手を握って…。 vol.043 「おや、倫…、勉強~~???」
「はい。ただいま~~っと。」
そしてリビングに入って夕美子、
「おや、倫…、勉強~~???」
そんな夕美子に倫洋、
「ふん。おかえり~~。姉ちゃん、ベルモンド~~???」
「ふん。心連れて行ってきた~~。…って、あんた、何勉強してんのよ???」
そう言いながら腰を下ろして、
「衛生管理者…。…で、こっちが…、運転管理者…。ひぇ~~。何だか…、名前だけで…めげそう…。」
そんな夕美子に倫洋、
「うん。この仕事始めて、4年近くなるからね~。車の免許持っていても、実際に本格的に他の資格も取ろうかって…。」
「ふ~~ん。」
「まずは、こっちから…。」
「はっ…???こっちからって、まだ他に引越し屋さんに必要な資格って…???」
「うん。まだまだ、あるある。大型に、牽引、そして整備士、危険物取扱。宅建にフォークリフト。」
「はぁ~~???それ…全部取る気~~???」
「…な~訳ないでしょ。体幾つあっても足りない。」
「…で…、しょうね~~。」
変顔の夕美子。
「いや…。…って言うより、おまえさん、今までそんな勉強って、してなかったんじゃ…。」
と、言いながら、
「おんや~~???」
倫洋の隣に座って、倫洋の右二の腕をぐりぐりと…。
倫洋、
「なんだよ。勉強しちゃ、いけねぇのかよ…???」
「あんた、友紀ちゃん、何かあったね…。くくく。」
そんな夕美子に、
「はぁ~~???ある訳ねぇだろ…。」
「もしかして…、友紀ちゃんも、おんなじように…何事か…、始めたりして…。」
「うるっさいなぁ~。もぅ~~。勉強の邪魔、風呂にでも入ってろよ~~。」
「はっはっはぁ~~。…と言う事は…。友紀ちゃん…、本格的にネイルの資格…取るってか~~。」
「う~る~さ~い。」
「ほっほっほ~。なんとも分かりやすい弟でございますね~~。はいはい。ではではお風呂~~っと…。」
お風呂に入りながら夕美子、
「それにしても、珍しいね~若ちゃん。ベルモンドに…。そう言えば、節子…。今頃、どうしてっかな~~。」
と、その時、
「わっ。」
いきなり頭に浮かぶひとりの顔。
「…いや…。まさか…、彼って…あんなキャラ…あるんだ。いやいや…、びっくり。…ふ~~。…ん…???なんであの顔…、浮かぶのよ…???」




