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キャラクターカードの取引

 面倒な冒険者達を撒くと、厄介な星四キャラクターカードを処分するためにカード屋に来た。

「これを売りたいのですが……」

 そう言って、星四キャラクターカードをカード屋の店員の前に出した。

「…………おお! 星四ですか!! 本当によろしいのですか!?」

 店員は、こちらの星四のキャラクターカードを売る意志を確認してくるが、これを何としても買い取りたい、という思いが漏れていた。

 星五のキャラクターカードは、星四のキャラクターから進化させるのが不可能と言われるほど進化条件が厳しく、《ガチャ》でも星五が出たのは伝説になるくらい昔の話だ。そのため、あまりにも数が少ない星五のキャラクターカードは販売されないので、星四のキャラクターカードは取引される中で最もレア度が高いといえる。

 だから、実質的に手に入れられるキャラクターカードの限界は、レア度が最も高い星五より一つ低い星四のキャラクターカードとなっている。

 そんな星四のキャラクターカード見てしまえば、先の冒険者達と店員が反応するのも無理はない。

 そのようなことを考えているうちに、星四のキャラクターカードを買い取るには大金が必要となるため、店員は店長と代わっていた。

「このカード屋、店長のバナンです」

「アスリールです」

 互いに自己紹介を終え、星四キャラクターカードの値段についての話をする。

「……金貨三千枚で、どうでしょうか?」

 バナンの心を《精神感応テレパシー》で読んだが、その金額は相場より僅かに低い程度だった。

 バナンは明らかに相場より低い金額で星四のキャラクターカードを買い取って、利益を求めるような強欲な商人ではなかった。

 客側にも配慮できる誠実な人物だったので、《精神感応テレパシー》を用いた過度の交渉は控えることにした。

 心を読めるこのスキルを利用すれば、相手の弱みを握り、様々なことをさせられるだろう。

 だが、自分に害がなければ使わないと決めていた。

 なぜなら、無闇矢鱈に《精神感応テレパシー》を他人に使えば、この利用価値が高いスキルが知られる可能性が増し、自分を取り込もうとする人物などが現れるかもしれないからだ。

 好き好んで煩わしい問題を引き起こしたくはない。

 だから、《精神感応テレパシー》は相手に悟らないよう慎重に用いる必要がある。

 目に見える現象が起きるわけではないので、自分から話さない限り、簡単に気づかれることはないだろうが。

「その金額で構いません」

 そして、金貨三千枚で星四のキャラクターカードをカード屋に売った。

 金貨の枚数を確認し、バナンに尋ねる。

「多くの荷物を運べる星一のキャラクターカードはありますか?」

 主にダンジョンのドロップアイテムを持ち帰るために必要だった。

「……ええ、一枚だけございます。ですが……お勧めはできません」

「なぜです?」

「……そのキャラクターカードは容姿がとても優れた少女なので、以前の持ち主である冒険者の男が無理矢理その少女に手を出そうとしました。それが原因で召喚に応じなくなってしまい、荷物を運べるスキルも使えないため、ただのカードの状態です」

「召喚できなくても構わないので、そのカードを買います」

 《精神感応テレパシー》で話しかければ、いつか召喚できるだろうと思い、購入することにした。

「――そうですか。召喚できないという致命的な欠陥がある品ですからね。星四のカードを売ってくださったお礼として、差し上げますよ」

「ありがとうございます」

 そのキャラクターカードをバナンから受け取った。

 そして、金貨三十枚だけ外套のポケットに入れ、残りはカード屋で預かってもらった。

 物を異空間に収納するスキルがあるという少女のステータスを確認する。


――――――――――――――――――

 ストレア

 レア度 星1

 種族 人間

 職業 輜重兵

 レベル 1/10

 スキル 《収納庫Ⅰ》

   ・異空間に物を出し入れできる

   ・空間の広さはスキル所持者の魔力量に依存する

――――――――――――――――――


 召喚に応じないという少女の名前は、ストレアか。

 ダンジョンでドロップした鉄製の槍が特に邪魔なので、早く召喚して《収納庫》というスキルに入れたいと思った。

 異世界に来たばかりで無一文の状態から、ようやく金を手にすることができたので、食事と寝る場所を求めて宿を探すことにした。

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