運命の選択2~彼女の変化と新規探求の起動~
湯気が立ち昇る中、俺はため息と共に温かく少し湿った床を歩いていく。銭湯のような構造になっているのか、広い浴室内には洗い場が並び、風情のある檜で囲った大きな風呂が俺を出迎える。
新しいお湯を延々吐き出すように鎮座するのは、丸い顔で愛嬌があるペンギンの彫像。それを眺めて、直ぐにでも風呂へと入りたい気持ちを抑えながら、洗い場の隅を陣取りシャワーを捻る。
直ぐに暖かいお湯が出てきて、頭から被るお湯の心地よさにようやく一息つくと、さっきまでの地獄のような時間を思いだしそうになり、慌ててシャンプーで髪を洗いながらその記憶を消そうとしたのだがーー
「おーい、龍人ー!勇者に何を奢るかで話してきたんだけどよー!コーヒー牛乳でいいのかー?」
扉が開けられ、柳田のその声に現実を突きつけられた俺は、次に身体を洗おうとしていた手を止めるとこう言うしかなかった。
「俺は勇者じゃない!!被害者だ!!奢ってくれるのは嬉しいぞ!しかし、俺はいらん!」
その声に柳田が笑ったように思え、苛立ちを隠すように身体を全力で洗っていく。扉が閉められ、身体も綺麗になったところで、待ち構える風呂へと一気に肩まで入る。
ちょうどいい湯加減のおかげか、自然と息が漏れると、浴槽に背中を預けながら俺は······天井を見上げどうしてこうなったのかと考えてしまう。
元凶は解っている。理由も解っているし、嫌がらせでも無いのを俺は知っている。知っているからこそ、常識的に考えてあれが正しいと思ってる所が無茶苦茶なのだ。
女性陣の評価は確実に下がるだろうし、男性陣の評価は各々で別れそうな気がする。唯一の救いは、俺が故意に女風呂へと入って行ったという事実は無い!という事を信じてもらえたことだろう。
そういう意味では、元凶には感謝しないといけないな。
自分が連れ込んだのを悪びれもなく当たり前のように、その場の全員に言った光景は······思い出すだけで笑いが堪えられない。いや、笑い話にしないと俺がへこみそうだ。
今のこの時間が終わった後を······正直考えたくない。
静かで穏やかな時間を満喫するように、俺は両腕を天井まで伸ばす。緊張で筋肉が固くなっていたのか、ようやく癒しの時を迎えた身体が小刻みに震え、その気持ちよさからか自然と吐息が漏れる。
後ろでまた扉が開く音がして、柳田か?と思いながら振り向くと、湯気でよく見えないが扉を閉める音がして、誰かが浴室へと歩いてくるのが気配で解る。
後ろを向きながら首を傾げ、湯気で見えない影がうっすらとその姿を覗かせる。
何処かで見たことがあるような人影は、一瞬だけ動きを止めるが歩くスピードを速くし、俺へと真っ直ぐ早足で突き進んでくると、その全体像が見えた瞬間にーー俺は口が開いたままになってしまった。
「······たーくん。来ちゃった」
そう言って首を少し横に傾けながら、照れたような困ったような笑顔を俺へと向け。何が起きたか解らない俺の視界を埋めるのは、身体を隠すように丁寧に巻かれたピンクのバスタオル。
形が良く、綺麗にその存在を見せる2つの山は俺の視線を独占し、慌てて首を振りながら俺は······視線を無理矢理上げると、少しだけ身体をくねらせ、困ったように笑う彼女へと顔を向けーー絞り出すように声を掛ける。
「······なに、を、してるんだ?」
俺の声は、完全に聞こえたか解らないほどの声量だと思う。その声に反応したのかどうなのか。
彼女は後ろに手を組んで、俺へとその綺麗な2つの山を向けながら、少しだけ前屈みになると微笑みつつ、信じられない事を俺へと告げた。
「思い出······作りたかったの。私と秋月龍人っていう人との、こっちでの思い出欲しかったの」
「思い出?おいまて、どういうことだ?いや、と言うか皆どうしたんだ?ここは男子風呂だろう?そもそもだな······」
無言で近づいてきた彼女は、何を言うわけでもなく。俺の言葉を無視するように、そのまま湯船へと飛び込んだのだ。
お湯が舞い、俺は慌てて顔にかかったお湯を手で拭くと、抗議しようと口を開こうとしてーー身体にくっつく妙な温かい感触に······絶句。
「······たーくんって、大きくなったよね。逞しくなったからさ。あたしが知らないたーくんはーー凄く強いんだよね」
顔を俺の胸に埋めたままの彼女の表情は窺えず、密着した感触と急激な展開に俺の思考は完全停止。遅れて聞こえるのは、高まる鼓動の音。お湯が絶え間無く湧き出る音が妙にうるさい。
「だから、あたしーー私は、知らない秋月龍人を知りたいの。私が知らない秋月龍人何て······この世に存在を許さないから」
背中に回された腕に力がこもる。胸に埋めた顔をゆっくりと横に動かし、暗茶色の髪がそれに合わせ、湯船を軽く移動。
真っ赤な瞳が、下から覗くように至近距離で俺を見据える。
お湯のせいか、そうじゃないのか。赤く染まる顔が見え、顔の下に映し出されるのは、窮屈そうにしている谷間。
手を少し伸ばせば······いや、彼女がもう少しでも動きを激しくしたり、俺に密着するのを強くしてしまうと止めているバスタオルが外れて、この窮屈な感じが無くなったら苦しくなさそうで、これをしてあげたくなってーー
「たーくん。顔······エッチな顔してるでしょ?」
「な!そんなことはない」
見つめる瞳が、優しく歪む。真っ赤な瞳は、俺を吸い込みかねない。
まるで、何かを望んでいるかのように、彼女は抱きしめる腕を少しだけ緩めると。密着した感触がほんの少し空白を作るように、しかし、触れる感触は確かにあって、もどかしいのだ。
「たーくんは、あたしを守ってくれる。でも······あたしはそれだけじゃ嫌。あたしが知ってるたーくんは、あたしも守れるたーくんだから」
「それはそうだが、俺はーー」
言い終える前に、彼女は微笑むと俺の肩を引き寄せる。慌てて近付く顔にぶつからないようにしようとして、彼女の身体が少しだけ上に上がる。
何だ?と思う前に、静かにぶつかるのは、互いの額。
「だからね。私は、秋月龍人と言う人を絶対に守るの。どんなことがあっても、何があっても、私の信じる秋月龍人を······私は守り通すの。そしてーー私は、私の秋月龍人を渡さないから」
真剣な表情。こんなに真剣な表情は、いつ以来だろうか?思い出せない。滅多に見ない表情のせいもあるが、俺はーーこんな彼女を見た記憶がない。
「誰にも。そう、誰にもだからね。世界がそれで滅んでしまっても、私は構わないよ。私······桜木未歩は、秋月龍人の全てを受け入れる。受け入れてーー私はそれを望むの」
『こんな桜木未歩を俺は知らない』
「だから、私の知らないーー秋月龍人を、私に······教えて?」
変化するのは、彼女か?俺が変化したのか?意味が解らない。意味が解らないが、彼女が俺の手を取り優しく指を絡めるのを理解。
何をすればいいのか、俺には正解が見えない。どうすれば、正解への道なのか思考が追いつかない。のぼせてきたからか?俺の考えは、彼女の思考は麻痺しているのだろうか?
静かに、彼女が俺へと近づく。どうしたらいいか全く解らないまま、動く事すら出来ない。彼女の意志は、真っ直ぐに俺へと向かう。妖しく光る真っ赤な瞳は、俺を吸い込みたいと願うように俺を見据える。
何かが違う気がする。例えば、歯車のような物が音を立てて動いているのに、噛み合わないのだ。噛み合わない歯車は、回っているのに触れあう事が無くて、それだけ別に動き続ける。
「何故だ?未歩。お前ーーおかしいぞ?」
「······名前で呼ぶんだ?おかしいのは、たーくんもだよ。たーくん······私以外を見てる」
触れあう寸前の唇は、お互いに言いたい事を告げるように言い合い、そこで停滞。
微かに、本当に微かにーー動く度に触れあってしまうような感覚は、今すぐにでも言葉を伝える事を······拒否してしまうように錯覚。
「俺はーー別にそういうことはないと思うが?いや、そもそもだな。お前以外を見ても······問題はないはずだぞ?今回の件に巻き込まれた全員を、一緒に見ただろ?」
その言葉に彼女は静かに目を閉じ、口元だけで笑う。こんな表情は見たことがない。俺が知ってる彼女は、こんな表情をしたことがない。いつでも一緒にいた存在は、こんな凶悪な顔はしたことがない。
「ふーん、そう言うこと言うんだ?確かに皆を見たよね。あたしもーーそれは事実だし認める」
目を開く彼女は、同時に凶悪な表情を微塵も感じさせない笑顔に変わる。何時もの、穏やかで元気な表情に変わり、身体と顔が離れながら······ゆっくりと立ち上がる彼女を見上げるように、視線を向ける。
「認めるからこそ、あたしは負けられない。あたしの世界は······あたしが切り開くしかないんだよね」
そう言って俺へと微笑むと軽く手を振り、湯船から出ていく。俺は訳がわからず、そんな彼女の背中を眺めながら、彼女はゆっくりと湯気へと入っていく。
「ーーしかないよね」
呟くように、小さく言った最後の部分?が聞こえ、俺は首を捻りながらも、湯気を進む彼女が見えなくなると少しして、扉が開く音がして閉じられる。
彼女が出ていったのがそれでわかり、俺はどうしたものかしばらく悩んだ後で、立ち上がる。
そろそろ浸かっているのが限界のようだ。暑くなりすぎた身体を冷ますように、俺はゆっくりと扉へと向かう。温めの風が、身体の火照りを上手い具合に冷ましてくれるようだ。
扉に行くまでに考えるのは、彼女の事だ。
彼女は結局、何がしたかったのだろうか?俺では理解出来ない事なのかもしれないが、俺は彼女を守るだけだ。あいつは、俺の半身なのだから、居ないと困るんだ。要はそう言うことなんだ。
扉を開けると、脱衣場には誰も居ない。彼女が入ってこれたのも、皆が何処かに行ったせいだったようだ。
バスタオルで身体を拭き、新しく支給された下着を身につけ、服は今着ているのしか無いようで、これを再度着る事になっている。手早く準備を済ませると、脱衣場へ駆け込むようにして柳田が入ってくる。
「龍人!!無事······か?あれ、のぼせて倒れたんじゃないのか?」
「何の話だ?俺は······あー、のぼせたと言うより転んでちょっと気を失ったみたいだ。待たせてすまん」
危うく、彼女と一緒に風呂に入っていた。と言いかけ、それをどうにか濁して当たり障りが無いことを言ったのだが、柳田は不思議そうな顔をしながら少しだけ考え込むと、急に何かを閃いたように手を叩き軽く頷くと、何でも無いように俺へとこう問いかける。
「なるほどな。んで、皆もうVR室行っちまったからさ、迎えにきたんだぜ」
「それは悪かった。急いで行くか」
俺の声に頷き、柳田は歩き出そうとして急に止まると、何かを思い出したように脱衣場の脇へと走りだす。
俺は首を傾げながら柳田を待つと、唐突に柳田の声が響き、頭上を見上げれば飛来する物体が見え、慌ててそれを掴むとペットボトルの飲料のようだ。
「それ、奢りのあれな。さっぱりした方がいいだろ?さあ、行こうぜー」
柳田が俺の肩を叩き、俺はペットボトルを開けて水を飲むと、さっぱりとした感じに意気揚々と足を踏み出す。
柳田の背についていくと、辿り着いた先には一際大きな扉があった。その扉が近付くだけでゆっくりと開き、中には全員が揃っていた。
皆、ようやく来たか······というような表情で待ち構えている。
「遅くなってすまない。それと、女湯の件は事故だからな?あれはーー本当に悪かったと思っている」
俺は頭を下げる。そんな俺を見ながら呆れたようなため息が聞こえ頭を上げると、全員がどうでもいいような表情をしながら、片桐へと向き直る。
「正義の味方は到着が遅いようね?楽しい時間だったかしら?」
「ああ、おかげでさっぱりしたよ。ありがとう」
俺はそう返答し、片桐は満足そうに頷くと、後ろにある大きな機械へと歩き出す。その機械は、ざっと見た感じ、病院にあるMRIのような感じに似ている。片桐はその機械を指で丁寧になぞりながら、口を開く。
「これが、VRMMO対応の新しく考案した機械よ。介入型新規探求装置。名付けて【ニューファンタジーダイブ】よ。これを皆さんに、体験してもらうわ」
片桐はそう言うと、俺達一人一人を見ながら静かに微笑む。俺は介入型の機械を見やると、これが新しい世界への入り口にしては、随分とシンプルな構造だと思う。もっと、とんでもない機械とかを想像していたのだが、見た感じが全く想像と違ったのも何とも言えない。
「この介入型新規探求装置には、様々な機能が追加されているわ。主な機能としては、医療機能を追加してみたわ。そもそも、この装置の中は無菌室に限りなく近い構造で、作られているのよ。肉体を病原菌等から守る為の構造上そうしたわ。次は······」
片桐の対策は、聞く限り間違いは無いようだ。
排泄手段にしても、栄養の面でも、脳の負担を抑える為の睡眠の面でも、医療的な事も出来るように設計されたこの装置は、聞く限りでは大体懸念している問題を解決しているようだ。
この機械そのものが、一種の万能的な生活するための家。のようなものだと思う。
医療技術は最先端。排泄関連や肉体的な清潔性を保つ為の方法、栄養不足を補う為の工夫。内部の構造は、あのふかふかのベッドのような物体で覆われていて、損傷するような要素もない。睡眠を取る際も特に問題は無いようだ。
外の構造も一級品だ。試しに投影爆薬を撃ち込んで見せたが、全くの無傷。
内部の電気系統類すら損傷は無いようで、詳しいデータを表示されながら説明を受けたが、これ一個が核シェルターのような物品である。と認識したほうがいいのかもしれない。
外部からの干渉が出来るとすれば、これの内部のデータを解析し、何らかの方法でデータを改竄するのが······最も最速の方法のようだ。
何せ、外側を防備するのは国家最強の軍勢。各国との連携の元で、潜水艦やら衛星やら空母やらが、目を光らせるとの事だ。
災害対策は、耐震、火災、津波、台風、竜巻等のそれぞれに耐えられるようにはなっているが、例外的な大災害には流石に対抗出来ないようだ。
例えば、隕石がここに真っ向に衝突すれば助からないとか。住んでいる惑星が、崩壊するほどの災害等だろうか。
今の現在地は教えてもらえないのだが、最も災害が過去のデータ上少なく、気候の変化も緩やかな場所との事だ。
活火山等もほぼなく、災害対策で適した場所で、外部からの干渉も空か海からで無いと不可能な立地。国が軍事活動でも起こさない限りーー危険性は皆無のような所だな。
そんな長い説明を終え、ようやくこの機械の稼働実験が始まる。俺達全員が、この機械のパーツの一部になる時が来たようだ。
「大丈夫よ。ちゃんと帰ってこれるわ。······理論上がつきまとうのが、残念だけれどね」
そんな片桐の声に、俺は何とも言えない表情をしていたと思う。
もし、帰ってこれなかったらーー皆は······それでも良いのだろうか?
俺個人は降りる気は無い。帰ってこれない時は、何とかするしかない。
それよりも、俺は俺の世界を得なくてはいけない。そして、この馬鹿げたゲームで死者を出さないようにしなくてはいけない。
『互いを潰し合う事をしないで、俺が望む世界を確立させる』
これは、叶うか解らない理想。それでもーー俺は、成し遂げて見せる。失うのは······もう嫌だから。
「それじゃあ、皆さん楽しみましょう。ああ、そうだったわ。装置の中に入ったらーーきちんと服を脱いで欲しいのよ。これは、装置内部のさっき説明した機能が、衣服に阻害されないようにする処置よ。服を仕舞う場所は······装置の真上に格納スペースがあるから、そこに入れて置いて欲しいの。大丈夫よ。あっちに着いたら各個人の服装は、そのまま精神のイメージ通りに再現されるわ」
それに頷いて答え、何故か片桐は指を二本立てる。首を傾げながら片桐を見ると、補足説明があるとの事だ。
「皆さんに選んで貰った言葉があるわね?あれは、それぞれの称号のような物だと思って頂戴。例えば、秋月龍人の場合なら【道化の剣士】のような、肩書きになるわ。そして、この文字自体には隠し要素を盛り込んであるのよ。隠し要素以外で影響するのは基礎の能力、肩書きに対する影響力。そして······ここに隠し要素を盛り込んだ三点ね。隠し要素は、各々探して見なさい。メリット、デメリットがどの文字にも含まれているから、そこも楽しみなさい」
片桐の説明にほぼ全員が驚きの声をあげる。
直感で選ばせておいて、それは卑怯だと思うが、選んだのは俺でもある。なるべく不平は言わないでおこう。
「もう一つは、皆さんの武器や防具はそれぞれが固有の物品になるわ。変更する必要もなく、性能も当然のように個人で違うわ。変わりにーーあなた達が各々望む形に変化するように、設定しておいたわ。どういう風に変化するのかは······あなた達次第よ。通常は最大で、3回どちらも変化するようになっているわ。但し、最終段階は4段階目。これに到達出来るかは個人次第ね。頑張りなさい」
なるほど、専用の防具や武器になるわけか。初心者の俺には最大の恩恵だな。何せ、それしか使う必要がないのだから、考える必要がないわけだ。
「それじゃあ、そろそろ行きましょうか。個人に振り分けた装置に入って、準備が出来たら、後は寝てもらうだけよ。目が覚めたらあっちの世界へ行っているわ。皆さん、新規探求を楽しんで頂戴」
片桐のその声に、それぞれが装置へと向かう。誰一人迷う事もなく。その背を見ながら、俺も歩き出す。装置の真横に立つと、片手をかざすと装置が動く。
装置は音もなくドームが開くように動くと、その内部へと俺を呼ぶ。真っ白のふかふかの感触に触り、ベッドに寝転がるような感じで、中へと入る。
ドームが音も無く閉まり、一瞬暗かった内部に明かりが灯る。中は思ったよりも広く、普通に立っても余裕がある程の広さだ。見た目から想像も出来ないが······快適な装置の中で服を脱ぐ。下着も脱いで裸になると、一度深呼吸をしてから、寝そべる。
快適な温度と、ふかふかの感触に心地よさを覚え堪能していたら、音声が聞こえてくる。片桐のようだ。
『皆さん、準備はいいかしら?私は監視役として追従するわ。勿論ーー今回のゲームの参加者もやっているから、私を倒しても問題はないわ。私の職業は、監視役も兼ねているから少々特殊ではあるけれども。職業はそのまま、観測者よ。それじゃあーー始めましょう。行くわよ?』
その声を最後に、まるで眠りにつくように······簡単に意識が落ちていった
ここまで読んで貰えて、感謝感激です!ありがとうございます!こちらで序章は終わりです。次回からは、ようやく始まる新たな世界編です。また、読んで貰えたら嬉しいです!その前に、登場人物が増えたので、紹介編を作ってからやりたいと思います。長々と失礼しました!