手を握って…。 vol.007 「やるもんだわね~與門~~。」
「…でもって、成田で、独占インタビュー。」
美紅。
「しかも、この内容が、またまた良いんだ~~。かぁ~~。さすがはデスク。…でね、でね、おじちゃん。」
心。
「ん~~???」
「パリに経つ、その30分前にだよ。そのインタビュー。正に、間一髪。」
洋造、
「どれどれ…???そのインタビューとやら…???」
その洋造の声に、一同、変顔。
後ろに引くように洋造…、頭を撫でながら…、顔を縦に2,3度、
「かかか…、こいつぁどうも…。お呼びじゃないね~。こりゃまた、失礼致しましった。企業秘密って奴で…。」
美紅、心、口を揃えて、
「もぅ―――――っ!!!」
「…って言うか…、マスター。それって…何かのギャグ…???」
信玄。洋造を見て、そして左の面々を見て…。
4人共に…、首を傾げて…、
「???…いや…、知らない。」
洋造、
「まぁ~。なんだ~。お前ら…生まれてねぇや。かかかか。」
そして、右手甲を目に、
「うう…悲し…。」
2016年、5月某日、女性雑誌「brilliant」6月号発売。
「ふ~~ん。さすがに、やるもんだわね~與門~~。」
雑誌の巻頭カラーを見ながらの蜷川瑞樹。
女性誌出版会社「桜華」の女性雑誌「Sophia」の編集長である。
「ふん。…何とか…持ち直したわね~~。」
自分の机で夕美子。資料のグラフを見ながら…。
「康太~~。例の企画~。どうなってる~~???出来てる~~???」
その声に康太、
「あ~~。はい~~。もう…少し~~。」
「真奈香~~。頼むよ~。康太~、フォローしてあげてね~。」
真奈香、
「あ~~い。」
そして後ろを振り向いて真奈香、
「さてさて、ど~こまで…。」
「ヨシ。信玄、行くよ~~。」
椅子から立ち上がる美紅。
「あ~~、はい。」
慌てる信玄。
「ほいほい。ぼやぼやしない。信玄公~。」
「はい~~。ではデスク…、行ってきま~す。」
夕美子、
「しっかりと…美紅に、教えてもらいなさ~い。」
「蜷川編集長…、お連れしました~。」
人事の藪香澄。
瑞樹、
「おやおや。これは、これは、いらっしゃいませ~。お待ちしておりました~。」
「初めてお目に掛かります。矢萩…と、申します。」
矢萩健之。
「お噂はかねがね…。ようこそ、桜華のSophiaへ。矢萩健之様。」
編集部のドアを開いて、大急ぎの心。
「ビッグニュース。ビッグニュース。ねねねね。」
「な~に、そんなに慌ててるかな~~、心~~。」
心を見て真奈香。
「ん~~???」
と亜季。
「ソフィアに新しい人、入った!!!」