手を握って…。 vol.220 洋造、「いや…。まぁ…、あれですな…。」
その席に、周りのゲストたちの目が集中する。
亜季、
「夕美子、おめでとう、ワコウちゃん。」
真奈香、
「うんうん。デスク~。」
美紅、
「姉貴~~。…って、心――――――っ!!!」
心、椅子に座って、若も…。
「はい。…知ってました。」
3人に詫びる。
與門、
「かかかかか。…だよね~~。」
瑞樹、洋造に、
「洋造さん…、なにか…???」
洋造、
「いや…。まぁ…、あれですな…。」
にっこりと…。
瑞樹、
「はい…???」
美崎、
「矢萩…さん…???」
健之、
「ん…???まぁ…。ねぇ…。いろいろと…。」
信玄、
「何なの…あれ…???」
康太、
「おい。」
そして信玄に耳打ち。
その声に、信玄、
「うそ――――――――――っ!!!」
「シ――――――――っ!!!!」
美崎、健之に、
「もしかして…、夕美子…???」
和弘の方に顔を向けて…。
健之、
「さぁ~~???私は…直には…。」
笑顔で…。
「ふ~~ん…。…で…、矢萩…さんは…???」
健之、
「はい…???」
未だに席を立たないゲストたち。中には、和弘に歩み寄って、料理を乞う人も…。
和弘、
「申し訳ございません。これで全部なんです。」
ゲストのひとりひとりにお辞儀をする。
その他のシェフも、和弘に握手を。
「ありがとう。ご馳走様。本場のレストラン…。いや…、それ以上の料理、堪能させてもらったよ。」
「ありがとう。ご馳走様でした。物凄い、美味しかった~。後で、お店の名前、伺いますね~~。」
「すみません、一緒に写真、良いですか~~。」
一躍注目される和弘。
洋造、そんな和弘を見て、
「かかかかか。」
健之、
「洋造さん。」
笑顔で…。
洋造、
「あいよ。うん。」
そして、
「矢萩さん。…これ、しっかりと、可愛がってくだせいまし。」
そう言いながら小指を立てる。
健之、笑顔で、
「敵いませんね~~洋造さんには…。」
そしていきなり、洋造の両肩をバン。
洋造、
「おっと。びっくりした~~。あいや。お疲れ~~。」
由香里である。
洋造、
「行ってやんな。涙で化粧、落ちとるよ。」
由香里、
「だ~~ね。」
そして、
「夕美子――――――――っ!!!!」
夕美子、
「由香里…。」
そして由香里、和弘の方を見て、
「ワコウちゃ―――――ん!!!」
由香里、右手を高く掲げて、
「イェ―――――――イ!!!」
和弘、その由香里と夕美子を見て、思いっ切り、右手を大きく真っ直ぐ天井に向けて。
ヒサコ、例のふたりに、
「彼女が…。」
ふたりの女性、由香里が抱いている女性を見て、
「うんうん。なるほど…、ヒサコ、サンキュ~。」
3ヶ月後、成田から一機の飛行機がアメリカはニューヨークヘ向けて…。
3年後…。
與門、
「おっ、若…、現場復帰だね~~。おめでとう~。」
若、
「はい。これからもよろしくお願いします。」
「うん。でも、なにやらベービーに手こずっているような…。旦那から聞いてるよ~~。」
「はは。まぁ…、それは、それなりに…。旦那様も協力…してくれてますから…。」
その若の声を聞いて健之、
「んんんん。そんな…内輪の話しは…いいよ…。」
健之、顔を赤くして…。
亜季、
「旦那様~~~。かかかか。」




