手を握って…。 vol.221 「24歳で、ママだも~ん。」
そんな亜季に健之、
「亜紀ちゃん…。」
赤くなった顔を更に赤くして…。
真奈香、
「デスク…、奥さんが仕事にカムバックした途端に動揺してるよ。かかかか。」
心、
「かっわいい~~デスク~~。」
そして、
「ニッ。」
くすくすと笑ってばかりの若。
美紅、
「若~~。」
若に抱きついて、
「とうとう~。ここで2番目のママになっちゃったね~~。何と、24歳で、ママだも~ん。しかも、2児のママ。」
腕組みをして與門、
「しっかし…あの時は驚いたね~。まさか…双子とは…。ねぇ~~旦那様~。」
最後は健之に向かって大声で與門。
健之、赤くなった顔に汗まで掻いて、
「編集長…。」
「どう…、ふたりとも。元気…???茉莉ちゃんと友莉ちゃん。」
與門。
「お蔭様を持ちまして、みんなに物凄い可愛がられようです。」
「お義母さんはね~。残念だったけど…。でも、子供たち、いきなりふたりも授かって…。若、頑張って。」
そしてまた健之に向かって、
「旦那様も~~。」
矢萩笙子、健之の母親は、そう…、
麻布セントラル・ムードのディナーファッションショーから半年後に、
ふたりの子供の結婚を何とかその目で確かめて、他界していた。
與門、
「さて。若も復帰した事だし、盛り上げるよ~~ブリリアント~~。」
編集者たち、
「ハイ!!!」
自分の席に戻り、椅子に座り、机の上の写真を見つめる與門。
ひとつは夫、早瀬と美希と一緒に写っている写真。そして、もう1つが…。
「相棒、いよいよ、若、現場…復帰したぞ。」
早瀬と美希と一緒に写っている写真の隣には、
満面の笑顔で写っている夕美子と和弘が抱き合ってポーズをしている写真である。
ニューヨーク、マンハッタン、タイムズスクエアーにあるレストラン。
雑誌を読みながら、
「ふんふんふん。な~るほどね~~。さすがに…考えてますね~~。…ん…???いや…待てよ…。」
目を右に左に…。
そして左肘をテーブルに付けて、頬杖を突くような姿勢で…。
そんなテーブルに、
「おや~~。また新しいメニュー、閃いたな~~ワコウ。ほぃ。」
和弘の手前に新聞を一部。
「ふん。お疲れ~~、夕美子~~。」
夕美子、
「あっ、そうだ、與門から…メール、来てるでしょ。若、現場復帰したって…。」
「うん。さっき見た。いよいよ、また、ブリリアント、全員集合のようで…。」
新聞を手に取りながら和弘。そして新聞の中のコラムを見て、
「ありがとうございます。また、取り上げて戴きまして。」
ニッコリとしてその記事を見る和弘。
そしてスマホを見て、與門からのメールを再び見る和弘。
そんな和弘の前で夕美子、両肘をテーブルに、
そして両手を組んでその上に顎を乗せて口を真一文字に笑顔で…。
「ワッコウ~。」
和弘、そんな夕美子を見て、
「…ん…???」




