうのですが。

そんな訳で、今日もそんな感じです。


移り変わりが凄まじい。

テーブルも、グラスの氷も、紅茶の味も、いつの間にか変わってます。

そうして時計を見ずに、時間の経過を見るのもまた一興だよね。と渡は思ってそうですね。


本日の不思議。

いつ私は電子マネーにチャージしたのだろうか。

覚えてないんですよ。

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