手を握って…。 vol.168 洋造、「…で、ここで、歓迎会…と…。」
目をキョロキヨロさせながら洋造。
そうしながらも、和弘の方を横目で…。
「…で、ここで、歓迎会…と…。」
心、
「そっ。」
若、
「うん。」
「しっかりと、ワコウちゃんの料理…堪能出来るじゃん。ねぇ~~ワコウちゃん。」
そんな心の声に和弘、
「えっ…???え~~。ははは…。」
ドアが開き、洋造、
「いらっしゃい~~。おや…。いつもどうも…。」
和弘、
「いらっしゃい…ませ。」
にっこりと入ってきた客に…。そして頭の中で、
「…また、あの人たち。」
客の女性、
「こんばんは~~。」
ブリリアント編集局の会議室。
「さて…、こんな感じかな~~。與門。矢萩さん。」
夕美子。
「おし。OK。そんな訳で、矢萩さん、よろしく~~。まっ、でも、ブリリアントに来て、もう一週間経ってるから、完璧だよね~。」
與門。
健之、
「いやいやいやいや。編集長、そんな訳には…。」
頭を掻きながら。
「さてと。」
與門、
「まっすぐ帰んなきゃ。」
「早瀬さんも今日から…???」
夕美子。
「うん。数日振りの我が家だからね~。早く帰んないと。」
「そっか。んじゃ、私も右習いで…。…って、言うか、今週、朝…、私の番だから…。」
健之、
「あっ、そうか…、弟さんと交替制だって…。」
「うん。そっ。」
與門、
「…ん…???矢萩さん…、詳しい…わね~。」
「えっ…???あっ、いや…。まっ、ベルモンドに通ってると…、いろんな話題が…。…はははは。」
「ふん。ふふ。んじゃ…。」
夕美子、
「うん。じゃ、お疲れ様~~。」
夕美子と倫洋のアパートの前。
「…ん…???電気…点いてない。倫…まだ帰ってないか…。」
階段を上がって、鍵を…、
「あれ…???」
ドアを開けて、
「わぁ!!!…んもう~~。びっくりした~~。」
「なんだよ、姉ちゃんかよ。」
「なんだよ、姉ちゃんかよ、は…ないでしょ。自分の部屋~。」
「おかえり。」
「ふん。ただいま。…ん…???なんか…、良い香りする。かかか。さては…友紀ちゃんと一緒…???」
「…ん…???ん…、まぁ。」
「さては…、何か美味しいもの…、食べて…。」
「ベルモンド…行ってきた。」
その倫洋の声に夕美子、
「えっ…???」
「友紀が…ネイリスト1級…合格したんだよ。」
「うそ!!!凄~~い。」
「…で、前から約束してた食事…。」
「ふんふんふ~ん。な~るほど…。」
「友紀…がさ…。」
「ふん。」
「ベルモンドの料理…とにかくすげぇ旨いって友達から…聞いたらしいんだ…よね。」
夕美子、
「…ふん。」
「…でさ。ベルモンドで食事したいって…。」
目をパチクリさせながら夕美子。
軽く、
「ふ~~ん。」
「でさ…。ベルモンドに…新しい男の人…、いるんだよね。」
夕美子、
「…う…。うん。」




