手を握って…。 vol.193 「は・じ・め・て…しった…。」
そんな若の話に夕美子、
「うん。だよね~~。」
「えっ、えっ…???どういう…???夕美…。若…???」
與門。
そして康太も、
「うんうん。」
夕美子、
「あれ…???知らなかったっけ…???矢萩さんのお母さん、入院してるんだよ。結核で…。」
その話に與門、
「うそ―――――――っ!!!」
洋造目を見開いて、
「こりゃ…また…。」
「はっ。おじちゃんも知らなかったの~~。ねぇ、ワコウちゃん。若ちゃん…。」
和弘と若を交互に見て。
和弘、
「えっ、えぇ~~。」
「なんだ、おまえも知ってたんかい。」
洋造。
與門、目を見開いて、右から左に顔を…。
「は・じ・め・て…しった…。…おやおや…。そんなプライベートな事…。」
そして驚きの顔から笑顔の顔に與門。
「まっ、私より矢萩さんといる時間、長かったもんね~~夕美~~。でも…そんな夕美より…、若は…。可愛がられてると~矢萩さんに。」
洋造、
「ん~~。」
そしてにっこりと、
「だ~な。可愛い妹分…みてぃだもんな。」
「編集長~。」
若。顔を赤らめて…。
「ん~~???」
與門。
「副編集長のお姉さんもお母さんも物凄い綺麗な人~~。」
與門、
「へぇ~~。」
夕美子、和弘と目を合わせて、
「……。」
いきなり夕美子、
「あっ!!!」
いきなり面々ドキン。
「びっくりした~~。」
與門。
「ワコウちゃん、どうすんの、ディナー???」
目を見開いて和弘、
「わっ!!!」
そして小さくなったように、
「…知ってたの…???」
「うんうん。夕方、私に連絡あったから。ファッションショーするよ。…んでディナーもする~。ワコウちゃんに料理、頼んだから~~。…って…???」
その話に與門、若、康太、
「はぁ~~あ???」
和弘、
「…参った~~。」
そしてまた與門、若、康太、
「すご―――――――っ!!!」
「ワコウちゃん!!!」
声を大に、夕美子。和弘に、
「やりなっさい。」
カウンターをパンと叩いて。
和弘、
「えっ…。」
「迷っているんなら…。…で、悩んでいるんなら…。まっ、今日の、夕方の話かも知れないけど…。いきなりの、突然の話しかも知れないけど。由香里の話、受けて。」
そして、
「絶対に、損はない。それこそ、ワコウちゃんにとって、凄い自信に繋がると思う。私だったらそう思うし、ワコウちゃん、絶対に応援する。」
そんな夕美子の声に和弘、
「新…條…さん。」
ポカ~ンと夕美子の顔を見ている洋造、與門、若、康太。
與門、
「すごい…、説得力。」
若、康太、そして洋造、未だ口をポカーンと。
若、
「わは。」
洋造、
「か~~っかかかかか。」
そしていきなり身体を揺らしてテーブルを両手でタタン。
「っしゃ~~~。ワコウ~~。彼女に言われりゃ~しゃあ~ねぇわな~~。えぇ~!!!」
いきなり若、康太、
「え――――――――っ。彼女――――――っ!!!」
「ちょっ、ちょっと、おじちゃん…。」
夕美子。




