手を握って…。 vol.223 「夕美子、あんたもニューヨーク、行きなっさい。」
洋造、
「世の中ってぇのは…、いつ、どこから縁に出会えるのか…分かんねぇもんだ。」
その洋造の声に亜季、美紅、
「おじちゃん…、何言ってんの…???」
洋造、夕美子の顔を見て、
「ほれ。」
夕美子、
「私も…、最初は、ワコウちゃん、何年でも日本で待ち続ける。そんなつもりでいたんだ。」
亜季、美紅、健之、若、
「ふんふん。」
「それ…がね~~。」
與門、
「くくくく。」
そんな與門の顔を見ながら夕美子、
「いやいや。だって、私の方がビックリしたくらいだから…。えええええええ???って…。」
またまた亜季、美紅、健之に若、
「えええええええ…???何が…どう…???」
「由香里とルイにさ。ワコウちゃん、ニューヨークに行くって言ったの、ここで、ねっ、おじちゃん。」
洋造、
「あぁ。」
「そしたらさぁ~。あのふたり、どうしたと思う~~。」
亜季、美紅、健之、若、首を傾げながら…、
「???」
夕美子、
「ふたりで抱き合って喜んじゃってんのよ~~。こっちはこっちで、ワコウちゃんと離れ離れになるって言うのに。」
亜季、
「ふんふん。」
「そしたらさ。由香里が、あんた、夕美子、あんたもニューヨーク、行きなっさい。って。」
亜季、美紅、健之に若、
「え゛―――――――っ!!!」
「しかも、もう私の方もお膳立て出来てるって。」
洋造、
「かかかかかか。」
亜季、美紅、
「ええええ…???どういう事…???夕美子…???」
「何…???じゃ、デスクもニューヨークに…???」
與門、
「うん。準備が整い次第、夕美子はニューヨークの女性誌、HENRYで、編集者として働く事になる。全て、セントラル・ムードの社長、ヒサコ・マーラが、お膳立て、つまりはバックアップしてくれている。」
亜季、美紅、健之、若、
「うそ――――――――っ!!!凄っ!!!!」
與門、
「由香里には…感謝しかないわ。ねぇ~相棒。」
夕美子、
「うん。あいつは凄いよ、私より動き、早かった。多分、ワコウちゃんが藤見さんから話、持って来られたときからイメージしてたんだと思う。それでヒサコ社長にすぐに、打診した。じゃなかったら、あのファッションショーに、あの外人ふたりは…来てないよ。」
亜季、美紅、
「あの…ふたり…???」
「うん。あの時、ヒサコ社長と秘書のミーガンがいたの、知ってるでしょ。」
亜季、美紅、
「えぇ…。確かに…、私たちは写真でしか…知らないけど…。」
夕美子、
「あっ、そっか。…で、そのミーガンの隣にふたりの女性がいたの。」
亜季、美紅、健之、若、
「……。」
「私も與門も知らないふたり。何と、そのふたりが、HENRYの社長、ニーラ・ヘンドリックスと、編集長のルアナ・ニッソン。」
亜季、美紅、
「う~~~っそ!!!」




