過去
私の家はいわゆる高学歴一家というやつで、父も母も有名大学の出で現在は大企業に勤めている。私には兄と姉がいるが二人とも小学校から受験し、今は有名大学に通っている。
そんな中で私は落ちこぼれだった。幼稚園の頃から勉強が苦手で小学校受験には失敗した。そんな私に父は早々に失望したのだろう。小学校に上がったタイミングで話をしてくれなくなり話しかけても無視をされた。母ははじめこそ優しく励ましてくれていたもののテストで満点以外を取れば手を挙げられることは少なくなかった。そんな母も私が中学受験にも失敗したので愛想をつかし父と同様無視をはじめた。家では私を居ないものとして扱い始め、食事も用意されなくなった。用意されないなら自分で作ればよかったのでまだ大丈夫だった。児童相談所に相談に行こうかとも考えたが最低限スマホや服などは買い与えられてるし学費もきちんと払われている。さらに毎月1日には私宛の封筒がテーブルにおいてありそれなりの額のお金が渡されていた。過剰に干渉されるよりはそっちのほうがいいかもしれない。中学時代の私はそう思っていた。それに家に居場所がなくても学校という逃げ場があった。学校では友達も話す相手もいなかったがそれでも家よりはずっとマシだった。
しかし、高校生に上がってその逃げ場すらなくなってしまった。いじめられたのだ。理由はわからない。教科書を隠されるのは当たり前。しかし、ありがたいことに破ったりはされていなかったし、金品が盗まれたりするわけではなかったので平気だった。
だが、自分の悪口を実際聞いてしまったのはかなり堪えた。陰で、相手にどう思われているかなんて気にしなければいいそう考えていた。それには限界があった。だが、今までは居なかったところで言われていたが、少し前からいるところでも悪口を言われるようになりった。学校に行きたくなくなった。でも家にも居たくない。逃げ場がなくなった。それからは早かった。精神がゴリゴリと音を立てて減っていくのがわかった。そうした結果が、今日である。ただひたすらに楽になりたかった。私の現状と思っていたことを優香さんに伝えた。
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