手を握って…。 vol.082 「物凄い、分かりやすい女性だわね~~。」
杏美と若。そして夕美子と健之に信玄と、左右に別れて…。
少し歩いて杏美、
「ねぇ~若~~。」
若、
「はい…???」
「さっき…、確か、小坂さん…。箱入り娘って…言ってたけど…、どういう意味…???」
そんな杏美の声に若、
「へっ…???」
そしていきなり胸がビクンとなる若、
「えっ…???…ん…???…あれ…???…えっ…とぉ~~…???」
そんな若を見て杏美、
「ぷっ。くくく…。」
鼻の下に人差し指を…。
「はい…???杏美さん…???何…???」
「…ったくもう~~。あんたって…。」
「はっ???」
「んんん~~。な~んでもない。物凄い、分かりやすい女性だわね~~。ふふ。」
若、
「えっ…???」
杏美、
「ふ~~ん。そっか~~。」
「はい…???」
午前5時半、ランニングウェアに着替えて夕美子、
「ヨシ。」
そして自然に公園のベンチに。
先に着いて休んでいた和弘。
「おはよう~ワコウちゃん。」
「おはようございます。昨夜、あれから…???」
和弘。
「うん。無事に帰宅~~。」
そして和弘の唇の端の傷を見て、
「だい…じょう…ぶ…???…ちょっと…見せて…。」
和弘、
「あっ、えぇ…。」
「へぇ~~。もう…腫れ…、引いてる~~。さっすが~。若い。」
「ふん。一晩寝たら、もう…。」
「さっすがだね~~。…でも、ワコウちゃんも…鍛えてるからね~~。」
「…かな~~。」
ベンチに座ったままで和弘の隣でまた、
「昨夜はありがとうございました。」
とペコリ。
和弘、
「なになに、新條さ~ん、何回…。ぷっ。」
そんな和弘に夕美子も…、
「…くっ。…だね。」
そして一呼吸置いて、
「…でも、嬉しかった~~。」
両腕をまっすぐに前に、そして両手を組んでそれを裏返しにして。
和弘、
「えっ。」
「だって~~。もう…どうなるかと思ったも~~ん。」
組んだ両手を離して、そして両目を瞑って、口を真一文字に、
両肩に力を入れて、そして息を吐いて、頭の中に昨夜のあの時の場面が…。
自然に下を向いて、今度は顔を上げて、和弘の顔を…。
和弘、
「…ん…???…新條…さん…???」
少し目を潤ませて夕美子。
「目…、潤んでますけど…。」
そんな和弘の声に、
「あっ。ごめん…、あの時の事…、思い出しちゃった。へへ…。」
思わず両手中指で目の下を拭う夕美子。
「へへ…。」
「で~も、びっくりですよね~~。矢萩さん…空手とは…。いやはや…。」
「ねぇ~~。うんうん。でも、凄かったもん、あんなに足…あがるもんよね…。」
「うんうん。…矢萩さんの裸…、どんなんなってるか…見てみたいっすね~~。」
夕美子、
「はぁ~あ…???かかかか…。」
和弘、
「え~~???…だって…。へへへへ。」




