表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
163/233

手を握って…。 vol.166 「腕に撚りを付けて作んねぇと…。」

「…っと~~、すまねぇ。」

洋造、友紀の顔を見ながら、

「まだ…おじちゃんの自己紹介…してなかったな。こりゃ失敬。」

そして気を付けをして、

「小坂洋造と申します。」

コメカミに手の先を当てて。


その洋造の真似をして友紀、

「はい。町田友紀と申します。」

そしてコメカミから手の平を直してにっこりと、

「ははは。友だちの友と、21世紀の紀の字で~す。」


洋造、

「そうか、そうか、友紀ちゃんか~~。…で、その友紀ちゃん、何かめでたい事。」


「うん。友紀がネイリストの1級、合格したんだ。その記念で、美味しいもの食べよって。」

友紀が言う前に倫洋。


和弘、

「凄い!!!」


洋造、

「ひゃ~~。や~るね~お嬢さん。いや…友紀ちゃん。」


照れながら友紀、

「へへ。ありがとうございます。」


「んじゃ~、ワコウ、腕に撚りを付けて作んねぇと…。」

「そうそうそう。ここの料理、もの凄い美味しいって、友達から聞いて、来たんです~~。」


和弘、

「えっ…???」


洋造、

「かかか。知れ渡ってるみてぇだな~~。え~~ワコウ~。」


和弘、ますます赤くなって、

「いやいやいや。…そんな…。」


「大概…のものぁ~作れる。しかも、ブリリアントの連中なんぞ、こいつの料理、とにかく惚れてるからな~~。ブリリアントの取引先の人も然りだ~な~。」

腕組みをしながら海老反りにもなりながら洋造。


「へぇ~~。凄~~い。」

そして、メニューを見て友紀、

「んじゃ、んじゃ。」


倫洋、

「ふ~~ん。ん…じゃ…、俺も…。」


そしてふたりの注文をそれぞれ作り、それを一口友紀、

「えっ。うそっ。」

口に手を当てて、

「お・い・し・い…。」

そして、

「ねね、倫。食べてみ、食べてみ。」

自分のスプーンでメニューを掬って倫洋の口に。


いきなり倫洋の表情が…、

「!!!」

そして、

「旨っ。」


「ねね、でしょ、でしょ。」


「へぇ~~。ワコウさんって、料理…上手なんですね~~。(ゆぅ)~、もう一口。」


友紀、

「へっへ~~。」


洋造、

「どうでぃ~。姉ちゃんの彼氏の料理の味は~~???」


「洋造さん…、勘弁してくださいよ~~。」

和弘。


「な~に照れてんだぃ。けけけけ。」

「新條さんには…ちゃ~んと、素敵な人…いますって…、きっと~。…俺なんか…。」


「はっ???誰でぃ、その素敵な人って…???」

洋造。そして右手で顎を撫でながら、

「あっ。あ~~。な~るほど…ねぇ~。」


その洋造の声に、友紀、倫洋、

「えっ…???」

「姉ちゃんに…、他にも…???」


洋造、

「まま、それだけは…倫…。姉ちゃんから…直々に…、聞いてくれ。これ以上は…、他人様の事ぁ…。」


倫洋、

「あ…、あ~~。」


「はい。新條さんの分、出来ました~。」

和弘。


「ひゃ~~。これも…美味しそう~~。」

友紀。

「いっただっきま~す。」

倫洋がスプーンを持つ前にスプーンを取って口に。

「うんうんうん。」

眉毛を上下に、そしてにっこりと、左手でVサインを、

「ふふ…、めちゃ旨。」


そして倫洋も自分の口に。首を傾げて、

「すげぇや…これ…。」





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ