手を握って…。 vol.178 「確証は…ないよ。完璧に…未来形だから…。」
香澄、そんな真奈香に口を絞って、目を見開いて、
「ん…???」
何かしら自信満々の香澄。
「ふふ~ん。」
しかも、笑顔で…。
真奈香、目を見開いてキョロキョロと。
今耳打ちしてくれた香澄の顔を見ながら、
「え~~。うっそ~~。ま~さか…、そんな事…。」
「でも…。なんでか、あの時、そんな風に、感じちゃったから…。仕方が…ない。」
真奈香、その香澄の声に、
「えっ、えええ…???…んじゃ、もしかして、あの時の…、矢萩さんに、妹さんって…。…で、デスクの名前。…それに、両手で顔…塞いだのって…。…それで…???」
香澄、真奈香に、素直に、
「うん。」
真奈香、
「え~~~~。」
「…でも…、確証は…ないよ。完璧に…未来形だから…。」
今度は香澄が真奈香の前になって歩きながら…。
真奈香、
「そ…、そりゃ、そうだけど…、さ…。」
真奈香に振り返って、
「因みに…新條デスクって…???」
香澄。
「う…、うん。まっ、デスクは…彼氏いない歴…、今や…更…新…中…。はははは。」
香澄、
「わお。」
ビールを飲みながら夕美子、
「あっ、ワコウちゃん。」
和弘、そんな夕美子を見て、
「…ん…???」
「倫洋…、ウチの弟、来たでしょ…???」
和弘、その夕美子の声に、
「あっ…。」
そして、洋造の顔を見て…。
健之と話していた洋造、
「ん…???どうしたぃ、ワコウ~???」
夕美子、にっこりと洋造を睨みつけるように…。
和弘、困ったように、
「新條さんの…弟さんの…事…。」
洋造の顔に。
洋造、
「あ…、あ~~、あ~~。うん。来たね~。可愛らしいお嬢さんと一緒。」
こちらも少し困ったような顔で…。
「…で…???ででで…???」
夕美子の隣で亜季、
「おんや~~。倫くん…、彼女連れて、来たんだ…ここ…???」
康太、
「…ん…???」
健之、
「ほぅ~。」
夕美子、
「まっ、良いけどさ~~。」
その一言で和弘、
「はぃ…???」
「か~んぱ~い。」
ベルモンド、貸し切っての健之と若の歓迎会である。
健之、
「まさか…こんなに集まるとは…はは…、想像してなかったです。ありがとうございます。若ちゃん。ねっ。」
「うんうん。なんか、凄いメンバーって感じ。」
思い切り小さくなっている若。
「たま~にはね~。いいんじゃない~~???ねぇ、おじちゃん。」
煌。
「おぅよ。まぁ、若ちゃんにはこれからも頑張ってもらわな、いけねぇから。…ある意味…、こりゃ、カンフル剤ってこたぁか…。けけけ。」
若、
「杉田取締役の奥様なんて、お顔…初めて見ました。初めまして~~。」
木乃美、
「ブリリアントに若い子が入った、な~んて旦那に聞かされちゃ~。私も行く。って…。ふふ。それにワコウちゃん、久し振り。バーベキュー以来ね~~。」
和弘、
「その節は、お世話になりました。」
「大槻若、21歳。眩しいね~~。はは。」
由香里。




