手を握って…。 vol.133 「こ~んなカッコいい男性…いるんだも~ん。」
そして與門、
「実はね~~。」
與門、和弘の顔を見ながら…、
「ふふ…、だって~~。一緒に住んでいる家に、こ~んなカッコいい男性…いるんだも~ん。ねぇ~ワコウちゃ~ん。」
にっこりと與門。
その声に一同…、目が点。
そして、いきなり和弘、顔真赤にして…。
いきなり由香里、
「ぶ―――――――っ!!!」
「わっ、きったな~~。由香里~~。」
と、言いながら、夕美子、
「ゴホッ、ゴホッ。」
同じく咳をする健之。
変顔の若。
何とも言えない顔の洋造。
その洋造の顔を見て夕美子。
「くくくく。おじちゃん。かかかか。」
そしていきなり、その笑いと共に咽込む夕美子、
「ゴホッ。ゴホッ。」
少し崩れた体をして。
「ちょっ…、ちょっと…夕美子さん…。」
そう言って、すぐさま夕美子の背中をさする健之。
その瞬間、全員、
「!!!!」
「だ~いじょうぶですか~~。新條さん…。」
健之。
夕美子、ようやく体を直して、
「はぁ~~苦しかった~~。いきなり器官に入っちゃった…。おぉ~~。はは…、うん。大丈夫~。」
與門、由香里、キョトンとした顔をして。
和弘、穏やかな顔で、
「大丈夫ですか~新條さ~ん。」
その時、店の玄関のドアが開いて4人の男女。
與門、
「は~い、いらっしゃいませ~~。」
洋造ににっこりと顔を向けて。
洋造、
「おぅ。」
「それにしても…。」
夕美子。
「同性の私が言うのも…。」
由香里、
「ん~~???」
健之、
「例の…女性…???ですか…???」
「…うん。」
「どうみたって…。不倫…だよね~~。」
由香里。
「最初は…さ…。殺された、あの…、何…、部長さん…???お気の毒に…。…って思ったけど…。ここに至っては…。」
腕組して夕美子。
「喧嘩、両成敗。どっちもどっちよ。…とは…思うんだけど…。人、ひとりの命…なんだって…???…他に…もっと別の…???」
カクテルを飲みながら由香里。
夕美子、
「うん。…他に…何か…方法って…???」
「ワコウちゃん、ペスカトーレ2つ。おじちゃん、ワインの赤2つに、生2つ。」
與門、カウンターに歩み寄って。
和弘、洋造、
「はい。」
「あいよ。」
「とにかく。早くその女性、見つけてもらわないと…。與門さんの旦那様…。」
口を尖らせて由香里。
與門、
「ん~~???」
由香里の隣のスツールに腰掛けて。
「警察が特定した女性、早く捕まえて欲しい…って、話してたんです。」
若。
「ありがとう、みんな。」
小坂家の座敷では布団の中で、瀬戸と美希。静かに寝息を立てながら…。
早朝、和弘がジョギングのために玄関の方に。
「あら、おはよう、ワコウちゃん。早~~い。」
與門。
「あっ、おはようございます。…へっ…って…。與門さんも…早い…。はは…。」
和弘、照れながら…。
「ワコウちゃん…、ジョギング…???」
和弘、またまた照れながら…、
「え…、えぇ~。じゃ…、行ってきま~す。」
與門、
「うん…。行ってらっ…。…ん…???…なん…か…???」




