藤花とヤンデレ
藤花の過去話はこれで一旦終わりです。
出会いは突然だった。
最初は好き過ぎて病むの意味が理解出来きなかった。監禁とか心中とかむしろ恐怖の対象だった。
だから世の中にはマニアックの趣味の人もいるもんだなと人ごとだった。
別に好きな漫画の二次元創作がヤンデレが
テーマになっていたとか、そーゆーのでは
なく、ただ単に見た事のないジャンルがヤンデレしか残っていなかった。
今思い返せば、まだまだ沢山あったが…
そんなこんなでヤンデレをテーマにした小説を読んでみた。
読んだ時に衝撃が体に走った。
人はこんなにも愛し尽くせるかを学んだ。
監禁は一種の独占欲で好きな人に自分の居場所を与えられている。
心中は好きな人と最後まで同じ時を共有できる。他にも沢山の愛の伝え方を読んだ。
私は読み終えて出た感想は「美しい」
この一言に限る。
それから私はヤンデレをテーマにした小説を目についた物から読んでいった。
友達にもヤンデレの美しさを伝えたくて布教した。
コミケに行った友達はヤンデレがまさかの地雷だったらしい。話は聞いてくれたが、顔の表情を見て辞めた方がいいと悟った。
他にも非ヲタな友達に勧めた。
「好き過ぎて病んで監禁したり殺したりする。」と伝えたら最初の私と同じように怖いと言って話を強制的に辞めさせられた。
後日、伝え方が悪かったと反省し、オブラートに包んで「好き過ぎて少し暴走するけど、根は相手の事を1番大事に思ってる話。」と話すと前の印象が強かったらしく、聞く耳を持たれなかった。
その友達は私の精神がおかしくなったと思ったらしく本気でカウンセリングに連れて行こうとしたのはご愛嬌だ。
私の友達はヤンデレに好色を抱く事はなく、私は1人で楽しんでいた。時々喋り友達が欲しいと思ったのはしょうがない事だ。
そんな私の姿を見たコミケの友達はヤンデレは地雷だから無理だけど、乙女ゲームなら好きな人を探せるかもと教えてくれた。
乙女ゲームはプレイした事がないけれど友達の楽しそうな所を見ていつか手を出そうと思っていた。友達からの話を聞き、次のボーナスが入ったら買うつもりだった。
だが、もうネットでポチる事は夢のままで終わってしまった。




