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訴えられた奴
TLを回す。
流れてくるのは、あざ笑っているかのような、そして、俺を見下しているようなツイートばかり。
すでに、その傲慢な人間どものツイートに腹が立っていた。
スマホの画面がバッキバキになっている。
ただ、最近、その俺を嘲笑するかのようなツイートが流れてくるTLが幸せでたまらなくなった。
なぜって、そう。
返信で言いたいことを伝えればよいのだから。
なぜそのことに今まで気付くことができなかったのか、至極謎である。
ちょうどそこに国民の税金を豪遊に使う政治家のツイートが現れた。
〈皆さんおはようございます!今日は休暇の日なので北海道の別荘へ泊りに来ています!寒っ。
#北海道 #別荘〉
ひどく腹が立った。キーボードに変身を打ち込む。
〈甘ったれてんじゃねえぞボケが。マジで今からお前の家行って、放火してやる。震えて待ってろ〉
返信ボタンを押した。
すぐさま、たくさんのいいね、賛同の返信が通知にたまっていく。
やっぱり俺のやっていることは正しいんだと、実感した。
満足してスマホの電源を落とす。
「さあ、仕事だ」
そういって、立ち上がった。