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SCP財団職員の学校生活 改訂版  作者: 餅屋五平
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第3話―友達

五月との親交が深まったところで、授業の準備を始めることにした。最初の授業は…なんだ、ホームルームか。しかし、やっぱり友達が1人だけっていうのもな…。

そんなことを考えていたら、担任の先生が入ってきた。どうやら外国人らしく、それも…カナダ系か?それにしても凄い美人だな。金髪に蒼い瞳、小さい鼻、気さくそうな笑顔。見れば、クラスの男子の殆どが目を奪われている。そして、担任の挨拶が始まった。

「Hi、皆! Good morning!…あ、あれ?な んか反応が思ったより薄いですね…ま、まあ、皆さん今ビックリしちゃったんでしょうね! 次は日本語で行きますよ! はい、おはようございまーす!」

「「「お、おはようございまーす…」」」

な、なんだか調子を崩されるような挨拶だな…幼稚園の先生みたいで、クラスの皆もなんて反応していいか分からなそうだ。しかし、挨拶が出来て満足なのか、先生の話は進んで行く。

「はいおはようございます!とりあえず、私の自己紹介から始めましょうか。私は

 Agathaアガサ・Castellanosカステヤノス、気軽にアギー先生って呼んでく

 ださいね。授業担当はListening&Speaking、略してLSを担当してます。好きな事

 は、お菓子を作ることと、不思議なものを破壊することです!」

アガサ先生の口から破壊、という物騒な言葉が出てくるとは。皆ビックリしているが、先生は気にしていない。まるで、それが当たり前である、といわんばかりに。

「不思議なものって、例えばなんですかー?」

クラスの誰かがそう質問する。確かに、不思議なものに一家言あるところから来てる俺としては興味がある。

「うーん、例えば、かあ…。そうだね。妖精とか、神様とか、宇宙人とか、そうゆう

 のを信じている人もいると思うんだけど、実際に宇宙人がやってきたらこの地球は

 滅ぶと思うんですよ。言っちゃえば、予行演習みたいな感じですかね。宇宙人の代

 わりの不思議な物をことごとく壊していってるんですよ!」

「へ、へえ…そうなんですか。あ、ありがとうございます。」

初っ端から熱弁を振るわれて、少し引き気味の生徒A(勝手に名づけた)。まあ、いくら美人でも、いや美人だからこそそんなこと言ってたら宗教関係とかを予想してしまうだろう。実際、さっき男子生徒が見ていた目線と少し違う。完全に怪しい人を見る目つきだ。しかし、そんなことに気付いていないのか分からないのか、そのまま自己紹介を俺たちに任せてきた。

「それじゃあ!次は君たちに自己紹介をしてもらおうかな。前の人から順番にね。」

「あ、はい。…どうも、僕の名前は彩陶……」

そんなこんなで、自己紹介が過ぎてゆく。どうやら名前の順番は関係無いらしく、

名前順がバラバラのまま自己紹介が進んで行く。長い自己紹介をする奴も入れば、適当に済ませている奴らも入る。そしてあっと言う間に俺の番が回って来た。

「あー、どうも。餅屋持葉と言います。趣味と好きな事はゲームです。よろしくお願いします。」

そして、この列はやる気の無い生徒らばかりで、流れるように五月の番までやってくる。更に、相当焦っている。

「あ、え、えっと、ご、五月、雨月って、言いまふゅっ!~~~~っ!」

どうやら、舌を噛んでしまったようだ。どれだけ話すのが苦手なんだよ、とあきれ

つつ助け舟を出してやる。

「先生、この子はさっきから体調が少し悪そうなんですけど、次の人に回した方がいいと思います。」

「ん?ああ、そうなんですか。えーっと、餅屋くん、ですよね? 彼女を保健室に連れて行ってくれますか?」

「はい、わかりました。…行くぞ、五月。立てるか?」

「あ、う、うん。あ、ありがとう、餅屋くん。」

ま、カバーストーリーっていうのは、こういう時に使うもんだよな。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

SCP解説はこの2話ぐらい後になると思います。しかし、アガサ先生はどういう人なんでしょうか?少し不思議な人ですよね。

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