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作戦開始!




さあ、始まりました「チキチキ エーベルとの仲を深めちゃおう大作戦!」の作戦会議


まずは仲良くなる算段を考えよう。

立場は主とメイドだから、やっぱり超えられない一線がある。そこのギリギリを攻めていくのを踏まえて、会話のキャッチボールから始めてみるか。


エーベルは私の専属メイドだから毎朝私を起こしに部屋までやって来る。

1.その支度をしている最中にさり気ない会話を投げかける。

2.お茶の時間や自由時間など、暇な時はいつでもコンタクトを図る。

3.エーベルから私に話しかけ易い空気を作る。

この3つを重点的に実行しよう。

よし、大方決まったし、明日の作戦を成功させよう!


えい、えい、オー!


「お嬢様。朝ですよ。お目覚めください。」

お、エーベルの声だ。いつの間にか寝落ちしてたらしい。ファーストコンタクトは朝の挨拶からしてみるか。


「エーベル、おはよう。今日もいい朝だね。」

目を擦りながらも爽やかな顔を作て挨拶をする。エーベルの顔を見ると、惚けたようなビックリしたような表情が混ざった顔だったが、すぐに切り替えて

「はい、おはよう御座います。お嬢様。」と作られた笑顔を浮かべた。

ファーストコンタクトは失敗してエーベルと食堂に向かった。


その後もエーベルにお茶の時は

「エーベルが入れてくれたお茶は美味しいね。」とか庭を散歩した時はエーベルの手を握って「エーベルと散歩すると楽しい。」とか沢山アピールをした。

効果はイマイチなまま1週間が過ぎていった。


私は次の作戦を立てるべく、椅子に座ってウンウンと頭を捻っていると横からいい匂いのする物が差し出された。

差し出された方を見るとなんとエーベルだった。今までエーベルが私にお茶をなんの時間でもない時に出されたのは初めてだっかので、エーベルを見つめたまま固まっていた。


そして何故かエーベルも固まってしまった。

私はエーベルの前で手を何度か振り、自分のおでことエーベルのおでこを合わせてみる。うん。熱はないみたいだ。


おでこを離すとエーベルはビクッと体を跳ね上がらせ、何歩か退いた。


えっ嫌われた?

確かに許可なく触ったのは良くなかったけど、そんなにビビらなくても…

もしかして、ずっと嫌だったとか?

だから、アピールしても無反応だったのか。

じゃあ、あのアピールはただの迷惑行為じゃないか!

可哀想に…私の専属から外してあげなくては




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