表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/233

手を握って…。 vol.044  「私もバッカだよね~~。」

自分のデスクで資料を見ている健之。


片や、余り編集者がいなくなったところを見計らって若。

自分の席を離れて健之の席に、ペコリとお辞儀をして喋り出そう、

その時、健之の机の電話が鳴る。


若に右手の平を差し出し、受話器を取り、

「もしもし。ソフィアの矢萩です。…おおぅ~はい。お疲れ様~。どしたの…???」


電話の相手は久喜忍(くきしのぶ)。ソフィアの編集者である。

「あっ、デスク。お疲れ様です。忍です~。今…周りに…誰かいます~???」


そんな忍の声に健之、

「え~~っと…。」


辺りを見回すと、チラリと頭だけ見えるのが、静元五月(しずもとさつき)と、

背中だけ見える椿亮輔(つばきりょうすけ)

…と、そんな五月は、今、訪ねてきた来客に立ち上がり、その来客と共に。

そして亮輔は電話で長く掛かる様子。


健之、

「あ~~。今…、ちょっと~~。」


電話の向こう、忍、

「そっか~。」


「どしたの…???」

「私の机の引き出しに資料の入った封筒があるんですけど…。」


「机に…封筒…???」

「えぇ…。」


「実は…、間違えて持ってきちゃって…。」


健之、

「ふん。あ、ちょっと待って、若ちゃん。」


若、

「あっ、はい。」


その声を電話の向こうで聞き、忍、

「わっほ。若、いるんだ~~。すみません、若と代わって…。」


「おぅ。分かった。若ちゃん、2番久喜さん。」


若、

「あっ、はい。」

そして電話に出る若。


後ろを振り向いて、そして忍の机の引き出しを引いて、受話器に、

「はい。ありました。……えぇ。…はい。」

そして腕時計を見て、

「…多分…。大丈夫…か…な…???」


現場で忍、

「お願い若。谷崎さん、待たせてる。私もバッカだよね~~。肝心要のヤツ、間違えちゃった~。」


若、

「はい。分かりました。これから出ます。」


「うん。お願い。ふぅ~~。若がいて助かった~。」



若、健之に向かって、

「デスク。これ、忍さんに届けてきます。」

封筒を持って。


健之、

「場所は…???」


「大丈夫です。メモしましたから。」

「おぅ。じゃ、頼む。」


女性雑誌「Sophia(ソフィア)」編集局。

編集長の蜷川瑞樹以下、編集デスクの矢萩健之、そして今の大槻若。

その他にも、今現場から電話があった久喜忍の他に、来客中の静元五月。

まだ電話中の椿亮輔。他に葛西杏美(かさいあみ)

吉田奈賀(よしだなか)そして柿本美崎(かきもとみさき)が在籍している。



ドアでバッタリ瑞樹と。

「あら、若…???」


「忍さんから頼まれて。行ってきます。」

「ふん。若、気を付けて。」

若ににっこりと。


若、

「はい。」





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ