手を握って…。 vol.105 「さすがに、オーラ、ありますよね~。」
「な~るほど~。それで~。…ふふ…、與門~。」
瑞樹。
「期待…してるわよ。…楽しみにしてる。特集~。」
そんな瑞樹に與門、
「えぇ~。是非…、乞うご期待。」
それぞれが挨拶をして、名刺の交換。そして、招待客もほぼ集まった中で時間となり、
セントラル・ムードの社長秘書でもあるミーガン・バリモアがヒサコに近づき耳打ちをする。
笑顔でミーガンの肩をポンと叩き用意された檀上へ。
「ようこそ、みなさま。お忙しい中…、我がセントラル・ムード、日本での初めての、麻布セントラル・ムードの披露パーティへ。ありがとうございます。心から御礼申し上げます。」
セントラル・ムード社長、マーラ、ヒサコの挨拶とスピーチが始まる。
「いよいよ、始まったわね~。」
由香里とルイ。
由香里の隣にいる夕美子に、
「夕美子~~。これからもよろしくね~。」
夕美子の右肘に左肘で突っつく様に。
夕美子、
「うん。頑張っちゃう。しっかりねぇ~。」
由香里と握手して、ルイとも握手する夕美子。
「さすがに、オーラ、ありますよね~。」
いつの間にか洋造の傍でグラスを傾けている健之。
「けけけけ。何やら…女王様って感じだね~。おっと、すまねぇ、矢萩さん。」
洋造のグラスにビールを注ぐ健之。
「な~に言ってます~。いつもこっちの方が注がれているのに…。高梨君。」
そんな健之に和弘、
「あっ、すいません。ありがとうございます。…矢萩さん、この前は…どうも…。」
そんな和弘にクスリと笑い、
「痛かったよね~~。かかかか。」
健之。
和弘、
「全くです。ははは。」
そして、あらためて乾杯のセレモニー。
ゆっくりと洋造に近づく瑞樹、
「小坂さん。ご無沙汰してま~す。」
そんな瑞樹に洋造、
「おやおや。こりゃこりゃ、蜷川ちゃん。随分見ない間に、素敵になりやしたね~。え~~。かかかか。」
「ま~た、またまた。上手なんだから~~。いつもソフィアをご贔屓戴いて、痛み入ります。」
「いやいや。こちらこそ、いつも…拝見させて戴いてますよ~。いつでも、店の方に…。お待ちしておりやす。」
「…で…、そちらが…???」
洋造の隣で背を向けている和弘を見て瑞樹、美崎に五月、
そして杏美と奈賀に手をひらひらと伸ばして。
「えぇ~。高梨…和弘…。おぃ、ワコウ~。」
健之と話している和弘の背中を押して…。




