手を握って…。 vol.023 「いたいた。いたいたいたいた。」
丁度乾杯して数分後に、
「いたいた。いたいたいたいた。」
ドアを開けて入って来たのが亜季。
「おっ。お出でなすった、老中のお出ました。」
亜季を見ながら洋造。
3人の後ろから與門の隣のスツールを引いて亜季、
「はっ…???なんで私が老中なのよ。…って言うか、編集長~。」
與門、
「…ん…???」
與門の左耳に何やら囁く亜季。
與門、
「ふん。ふんふんふん。」
そして夕美子に顔を向けて、
「ふ~ん。ほほほほほ。な~るほどね~~。」
夕美子に右手親指を立てて。
夕美子、
「わお。心…、や~り~。」
夕美子の隣でメニューを選んでいる信玄、
「…ん…???どしたの…???」
「あ~~。新しい人ね~~。私~~小曾根亜季と言いま~す。よろしく~~。」
そして洋造の顔を見て、
「老中じゃないからね~~。」
洋造、
「けけけけ。こりゃまた失礼いたしました~へぃ。」
料理を作っている手を止めて和弘、
「高梨和弘と言います。よろしくお願いします。」
「ワコウちゃんって言うの、ニックネーム。」
與門。
亜季、
「へぇ~~かっわいい~~。」
「…って~事は、あとは…心…だけかぁ~~。」
洋造。
「えっ、そうなの…???他はもう…。」
亜季。
「うん。そうみた~い。真奈香や美紅、それに康太は昨日…、来たんだって。ねっ、信玄~。」
夕美子。
信玄、
「イエス。」
「…って、あんた、まだ決まんないの~???」
「かかか。どうせ奢りだから、高ぇメニュー選んでんだろ、信玄。」
笑いながら洋造。
夕美子、
「かぁ~~~。…ったく。」
「信玄。良かったな~~。こんな良い上司いて。…しかも…綺麗だし…。」
信玄、にっこりと、
「はい。」
「はい。どうぞ~。新條さん。お気に入りのメニュ~。」
和弘。
「わお。ありがと~~。ん~。おいしそ。」
そして数分後には與門に、
「はい、與門さんも…。」
「はいは~い。待ってました~~。」
そして、夕美子も與門も、
「うそ。料理見習いって聞いたのに…、おいっしい~~。凄っ。」
「けけけけ。どぅでぃ。」
にっこりとして洋造。
またまた口を揃えて夕美子と與門、
「うんうん。N~ICE。こりゃいけるわ。」
お互いに顔見合わせて…。
亜季、
「あっ、あっ。私のも~~。」
和弘、
「今、作ってます~。」
「えっ…???…って言うか…、はは…、ごめん…。まだ頼んでなかった…。…って…へっ???」
洋造、
「かかか。みんなの好きなヤツ、もう教えてるよ。」
それを聞いて一同、
「凄~~~。」