手を握って…。 vol.195 夕美子、「うん。…いっか~~。ふふ。」
その洋造の声に康太、
「えっ!!!デスクとワコウさん…、5つ…違い…???」
そして腕組みしながら…、
「あっ、そうか…、確か…前に…聞いてたか…。」
與門、
「夕美子が31歳手前。そしてワコウちゃん、25。康太、あんたより1つ上。」
そして、そう言い切って與門、
「相棒。」
夕美子の左肩をトンと叩いて。
「もしかしたら、ワコウちゃん。あんたよりおっきくなるかも…、しんないよ。」
和弘、
「そ…そんな…與門さん…。俺…。俺…なんて…、新條さん…遠くって…。」
「な~に、言ってやがる。これだけの前で…。夕美も…、あぁ、言ってるんだ。けけけ、良かったなぁ~。ワコウ~~。」
テーブルに両手を付いて洋造。
今度は若から夕美子に抱きついて。
そんな若の頭を撫でる夕美子、
「ふふ。ふぅ~~。」
和弘、夕美子の顔を見て、
「新…條…さん…。」
夕美子、
「うん。…いっか~~。ふふ。」
そしてそんな夕美子に傾き頭を撫でる與門、
「うん。おし。」
若の隣でひとりぼっちになっている康太。
洋造、
「かっかかかか。康太~~。さびしいな~~。かかかか。」
康太、
「…はい。…まったく…。」
與門、夕美子、若、
「くっ。くくくく。」
與門、
「かかかかか。」
夕美子、
「あんたは来るな。セクハラになる。」
康太、大口開けて、
「あったりまえじゃないっすか~~。」
與門、夕美子、若、
「きゃっはははは。はぁ~~。」
笑いながら元に戻る。
與門、頬に伝った涙を拭って、
「はぁ~~。気分良い。」
和弘、
「あはっ、與門さん、目ぇ~、涙…。」
そんな和弘の声に與門、
「ん~~???うん。」
そして一息ついて、
「だって…、嬉しいもんね~~。私も…ワコウちゃん、大好きだからさ~~。」
ワインを一口、
「私の相棒、頼んだよ、ワコウちゃん。」
そんな與門の声に和弘、うなじに右手を回しながら、
「そ…、そんな…。俺なんて…、新條さんに…着いてく…くらい…ですよ。」
「でも…、夕美子の事…、前から…好きだったんでしょ。」
その声に面々、
「……。」
観念したように和弘、面々をチラチラと見ながら、頭を下に何度か…、
「えぇ…。」
洋造、
「じゃ…なかったら、あんとき、あんな怪我…しなかったよな、ワコウ。」
與門、康太、
「怪我…???」
「あぁ…。なぁ~若ちゃん。」
若、
「うん。」
夕美子、舌をペロリと出して、
「あの時は…ありがとう。」
和弘の顔に。
與門、康太、
「な…なにが…どう…???」
夕美子、
「前ね……。」
以前、ふたりの男性からの出来事を話し始める。
與門、
「うそ。」
康太、
「そんな…事が…。」
若、
「うん。あったの…。」
康太、
「何、信玄。あいつ…、なんにも…俺に…。…ったく~~。」
「そっか~~。ふふ。」
與門。
「ワコウちゃん。自己流でボクシング…やってるもんね。」




