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手を握って…。 vol.068 数時間前。

数時間前。

「ここ…ですか…。神永ビル」

信玄。


夕美子、

「そう。」


「さすがにでかいですね~~。敷地も広ければ綺麗だし。出来たばっかりのビルみたいっすね~。」

「行くよ。」


そしてビル内に入って、

「6階かぁ~~。いやはや…すげぇや。」

ビル内を見回しながら信玄。


「信玄、ぐずぐずしない。」

「はい。」


「な~るほどね~~。いろんな企業…、入ってるわ。」

夕美子。




麻布セントラル・ムードの自動ドアから中に。

受付から案内されてレディース部門のフロアに。


そのフロアの一室に案内された夕美子と信玄。

受付の女性、

「茂木チーフ、ブリリアント様…、お見えになりました。」


後ろ姿で資料を見ている女性、

「は~い。ありがとう~。」

そして椅子から立ち上がり、目の前の女性と男性にニッコリとした笑顔で、

「わざわざお越しいただき、ありがとうございます。夕~美子!!!」


その声に夕美子、

「はい…???えっ。えっ。えっ。」


「ひっさしっぶり~~。由香里よ、ゆ・か・り。棚部由香里~。」


その声に夕美子、

「へっ…???た…な…べ…???」

いきなり過去の記憶が…。


「た・な・べ…ゆかり…???」

そして頭の中に、大学時代のある女性の顔。

「わっ。わっ。わわわわわ。え゛――――――っ。あ…、あの…、あのあの。物凄い…童顔だった。…あの…、由香里――――――っ。」


「おい。その…童顔って…。」

思わず変顔の由香里。

「…ん…、まぁ…。大学時代は…ね…かかか。」


「うそ。うそうそうそ。あんた、ここで何やってんの~~~。」

「いや…、何やってんのって~のは、ないでしょ。こうやってしっかりと仕事やってんだから…。」


「あっ。…いや…はは。あっ。失礼しました。…って、言うか…。んもう~。び~っくり。…いや…。へっ…。うそ。…んじゃ…何…???ここの…。チーフディレクターって…、由香里…???」

「いや…。だから…名刺に書いてあったでしょ。…で、あんたも…ウチ…、もう…調べてるでしょ。」


「えっ。えぇ…、でも…、まさか…。苗字違ってるから…。…それに…。」

「それ…に…。何よ…???」


その由香里の声に夕美子、右目をしっかりと瞑って、思わず頭を自分でペン。

「ごめん。」

由香里の前で謝るように、

「全く、想像付かない。あの頃のあなたと…。」


その夕美子の声に、

「まね~~。」




変顔の夕美子。




「まず…想像付かないだろうね~。昔の私とは…。」

由香里。


夕美子、

「…ん???」





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