第十五話 夜の探索
お久しぶりです。
やっと投稿できました。
最近本当に忙しいのでまた暫く時間空くので待てる人は待っててください。
飛んでくるので矢を杖で弾き切りかかってくる剣をナイフで受け流す。
相手は格上。しかも遠距離特化と近距離特化でうまく連携して攻めて来る。
俺に出来ることはひたすらに凌ぐだけ。
しかし流石に集中力が切れ始めた頃、1本の矢が左足の腿の刺さる。
その直後に来る人型の剣士ホークの剣が俺の左腕を斬り飛ばした。
焦りを抑えつつ急いで離脱する。
「あぶない。あと少しでやられる所だった。『回復』」
「やっぱり回復のスキルって強いよな」
「まぁHPの低い魔法使いじゃ全回復まで持ってけるからね」
「まぁそれ以上のダメージを出せばいい話だが」
「高火力持ってるの良いなぁ。私にもくれない?」
「レベル上げてクエスト受けな」
「それで大技取得できるなら苦労しないんだよなぁ」
「そうだな。『DEXアップ』『ホークショット』」
「話ながら撃つの辞めてもらっていいですか!?」
「だが断る!『デュアルアロー』!」
最初の1本をナイフで受け流し2本を杖で受け流す。
しかし後ろから来ていたホークの剣が俺の胸を貫いた。
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『決闘に敗北しました』
『決闘を終了します』
『剣術のスキルレベルが上がりました』
『剣術の武技ハイスラッシュ
『スキル:剣防術を取得しました』
『剣防術の武技ソードガードを取得しました』
『剣防術のスキルレベルが2上がりました』
『剣防術の武技ソードパリィを取得しました』
『スキル:杖防術を取得しました』
『杖防術の武技ロッドガードを取得しました』
『杖防術のスキルレベルが2上がりました』
『杖防術の武技ロッドパリィを取得しました』
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わぉ。いろいろな武技取得したなぁ。性能チェックしとかないと。
ってか知らないスキルも取得してる。なに?『杖防術』って。名前から察するに剣防術の杖版何だろうけど。
「ふぅ、おわったおわった。おつかれ!兄妹」
「そっちこそお疲れ。いろいろスキルと武技取得したから一緒に確認しよ」
「おーけー。で?目的のは取得できたか?」
「剣防術なら取得できたよ」
「よし。まぁ夜目の方は夜のエリアで活動しないと意味ないんだな」
「そうらしいわね。で、実はそれ以外にも取得したんだよね」
「へぇ。どんなの取得した?」
「杖防術っての」
「...聞いたことねぇな。どんなのだ?」
「まぁ剣防術の杖版だね。杖で弾きまくってたからかな?」
「そうっぽいな」
「まぁ...使えなくはないからいいんだけどね」
「じゃ、そろそろ探索行くか?」
「いいね。どんな感じなのか楽しみだわ」
「じゃ、空腹度回復していくか」
「はーい」
空腹度を回復して探索を開始。
そういえば夜目を取得できてないけど...まぁ何とかなるでしょ。
なるはずが無かった。
しばらく歩いたけど何も見えない。隣にいる兄弟は見えるけどさらにその隣に居るはずのホークは見えない。
「大丈夫か兄妹?夜目取れるまで待つか?」
「まぁ…多分大丈夫だと思いたんですけど…流石にこんなに見えないと何も出来ないので、少し待ちましょうか」
「おーけーだ。じゃ、あそこの岩に囲まれてるいい感じの所に行こう」
「はーい…まぁ私は見えて無いんだけどね。向かう間に襲われなきゃいいけど」
「確かに今まで魔物は見てないなぁ…まぁ大丈夫だろ」
「まぁそうでしょう」
そんな感じで兄弟の先導でその岩場へと向かう。
しかしそんなに甘い世界じゃ無かった。
「「ッ!?」」
突然背中に衝撃を受けた。
それは兄弟も同じなようで2割ほど削られていた。ちなみに俺は4割持ってかれた。
同じ後衛職なのにこの差はなんなんでしょう。性能の差か。
「兄妹!後ろに回れ!ホーク!回復の時間を稼げ!」
兄弟がすぐさま指示を出す。
俺は小柄な体を生かして兄弟の後ろに。ホークは指示通り攻撃してきた何者かに攻撃しに行った。
「兄弟!相手は誰ですか!」
「砲撃アロエが2匹だ!当たらないように気をつけろよ!」
「了解!兄弟もね!...ところで魔法撃とうにも場所がわからないんだけどどうにかならない!?」
「ならねぇ!勘で当てろ!」
「雑ぅ!わかったけど当たっても文句は言わないでよ!『ウッドランス』!『ウォーターランス』!」
「わかっ!?ホーク止まれ!」
兄弟の声を聞いてギリギリ見える場所で止まったホーク。
「…兄弟?何があった?」
「2体いた砲撃アロエが一瞬で消えた」
「!?このゲームってデスポーンってあったっけ!?」
「いや…今の所実装されて無かったはずだが…」
「じゃあなんで…?ちょっと様子見てみる…?」
「それでも良いんだが…なんだか嫌な予感がする。ここは一度戻った方が良さそうだ」
「で、その戻る道はどっち…?」
「…砲撃アロエがいた方だな」
「詰みじゃん。どうしたって様子見るしか無いじゃん」
「…そうだな…よし、俺が見てくるからホークと兄妹はここで待っててくれ」
「危険だよ。私も行く」
俺がそういうといつの間にか戻ってきていたホークも頷いている。
「はぁ…危ないと思ったらすぐに逃げるぞ」
「だったら今すぐにでも逃げたんだけど?」
「一緒に行くんだろ?諦めろ」
「わかったよ。私はあまり見えないから先進んで」
「わかってる…レベル的にも俺が前に出るのが良いんだろう」
兄妹はそう言うとゆっくりと歩き始める。
横にいたホークも兄妹に続く。
俺はホークの後ろに付いて先に進んでいく。
少しだけしか歩いて見るとそこには二つの穴が開いていた。
おそらくここに砲撃アロエが居たんだろうけど…なんだか下から地面を破って引き摺り込んだみたいな穴の開き方をしているが…
「…!?止まれ!くるぞ!」
「!?」
兄妹が言った方向を見てみると地面の土が少しだけ盛り上がっているように見える。
そして“奴”が現れた。
このゲームが始まって初めての…フィールドボス。
その見た目は…一言で言うなら蟻だった。
しかし…スケールが違う。
その蟻は多数の働き蟻を従えていた。
その蟻は複数の翅を持つ蟻を従えていた。
その蟻は…他の蟻より大きく、翅が生えていた。
大勢の蟻を従えて…その玉座を見せびらかすような大きさは…まさしく女王蟻だった。
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『フィールドボス:荒野の女王に遭遇しました』
『プレイヤーで初めてフィールドボスに遭遇しました。報酬として5spを獲得しました』
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「フィールド…ボス!」
「逃げるぞ兄妹!鑑定でレベルが見えねぇ!こいつぁ俺より強いぞ!」
「どうやって逃げるんだよ!?」
「わからん!とにかく走るぞ!」
「わかったよ!」
俺と兄弟は走り出して蟻の軍隊の横をすり抜けた。
とにかくがむしゃらに、後ろを振り返らないように走る。
気がつくと南門に辿り着いていた。
俺も兄弟も息を切らしているし、空腹度もだいぶ減っている。走り続けたせいかな?
軽く息を整えてから兄弟に話しかける。
「なんとか助かってよかったね、兄弟」
「そうだな…しかし、どうすっかなぁあいつ」
「兄弟でもレベル見えなかったんでしょ?なんレベルくらいだと思う?」
「んー…今は会った時よりレベル上がって8だから…12とかか?」
「た、たかい…それ、1パーティーでどうにかなるの?」
「どうだろうなぁ…ま、なるようになるだろ」
「適当な…まぁそうとしか言えないけど。この後どうする?もう南の方は行けなくなっちゃったし」
「どうすっかなぁ…とりあえず俺はフィールドボスのこと掲示板に書き込んでくるわ」
「りょうかーい。私はどうしよっかなぁ…ってか、これクエストどうしようか」
「確か失敗したら違約金発生するんだっけ?幾らぐらい?」
「えーっと…ゑ!?」
「どした?」
「…50000ゴールド」
「えぇ…?序盤で出すクエストじゃねぇだろそれ」
「まぁ…どうしよっかなぁ…50000なんて持ってないんだけど…」
「しゃぁねぇなぁ」
「なに?金貸してくれるの?」
「いや、トカゲとサボテンの素材だ。どうせ俺はもうつかわねぇ素材だしな」
「いいの…?」
「流石に兄妹を借金まみれにさせるのは気が引けるしな」
「ありがとう!」
「まぁ気にすんな。そのうち返してくれりゃぁ良いよ」
「わかった。必ず返すよ」
「おう。てことでこれが素材だ。俺は掲示板に書き込んどくから今のうちにギルドに報告しとけ」
「わかった。ありがとっ」
俺はそう言って街の中に入ってギルド目指して走る。
このゲームでは次の街に行くために倒す必要があるのがエリアボス。
街周囲のエリアに1体は居るボスがフィールドボスとしています。
ですので荒野の女王を倒しても次の街には行けません。




