手を握って…。 vol.134 通りを走りながら和弘、「やっべぇ~~。」
「ワコウちゃん…???今の…感じ…。ちょっと…変…???」
首を傾げながら與門。
「まっ、いっか~~。」
通りを走りながら和弘、
「やっべぇ~~。」
そう思いながら走り、
「えっ…???なんで俺…、可笑しな事…???」
そして…。
「…あ…れ…???」
和弘、キョトンとして…。
「はは…、かっわいい~~。キャハ。く~すぐったい~。ははは。」
夕美子のほっぺたをペロペロと嘗めるプードル。
「おやおや…、かっこいいお方が…お見えになりました…。」
夕美子と一緒にベンチに座っていた老婦人が近づいてきた和弘に丁寧にお辞儀をして…。
夕美子、プードルを抱きながら、和弘の方を見て、
「おはよう、ワコウちゃん。」
和弘、夕美子と老婦人を見ながら、
「おはよう…ございます。新條さ…ん…???」
「へへ。このワンちゃんに、懐かれちゃった…。」
和弘、
「は…あ…???はは…、さすが…新條さん…。」
「おや…。お2人とも…。お付き合い…、されてらっしゃるんじゃ…。」
老婦人。
その声に夕美子も和弘も、
「へっ…。」
「あっ…いや…。」
その途端に、クスリと笑って老婦人、
「おやおや…、これはまた…、ごめんなさ~い。私はてっきり…。素敵な恋人同士かと…。いつも一緒にいるから…。」
いきなり顔を真っ赤にさせる夕美子と和弘。
「いやいやいや…、全然…。」
左手を振りながら夕美子。
「参ったな~。」
頭を掻く和弘。
「ワコウちゃん、こちらのおばあちゃん、長内安祐美さん。近くのマンションに住んでるんですって。」
プードルの顔をみながら、そして安祐美の顔を見て夕美子。
「へぇ~。そうなんですか~。長内…さん…。こんにちは…。あっ、いや…おはようございます…ですね~。」
和弘、
「はは、もう…すっかり新條さんに懐いてますね~、このワンちゃん。」
「いえね。いつもみたいに、ツ~ンと澄まして、新條さんの前を通ったんです。」
夕美子の顔を見てにっこりと…。
「そして通り過ぎようとおもったら、いきなり立ち止まって…、そうしたらいきなり後ろを振り向いて、キャンキャンって、言ったかと思ったら、チョコチョコと、ベンチに座っている新條さんの足元に。その後はもう~にっこりと…。」
安祐美。
和弘、
「へぇ~~。…あっ、すみません。高梨と申します。」
照れながら和弘。
「長内と申します。近くのマンションに住んでまして…。」
「凄いよ、長内さん。外為…やってるんですって…。」
夕美子。
和弘、
「わっ。凄っ!!!」




