手を握って…。 vol.196 何かしら小さくなる康太。
「えっ!!!…ワコウ…さん…。ボクシング…。しかも…矢萩副編集長…空手…。」
素っ頓狂な声で康太。
「めちゃくちゃ、強いじゃないですか~~。」
夕美子、
「ふん。」
そして若と一緒に、
「当~~然。」
康太、
「ふたりで言うか。」
そう言いながら、何かしら小さくなる康太。
「かかか。康太、小っちゃくなった~~。」
夕美子。
「…いや…。だって…。今まで…喧嘩…なんて…、やった事ないし…。」
若、
「うそ――――――っ。」
そんな声の若に康太、
「いや…、だって、そんなに…見ないでしょ、喧嘩…なんて。」
「ううん。たま~に見るよ、酔っ払いの喧嘩。」
夕美子、與門、そんな若の声に、
「おやおや。」
「じゃ、なに、若ちゃん。そんな時、若ちゃん…???」
康太が若に話し掛けて…。
夕美子、小さな声で與門に、
「康太、信玄のいぬ間に…。ふふ…。」
與門、
「ふふ。頑張れ、頑張れ。」
若、康太に、
「ううん、違う、違う。そうじゃなくって…。」
和弘、にこにこしながらフライパンを使って。
夕美子、そんな和弘を見ながら、
「ワコウちゃん。いいね。」
そんな夕美子の声に和弘、
「えっ…???あっ、はい。」
照れながら、
「よろしく、お願いします。」
夕美子、
「…いや…。そっちじゃなくって…。由香里の方…。そっちの方…は…。まっ、いっつも朝…会ってるから…。」
若、康太、
「えっ!!!いっつも…、朝って…???」
與門、
「うん。夕美子とワコウちゃん、朝…一緒にジョギングしてるんだよ。」
康太、
「う~~っわ。」
若、
「へぇ~~~。」
そして康太、若、一緒に、
「知らなかった~~~。な~~んだ。」
與門、
「だから…、尚更。」
洋造、
「けけけけ。」
和弘、
「はい。分かりました。何とか、頑張ります。」
夕美子、
「よし。うん。応援、するからね。」
そんな夕美子の顔を見て洋造、笑顔で…。そして、頭の中で、
「…さ~て。これから…どうなる~、あの人は~~???」
そんな風に感じながら煌の顔を見て、そして若の顔を見て。
そんな洋造の目の走りを見て與門、頭の中で、
「…ん…???…おじちゃん…、若…???」
チラリと、若の方に首を…、
「…ふ~~ん。夕美子と矢萩…、そして…若…か…。」
レジの電話が鳴る。
和弘が電話に向かって。けれども洋造、
「あぁ~、俺が出る。」
和弘、
「あ~~。すみません。」
康太、若に、
「…でさ。信玄と一緒に…。」
若、
「うんうん。」
夕美子、
「一応…、もう頭の中に…ワコウちゃん…???」
與門、
「…で…しょうね~~。」
和弘、
「いやいや…。まだ…そんな…。」
洋造、
「ワコウ~~。おまえにだ。何だか、ジュン…何とかの…ふじみさん…とか…。」
和弘、
「あっ、はい…。えっ???…誰…???」
洋造、
「いや…。俺も…良く分からん。」




