表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
73/233

手を握って…。 vol.076 健之、和弘、お互いの顔を見ながら…、「くっ。」「ぷっ。」

右二の腕を痛めて左手で押さえる背の高い男性。

そしてようやく立ち上がる背の低い男性。


「ちっ。なんだってんだい。おぃ。」

背の低い男性に声を掛けて、

「行くぞ。」


右頬を押さえる背の低い男性、

「痛ってぇ~~。なんなんだこいつ。」

後ろに振り返る男性ふたり、

「…ったくよぅ。」


そんなふたりの男性を見ながら健之、左頬の中を舌で、

「痛ってぇ~~。」


和弘も…、左頬を左手で撫でて、

「ふぅ~~。あた~~。」


後ろで見ていた夕美子、目をパチクリさせて…。


そしてその後方、店から出て来ていた信玄と杏美、そして若、

「えっ…???今…、の…、何…???」


健之、まだ口の中で舌を…。

そして、

「おえ~~。切れた…な…。」


和弘、

「わお。左手…痛って~~。」


そして健之、和弘、お互いの顔を見ながら…、

「くっ。」

「ぷっ。」


和弘、

「矢萩さん…強いっすね~~。ははは。」


健之、

「高梨君~~。や~るね~~。」


「いやいや…、とんでもないっす…よ、あれ…???」


健之、

「ん…???」


そしてふたり共、後ろを振り向いて、同時に、

「新條さん!!!」


茫然としている夕美子。両膝を地面に付けて…。

何やら頬を濡らして…。


健之、

「新條さん…。」


和弘も、

「新條さん…。」


そしてふたり、夕美子の傍まで、

「だい…じょうぶ…???怪我…???」


震える体でゆっくりと…。完全に脚に来ている。両腕をアンバランスに広げて…。


「おっと。」

健之、夕美子の左手を取って、そして右手を、


「わっ。」

と言いながら和弘。


その瞬間、思わず安心したのか夕美子、体を前に…、目を閉じて倒れる…。

それを健之の左肩と和弘の右肩で受け止めて。

いきなり身体の力を失う夕美子。そして、それがホンの数秒。


意識を取り戻す夕美子、

「あっ…。あっ。…ごめんなさい。」

目と鼻を赤くして、鼻水を啜りながら、

「あ…、ありがとう…。」


「脚…、だい…じょうぶ…???」

健之。


夕美子…、

「う…うん。」


けれどもまだ、体に力が入らない。


「新條さん…、お店…。」

和弘。


店の前の3人に近づき、

「デスク…。」

信玄。


「新條…デスク…。」

若。


「夕美子さん…。」

杏美。




店の中に…。


洋造、

「夕美…どした~???」

いきなりカウンターから出て、健之と和弘から夕美子の体を…、

そしてボックス席に。


「とにかく、ここで少し休め。」


夕美子、

「うん…、ありがと、おじちゃん。」

そして和弘からグラスの水を受け取り、それを喉に流し込み。

そして頭を後ろにだらりと…、そして今度は前に…。

「ふぅ…。」





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ