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手を握って…。 vol.186 「あんたは元々綺麗だけど…さ」

憲次から紹介されて姉の一之瀬美鈴、

目の前の女性、與門煌に、

「初めまして、一之瀬美鈴と申します。與門編集長。お会いするのは初めてですけど…。お名前だけは…、兼ねてより…。何度か…重版出来…、実現されてる…編集長…。是非、私どもにも、ご教授戴ければ…。」

丁寧にお辞儀をして…。そして右手を差し出して…。


與門、

「これは、これは…。とんでもない私など、一之瀬さんの才能には…足下にも及びません。こちらこそ…、是非お手柔らかに。與門煌と申します。」


お互いに握手をして、次に一之瀬美琴。

「一之瀬美琴と申します。姉同様に…。」


そして真ん中の健之、

「矢萩と申します。お手柔らかに…。」


健之、美鈴と握手して、次に美琴と握手。

そんな美琴が一瞬、矢萩と言う男性を見てクスリと…。


それに気付いて健之、思わず美琴の左隣の美崎に視線を…。


美崎、健之を見てニッコリと、

「一之瀬姉妹、是非よろしく~~。…って、実は…この美琴~。私の大学の同期なのよ~~。当然、私の親友のひとり~~。」


美琴の右肩に右手を回して抱く様に。


その美崎の声を聞いて、與門、健之、そして夕美子、

「な~~るほど~~。そういう…。ふん。」


美崎、

「夕美子~~。最近どう…???元気~???なんか…綺麗になったみたいだけど…。シシシシ。…って、あんたは元々綺麗だけど…さ。」


その美崎の声を聞いて、いきなり顔を赤くする夕美子、

「へっ…???いやだ、美崎さん…。…んもぅ~~、バカな事、言わないでくださ~い。」


「へっ…???いやだ…って…。私も今、そう言おうと思ってたんだけど…。夕美子…???…ねぇ…、與門…???この前見たとき、そんな風に感じたんだけど、夕美子に…何かあった…???」

瑞樹。


與門、そんな瑞樹の声に…、

「あっ、いや…。」

少し困ったように…、

「まぁ…。確かに…、同じ事…、ある人からも言われ…たんだけど…。はは…。さて…???」


「さては…。いよいよカッコいい女にも、素敵なパートナーかしら~、夕美子~。かかか。期待してるよ~。」

笑いながら瑞樹。


夕美子、

「ちょ…、ちょっと…いやだ。蜷川編集長まで~~。」


「素敵な方々ばかりで、これから、頑張らせて戴きます。」

にっこりと再びお辞儀をしながら美鈴。


「あっ、それと…、デスク就任、おめでとうございます、美崎さ~~ん。」

美崎の左肩をパンパンと叩いて夕美子。


そんな夕美子からのエールで、コクリと頷いて美崎、

「うん。ありがと。」


健之、

「おめでとう。」


「うん、ありがと。矢萩さんも…頑張って。」


「同じデスクとして、これからよろしく。」

夕美子、美崎を抱き締める。


「はは、夕~美子~~。うん。」





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